エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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ギグエコノミーという言葉をこ存知でしょうか? ギグエコノミーとは、従来の終身雇用制度に基づく働き方とは別次元に存在する、近年注目されている新しい働き方、およびその経済形態です。
アメリカでは2017年5月時点において、労働力全体の約34%がギグエコノミーの経済圏にすでに内在しており、2020年までには約43%に増加するという意見もあります(出典)。
一方の日本では「働き方改革」が叫ばれており、今後は日本においてもギグエコノミーにコミットする人が増えていくことが考えられます。
ギグエコノミーという言葉はまだあまり広まっていませんが、2017年秋頃から日本でもギグエコノミーの関連書籍が発売されており、徐々に注目度が高まっています。
今回は、ギグエコノミーとはどのようなものか、そしてギグエコノミーが広まることで社会にどのようなメリット・デメリットがもたらされるのかをみていきましょう。
ギグエコノミーとは、「gig(単発の仕事)」と「economy(経済)」を組み合わせた造語です。多くの場合、インターネットを通して単発の仕事を受注するワークスタイルと、それによって成立する経済を指します。
会社に縛られない働き方を求める労働者と、それを支えるサービス提供者を中心として現在広まっている経済形態です。
ギグエコノミーを実現したサービスとして、例えば『UBER(ウーバー)』が存在します。UBERは自動車配車サービスであり、いわゆるタクシーのようなものです。ドライバーは自分の好きな時間に自分の車で働くことができ、自由な働き方を実現しています。その他にも、フリーランスの多くはギグエコノミーの経済圏に属しているといえます。
ギグエコノミーが拡大している背景として、インターネットの進化とPC・モバイル端末の普及が挙げられます。インターネットを通して、企業は不特定多数の世界中の人に仕事を発注することができるようになり、労働者はそれを遠隔で受注できるようになりました。
労働者によってそれぞれ働き方は異なりますが、企業にプロジェクト単位でアサインして常駐したり、またPC・モバイル端末を用いて自分の好きな場所で働くなど、様々なスタイルが存在します。
仕事の受発注を行うプラットフォームを提供するスマホアプリやWebサービス、ギグエコノミーの中で生きる労働者の会計管理などを支援する企業やシステムも続々と出現しています。なお、Workship MAGAZINEの運営元である株式会社GIGも『Workship』というフリーランスネットワークを展開しています。
まずはギグエコノミーが広まることで、どのようなメリットがあるか見ていきましょう。
労働者は個々の案件に対してアサインするため、勤務時間や勤務方法、仕事量、働く場所を柔軟に選ぶことができます。そのためワークライフバランスを自らコントロールすることが可能です。
自分で人生の舵をとり、自立した生活を送りたい人にとってギグエコノミーは良い環境でしょう。
これまでスキルや才能があっても、それを活かせる場所がなければ意味がありませんでした。しかし、インターネットを通して仕事の依頼・受注ができるようになったことで、それらを活かせる可能性が生まれました。
例えば『ココナラ』『TimeTicket』『Snapmart』などのWebサービスを使うことで、自分の持つスキルや得意なことを活かして自由にビジネスを行うことができます。このような仕組みが広まることで、才能やスキルの遊休資産が有効活用されるようになるでしょう。
従来型の雇用形態では、従業員それぞれに毎月給与の支払いが発生します。そのため仕事量や成果の多寡にかかわらず、ある一定の給与を払い続けなければなりません。
一方、ギグエコノミーにおける雇用主と労働者は案件ごとの関係性のため、特定の案件が終われば固定費を払う必要がありません。
多少は単価を高くしてでも、固定のコストを払わなくていいという点で案件単位の労働者を求める企業は多いでしょう。
優秀な人材は社会に対して素晴らしい成果を生み出しますが、一つの企業で抱え込んでしまうとアウトプットの幅が狭まってしまいます。ギグエコノミーでは有能な人材を多数の企業で共有し、アウトプットの可能性を広げていこうという考えがあります。
ハイスキルホルダーがより幅広く活躍することで、社会には有益なコンテンツが増えていくでしょう。
一方で、ギグエコノミーが広まると社会にはどのような問題点があるのでしょうか。順に見ていきましょう。
ギグエコノミーの経済圏で働く人々は、フリーランスや非正規雇用として契約している人が多いでしょう。そのため雇用形態は不安定であり、仕事を失うリスクと共に生活しなければなりません。
また社会保険などの福利厚生が受けられない場合も多く、税金などの会計管理も自分で行う必要があります。
加えて現状は法整備が追いついておらず、最低賃金も保証されていません。
ギグエコノミーにおいて、労働者は企業から独立した存在であることが半ば強制されているのです。
ギグエコノミーは実力主義の世界です。優秀な人は高単価の案件が得られますが、能力の低い人は低賃金の仕事しか得ることができません。能力の格差が収入の格差に直結します。
自分の市場価値を高めるためにも、日々のスキルアップを怠らないように努力しましょう。
また同時に、デジタルデバイド(デジタル格差)も深刻化するでしょう。ギグエコノミーはインターネットを活用することで成立しているため、デジタル機器やテクノロジーへのリテラシーがない人はそもそもギグエコノミーに参加することができません。
ギグエコノミーの世界ではインターネットを通して遠隔で仕事の受発注を行うことが多いですが、そこには情報漏洩などの危険性もあります。セキュリティに関する指導について、企業内の社員には行われる場合も多いでしょう。しかし、会社の外の労働者にまでその指導を徹底するのは難しいです。
また、仕事の発注者と受注者が直接会わずに仕事を行うこともあるため、信頼性に乏しいという問題点もあります。クオリティの保証をするため、企業も労働者も何かしらの工夫が必要でしょう。
企業にとって、フルタイム従業員はコストが高く、また柔軟性に欠ける存在です。
もちろん、人間関係が大切なポジションや、品質の一貫性を保つためのポジションとしてフルタイム従業員は需要があります。しかし近年、周辺的な業務に関してはアウトソーシングするようになってきています。
するとどうなるでしょうか。一部の基幹業務のみをフルタイム従業員に任せ、残りの業務をギグエコノミーの中で回すことになるかもしれません。その結果として、フルタイムの終身雇用はだんだんと減っていくでしょう。
労働者にとっては、今後ますます安定した雇用を求めることが難しくなっていくかもしれません。
組織にとらわれない独立した労働者は、仕事に満足感・やりがいを感じている場合が多いという調査もあり(出典)、今後もギグエコノミーへの注目度はますます高まっていくでしょう。
一方でギグエコノミーには様々な問題点もあり、今後ギグエコノミーが広まることでそれらはより顕在化していくでしょう。
また、すでにギグエコノミーの中で生活をしている方は『Workship』などの支援ツールを活用し、より快適で豊かなワークスタイルを目指してください!
(執筆:じきるう 編集:まえかわゆうか)
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