[理研AIP 成果報告イベント] 計算論的学習理論チーム:オフライン/オンライン最適化と通信工学の交差点
計算論的学習理論チーム成果報告ワークショップ:オフライン/オンライン最適化と通信工学の交差点
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概要:
計算論的学習理論チームの成果報告を兼ねて,オンライン意思決定・最適化技術と通信工学・周辺分野への応用に関するワークショップを開催する.オンライン意思決定・最適化技術の基盤技術の研究者と通信工学等の応用分野の研究者が同時に集まる貴重な機会であり,双方の問題意識や手法を共有することにより,新たな理論および応用技術の創出をはかるものである.
日時:9/8 13:30-17:40
場所:九州大学西新プラザ
実施形式:対面およびオンライン
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スケジュール:
11:00-13:30 受付・コーヒーブレイク(@九大西新プラザ)
13:30-14:00 畑埜晃平(計算論的学習理論チームリーダ/九大)
14:00-14:35 タン・ザカン(東京科学大, ※オンライン)
14:35-15:10 Sherief Hashima(理研AIP)
15:10-15:40 コーヒーブレイク
15:40-16:15 中村篤祥(北大)
16:15-16:50 山口弘純(阪大/理研R-CCS)
16:50-17:25 吉川信明(豊田中央研究所)
17:25-17:40 議論・まとめ
講演概要
講演者:畑埜晃平(計算論的学習理論チームリーダ/九大)
タイトル:主旨説明・チームの成果紹介:オフライン/オンライン最適化とその応用
概要:
ワークショップの主旨説明および当チームの成果概要,特に(i)オンライン予測手法の機械学習分野への応用や(ii)決定ダイアグラムに基づくオフライン最適化問題の拡張定式化とその応用について述べる.
講演者:タン・ザカン(東京科学大, ※オンライン)
タイトル:オンライン学習を活用したドローンの無線リソース制御及び飛行経路の最適化
概要:
近年,自然災害発生後,既存地上インフラに依存しない柔軟性を有する臨時通信サービスの提供が極めて重要となっている.ドローン(UAV)は、様々な能力や高い柔軟性から,有望な一時通信インフラの候補として注目を集めている.本発表では,多腕バンディットと呼ばれるオンライン学習アルゴリズムを用いて,災害後の監視システムとしてのスマートUAV無線通信ネットワークにおける無線リソース管理および飛行軌道の最適化を行ってきたので,その研究成果を紹介する.
講演者:Sherief Hashima(理研AIP)
タイトル: AI-Driven RIS: Enabling Intelligent and Resilient 6G Networks
概要:
Recently, reconfigurable intelligent surfaces (RISs) have emerged as a promising enabler for sixth-generation (6G) wireless communication, offering diverse applications across next-generation networks. Despite their potential, RISs face several technical challenges that hinder practical deployment, including efficient network configuration, accurate cascaded massive/passive channel estimation, and precise adjustment of antenna phase shifts (PSs). Furthermore, RIS introduces new layers of optimization challenges when integrated with different wireless systems—for instance, RIS relay selection in wireless relaying scenarios, user–RIS association in multi-base-station and multi-RIS networks, network planning, and trajectory optimization in UAV-mounted RIS systems. In this context, our aim is to present a comprehensive overview of AI-enabled RIS-aided wireless communications, focusing on existing architectures, employed AI methodologies, and outlining the key challenges and future research directions.
講演者:中村篤祥(北大)
タイトル:探索しない純粋探索多腕バンディット問題のアルゴリズム
概要:
純粋探索の多腕バンディット問題では,固定信頼度設定におけるサンプル複雑度の一般的な下界が知られており,その下界を達成するためには真の報酬分布に依存したある割合で腕を選択する必要がある.Track and Stop は,現在の推定報酬分布に対して最適な腕選択割合を計算し,それに追従するように腕を選択する戦略であるが,間違った推定値を正すための探索を行わなければならない.最近の我々の研究で,探索を必要としない Track and Stop で漸近的に最適なサンプル複雑度を達成できる問題が存在することがわかった.本発表では,そのような問題の1つである単調バンディット問題と,そのアルゴリズムについて紹介する.
講演者:山口弘純(阪大/理研R-CCS)
タイトル:人間中心のサイバーフィジカルシステムにおける最適化へのアプローチ
概要:
Society 5.0が掲げる「人間中心の社会」の実現に向けては,都市交通設計,災害時支援,観光促進,リモートコミュニケーションなど,多様な応用分野におけるシステム構築が期待されている.サイバーフィジカルシステム(CPS)は,センシングデータやマルチモーダルデータを活用し,仮想空間と物理空間を高度に融合させることで,情報取得からフィードバックまでを一貫して支援する.こうしたCPSにおいては,複雑な環境や多様な利害関係者を考慮した最適化戦略や意思決定支援が不可欠である.本講演では,実際のCPS事例を通じて,人間中心設計の観点から求められる最適化手法やその応用可能性について紹介し,議論を行う.
講演者:吉川信明(豊田中央研究所)
タイトル:最大値バンディット問題に対する UCB 方策の提案と材料探索への応用
概要:
通常のバンディット問題では総報酬の最大化を目的とする.これに対して最大値バンディット問題では、(報酬列中の)最大報酬の最大化を狙う.この問題設定は一つでよいから「卓越した報酬」を見つけたいという目的に適しており,革新的な特性の材料を探す材料探索とも相性が良いと期待される.我々はこの期待のもと、最大値バンディット方策の理論検討と材料探索に対する有効性の検証を進めており,本講演ではその詳細について紹介する.