Googleといえば、今では誰もが聞いたことのある世界的に有名な企業です。

『Android』や『Chrome』など、普段の生活で何気なく使っているインターネット関連のサービスを提供する会社で、常に最先端の技術を開発しています。

そのGoogleが毎年開催している開発者向け会議『Google I/O』 が、今年もカリフォルニアで行われました。

最新の技術が次から次と発表される中、今年の主題はやはりAI(人工知能)でした。

Google I/O

実は去年の会議でも、AIの技術は発表されていました。しかし今年のGoogle I/Oでは、昨年以上にフィーチャーされました。それは、AIの進歩がケタ外れに進んでいることにあります。

AIの新技術によって、Googleは「今後数年でデジタル産業をまるっきり変えてしまうだろう」といっています。映画で見るような、AIに支配される世界にはならないことを願うばかりですが……。

さて、この記事では今年の会議で発表された、4つの新しい技術を紹介します。

AIの進歩と倫理的問題は、これから先の大きなトピックであることを、心の隅に置きながら読んでみてください。

1. 医療分野でのAI「目を見るだけで全ての病気がわかる」

Medical

まず最初に発表された技術。それは、「AIによる目の検査で、あらゆる重病を検知できるようになった」というものでした。

長年にわたって医療分野のデータは蓄積されてきました。現在のAIは、その膨大な量のデータを解析することで、患者に起こりうる病気を予想することすら可能になりました。しかも、人間のドクターよりも正確に診断できるというのです。

正確な診断をできるのはメリットですが、すべてを機械に任せるわけにもいきません。重要なのは、人間と機械のバランスです。

では、病気の予測という複雑な作業ができるAIの技術で、私たちが普段使っているGメールはどのように変わるのでしょう。

2. GmailにもAI「超高性能な自動予測変換」

Gmail

出典:googblogs

多くの人は、メールやLINEをするときに自動予測変換を使ったことがあると思います。打っている単語や、次の文章を予想してくれる機能です。しかし、予測された文章は、実際にどれくらい当たっているでしょうか。

Gmailの『Smart Compose』は次世代の予測変換機能で、メールの文章を予測してくれるようになります。「こちらこ」まで打つと、「こちらこそありがとうございました、またよろしくお願いいたします」と予測してくれるので、Tabキーを押すだけで入力が完了します。

日常会話を予想するのはまだ難しいですが、メールのような定型的な文章には効果的です。RNN-LN(再起型ニューラルネットワーク言語モデル)アーキテクチャという理論を使い、過去のメールを分析することで、高い精度での予想ができます。

そして今年の目玉は、何と言ってもGoogleアシスタントの改良でしょう。

3. Googleアシスタント「より自然な声をお届け」

Google Assistant

まずGoogleアシスタントの声ですが、『ウェーブネット』という新技術によって、人が話しているような、より自然な声を再現できるようになりました。また、Googleアシスタントを一度起動してしまえば、「Hey, Google」と繰り返し呼ぶ必要がなくなり、継続的な会話が可能になりました。

そして「Pretty Please」機能は、子供向けに丁寧な言葉づかいを促します。

このような新機能が発表される中、CEOのサンダー・ピチャイがデモを行いました。その新しい技術がGoogleデュプレックスです。

4. Googleデュプレックス「AIがお店に電話予約をしてくれる」

AI assistant

出典:Prospero_Arto

Googleが2年間にわたって開発してきた人工知能ボイス『Googleデュプレックス』は、ユーザーをアシストするための機能で、実際のお店に電話予約を入れることすらできます。

サンダー・ピチャイのデモでは、実際にAI(Googleデュプレックス)がお店に電話予約をする際の会話を公開しました。ふたつ目の電話予約デモでは、相手と話が噛み合わないというトラブルが起きますが、AIはそれをうまく処理します。この対応は会場を沸かせました。

Googleデュプレックスは、RNN(再起型ニューラルネットワーク)モデルを用い大量のデータを学習することで、カジュアルな会話内容でも理解することができます。なお、より自然な声とイントネーションを実現するために、TTS(テキスト読み上げ)エンジンとSynthesis TTS(音声合成)エンジンを使っています。

将来的に、会話や声があまりにも自然すぎて、電話の相手がロボットか人間かわからなくなってしまう日が来るかもしれません。少なくとも、そのレベルに到達するにはさらなるディープラーニングが必要ですが。

最後に

AIボイスにより、電話をする際の緊張感、クレームに対するストレスなどがなくなり、そもそも電話をすること自体が減るかもしれません。

そしてもしも、AIボイスが企業で使われるようになったら、人の仕事はAIに取って代わられ、産業は大きく変容すると推測されます。特にAIボイスに代替される企業として、チケット等の予約会社、コールセンター、クレーム対応に関わる企業が挙げられるでしょう。

しかし、倫理的な問題についても考える必要があります。AIによる人間の雇用の減少や、電話の相手が人間かAIか区別不能になるなど、良い面だけでなく悪い面も真剣に考える必要があります。

今後のAIがどうなっていくのか、これからも注目していきましょう。

(翻訳:Juri Andou)

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