食料がなくなりそうになると、アラートを発してくれる冷蔵庫。部屋に入ると自動で点灯し、出ると消灯するライト。一日中、部屋をきれいに保ってくれるロボット掃除機。 スマートデバイスの登場により、私たちの生活は大きく変わってきています。

人々がこれまで行っていた作業を減らし、生活を便利にしたり、エネルギーを節約をしたりできるデバイスを備えたスマートホーム。住んでみたいと思っている方もいるのではないでしょうか。

2022年には、スマートホーム・ビルディングの市場規模は1,500億ドル以上の規模になるともいわれており、ビジネスの新たな可能性がある分野として注目を集めています。

スマートホームやスマートデバイス、IoT家電の可能性は、テクノロジーの発展が続く限りまだまだ伸びていくでしょう。私たちは今後、これらのポテンシャルを最大限に発揮させるにはどうしたらいいのでしょうか?

アメリカに本拠を置くEMS企業であるジェイビルサーキット社が、世界のメーカーの意思決定者201名を対象に、スマートホームの未来に関するアンケート調査を行いました。本記事では、彼らが考えるスマートホームの展望や、これからOEM(他社ブランドの製品を製造する業者)が取り組むべきことなどに関するオピニオンをまとめています。

スマートホームの普及・発展を阻む課題

スマートホームの可能性を100%発揮するためには、まず不安要素を取り除かなくてはなりません。

アンケートで「スマートホームなどのソリューションを提供するとき、大きな障害となりえるものは何か?」という質問を行ったところ、回答者の50%が「インターフェースが、購入後に利用者の期待通りに動くかわからないこと」と答えました。他にも、価格の高さや他のデバイスとのコネクション、セキュリティやプライバシー保護、スマートデバイスに対する顧客感度の低さなどが挙げられています。

しかし、アンケート回答者の大多数は、データ通信に関する規格をしっかり定めることでスマートデバイス市場全体はより発展するだろうと断言しています。そしてそのうちの約半数は、通信に関する規格が定められた中でデバイス同士のコネクションがスムーズになれば、ユーザーにとっても使いやすくなるだろうと述べています。一定の規格基準が、今後のスマートホーム業界発展のキーとなりそうですね。

個人データの活用とプライバシー問題

今や、スマートデバイスがデータを収集するのは至極当たり前のことです。私たちのよく使うSNSや検索サイトですら、さまざまなデータが収集されています。そこで気になるのが、個人情報の流出や不正利用ではないでしょうか。アンケート調査でも、99%が利用者のセキュリティやプライバシーへの懸念を取り除くことが大きな課題だと述べています。

スマートホームにすることにより、セキュリティやプライバシーにはどのような影響があるのでしょうか。ジャーナリストのカシミール・ヒル氏が、実際に2か月間自分の家をスマートホームに変えて生活する、という実験を行いました。彼女の家のスマートデバイスがどれだけ情報を収集し、誰に送っているのかを確かめるためです。

実験の結果、スマートデバイスはサーバーに毎日1時間ごとにデータを送っていることがわかりました。歯科保険会社にとって役立ちそうな、歯磨きの頻度まで記録していたのです。

ヒル氏はこの実験を経て、すべての企業がデータ収集ポリシーをしっかりと考え直すべきだと主張します。

「スマートデバイスがインターネットに接続して、集めたデータを送っているのはみんな知ってるわよね。まぁ個人的には大丈夫だよ、という人もいるかもしれないけど、購入したデバイスがWi-Fiに接続する機能があるだけで、ユーザーが企業の『市場調査』に参加する義務はないの。企業は、私たちのプライバシーも頭に入れたうえでデバイスをデザインしてほしいわ。」

データは本来、個人が抱える問題を特定して、適切な解を導くために活用されるものです。セキュリティ保護をしっかりと行うことはもちろん、それにより利用者の意識も変えていくことが必要ですね。

スマートデバイスの相互運用はどうするべき?

セキュリティやプライバシー保護が大切であることと同様に、OEMはこれから、エンドユーザーがスマートデバイスの通信についてしっかり理解するためのプラットフォームを提供することも考えなくてはいけません。

アンケートでは、ほぼ100%が複数のデバイスの相互運用が必要だと感じている一方で、その運用方法については意見が真っ二つに分かれました。

45%の回答者は、デバイスを提供する企業がしっかりと必要な情報を与え、カスタマーエクスペリエンスを管理・コントロールすることが必要だと回答しています。ただしこれを行うことで、利用者が共通のプラットフォームで利用できるスマートデバイスの数が限られてしまうというデメリットもあります。

そして47%は、企業が一定の基準を順守し、広範なエコシステム内での相互運用を可能にするべきだという意見を述べています。これなら利用者も、幅広いデバイスを自由に接続できるでしょう。

まとめ

私たちの生活を豊かにしてくれる、スマートホームとスマートデバイス。データに基づいたソリューションの提供や、サービス利用料の支払い、足りないものの再オーダーなど、これからやれることは増えていくでしょう。今後、さらなる発展に期待したいところです。

調査の結果のフルバージョンを見たい方は、ぜひ調査レポートからダウンロードしてください。

(著者:Jabil  翻訳:Klara)

 

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