学生でもフリーランスエンジニアになれる? 【仕事内容、必要なスキルを解説!】
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UXとマーケティングの関係性は複雑で、ときに混同されてしまうこともあります。
UXという言葉が一人歩きした結果、「マーケティングのイチ施策」として扱われてしまっているケースも少なくありません。
今回はUXに対する認識を解きほぐすために、UXまわりの現状やその役割について解説します。
最近は、多くのデザイナーが自身のキャリアについて悩んでいます。というのも「UXデザイン = デザイナーの仕事のひとつ」と誤解されているケースが後をたたないからです。
たとえばインターフェースデザイナーとして働いていたはずなのに、「UXをデザインしてくれ」と頼まれることはよくあります。またビジネスサイドの人間が「必要なのはデザイナーではなく、UXデザイナーだ」と述べているケースも散見されます。
なぜこのような事態になっているのでしょうか?
その理由のひとつとして、多くの企業がUXを「マーケティングのイチ施策」と認識してしまっていることが挙げられます。
その扱いが正しいと信じている人は、ときにデジタルマーケティングを担当しているチームに、UXデザインの仕事を丸投げしてしまうことも……。
人間中心設計の第一人者であるドナルド・ノーマンは、UXという単語を以下のように定義しています。
「UXとは、企業/製品/サービスとエンドユーザーの、インタラクションすべての側面のことである」
このような定義があるにもかかわらず、多くの人が「UXを最大限に活用するための講義」を開いています。はっきり言って、これはそもそもお門違いな話です。
用語をうみだしたドナルド・ノーマンとヤコブ・ニールセンの発言内容を理解しようと努め、UXに関するジョン・マエダやティム・ブラウンなどの著書を読み、批判的な感覚を養うことは、もちろん悪いことではありません。
しかし時間とお金を投資して、勉強会に参加したり、文献を読んでUXについて深く学ぶよりも、顧客によい影響を与えるために自分ができることを見極めることのほうが重要なはずです。
▲DHeath Studioの創設者であるエリザベス・ベーコンによる、IxD(左)とUX(右)の領域をあらわした図
またUXへの投資を考えているステークホルダーにアプローチするときに、UXデザイナーは「これまで誰も解決できなかったビジネス上の問題を、すべて解決してくれる人」と思われていることも多いです。
ステークホルダーの投資は、品質を保証するための生産ラインから、商品がお店の棚に届き、そして消費者の家に行き着くまで続きます。
さて、これらすべてを、UXデザイナー1人で担当できますか?
▲ダン・サファーの研究に基づいてenvis precisely GmbHが2013年に製作した、UXデザイン分野のマッピング
今日におけるマーケティングは、デジタルの世界が生み出す「データ」をもとにおこなわれます。
誰もがインターネットを頼りに生活している時代において、「デジタル分野の専門家が問題解決の鍵を握っている」と考えられるのは、自然なことでしょう。
しかし、このような考え方には注意も必要です。
そもそもUXは「ビジネスの根幹にあるもの」でなければいけません。もし企業がUXを「単なるマーケティングのイチ施策」と考えているならば、その施策は失敗に終わるでしょう。
私たちはいま、幸運にもデジタル市場が大きく成長する時代に居合わせています。スキルを向上させれば、大きなチャンスも巡ってくるでしょう。
だからこそ「マーケティング部門をUXの先駆者として扱う」といったミスは避けたいところ。
それぞれの分野の役割についてきちんとした知識を身につけ、UXと向き合いましょう。
執筆:Rashi Desai
翻訳:Nakajima Asuka
編集:内田一良(じきるう)
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