エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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テクノロジー時代、企業経営に不可欠となりつつあるのがビッグデータです。ビッグデータといえば、その分析や活用方法に注目が集まりがちですが、ビッグデータを保持するための「データベース」も欠かせません。そのため、データベースを扱うエンジニア「データベースエンジニア」の需要は今後、急増すると見込まれます。
今回はこのデータベースエンジニアの仕事内容や取得しておきたい資格、将来性などを解説していきます。
目次
データベースエンジニアのおもな仕事内容は、大きく分けて以下の3つに分類されます。
クライアントから挙げられた要望をもとに、データベースの開発・設計を⾏います。
長期間かつ大容量のデータを保存するために必要なストレージの最適化を⾏います。ストレージを効率的に活用するための調整業務といったハードウェアに関係する業務が多くを占めます。
データベースの運用⽅法の検討や稼働しているデータベースの運用管理、データの流出を防ぐためのセキュリティ設計、データのバックアップなどを⾏います。
技術者のスキルにより変わってはきますが、データベースエンジニアの30代における平均年収は500万円前後だと言われています。求人ボックスの調査では543万円というデータもあり、日本の平均年収から考えても高い傾向です。
「データベーススペシャリスト」や「オラクルマスター」などの資格を取得していれば、企業によっては年収面での優遇を受けられる可能性もあります。
データベースエンジニアにとっての必須アイテムは、やはりデータベース。ここでは代表的なデータベースについて解説します。
Oracle Databaseは世界トップのシェアを誇り、抜群の知名度をほこるデータベースです。
大きな特徴は「堅牢性」。Oracle Data Guardと呼ばれるデータを保護するためのシステムが構成されています。その分、ほかのデータベースより費用は高い傾向にあります。
こちらもOracleがリリースしているデータベースですが、Oracle Databaseとの違いはオープンソースのデータベースであること。
「Linux」+「Apache」+「MySQL」+「PHP」を組み合わせたLAMP環境でよく利⽤されます。サーバーの構築費⽤が安く抑えられるので、LAMP環境を利⽤する企業は増加傾向にあります。
Microsoftがリリースしていることもあり、Windows環境で動作するシステムとの相性が抜群です。Oracle、MySQLに次いで世界第3位のシェアをほこっています。
データベース初⼼者の⽅でも、SQL Server Management Studio(SSMS)をインストールすれば、マウス操作で簡単にデータベースが扱えるのが魅力です。
オープンソースデータベースの代表的存在がPostgreSQL。すべてのソースは公開されており、⽤途を問わず無料で使えます。
独⾃に機能の変更や追加を⾏っても公開義務がないので、⾃由にカスタマイズできるのが特徴です。
データベースエンジニアにとって資格は、就活や転職活動でスキルを証明する大きな手段になります。データベースエンジニアを目指すならば取得しておきたい資格を解説します。
データベースエンジニアを目指す前に、ITエンジニアとして働くための基礎知識をつけなければなりません。その際に活用できるのが、国家資格の「基本情報技術者試験」と「応⽤情報報技術者試験」です。
とくに基本情報技術者試験は、IT分野の基本的な知識はもちろんのこと、業務で欠かせない論理的思考力やマネジメントの知識など幅広い分野が問われることから、「IT技術者への登竜門」とも呼ばれています。
こちらも情報処理推進機構が運営する国家資格で、高度情報処理技術者試験に分類されます。データベース関連の内容がすべて網羅されているのが特徴で、企画から要件定義、開発、運用、保守まで、高度な知識と実践的な能力が問われる試験です。
資格取得の難易度は非常に高いですが、取得できれば就職や転職活動で有利になるでしょう。
Oracle Databaseに関する認定資格です。Oracle Databaseは世界でもトップシェアをほこるデータベースですので、取得しておけば資格を活かせる場所は多いはずです。
オラクルマスターは有効期限が決まっており、取得から一定期間が経つと更新が必要になります。有効期限の終了日から、1年間の間に資格の再認定を受けることで資格の更新ができる仕組みです。
オラクルマスターは、難易度ごとに「Bronze」、「Silver」、「Gold」、「Platinum」の4つの種類があります。これらは、ステップアップ型の資格のため、いきなり難易度の高い資格、たとえば「Platinum」から受験することはできません。必ずBronzeから順に取得していく必要があります。
難易度はそれほど高くない資格です。しかし、データベースの運用や管理においての基礎的な知識を問われる問題が多いため、業務でOracle Datebaseを使用していない方にとっても、考え方や実装体系などの勉強になるでしょう。
試験内容は、Oracle Databaseの管理やパフォーマンス、セキュリティなど内容は多岐にわたります。受験には、オラクルマスターブロンズの取得が必須です。
試験では、バックアップやリカバリー、チューニングなどに関わる、プロフェッショナルとしての専門知識やスキルが問われます。受験するには、オラクルマスターシルバーの取得と1つ以上の定められた研修を受けることが必須です。
「ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c 実技試験」と呼ばれる、2日間の実技試験です。もちろん、難易度は最上級。トラブルシューティングなど実践的な知識が試されます。受験するには、オラクルマスターゴールドの取得と2つ以上の定められた研修を受ける必要があります。
OSS-DBは、オープンソースデータベースの知識と技術を認定する資格です。近年、オープンソースデータベースはシェアを急速に拡⼤しているため、取得しておいて損はないでしょう。
資格は、難易度別にSilver、Goldの2種類。両方とも有効期限が試験合格から5年間となっています。Goldを取得するには、Silverの有効期限内に合格する必要があります。
オープンソースデータベースを使うシステムの設計や開発、運⽤といった基本的な知識や技術が問われます。
オープンソースデータベースを使うシステムの改善や管理、コンサルティングができるレベルの知識や技術が問われます。
データベースエンジニア同様にデータベースを活用する職業に「データサイエンティスト」があります。こちらはビッグデータの収集と分析を行い、統計学やコンピュータサイエンスを駆使して企業が抱える課題の解決を目指す職業です。
データベースエンジニアはデータベースの開発や設計、管理がメインなので、扱う分野はまったく異なると言えるでしょう。
IT業界では、今後ますますビッグデータの活用が期待されており、データベースの開発や管理力があるデータベースエンジニアの需要はさらに高まると予想されます。
ただし、以前に比べると求められる知識レベルも高くなってきています。データベースの知識やスキルにとどまらず、周辺機器やプログラミング、AI関連知識、クラウドサーバーなど幅広い分野の知識が求められています。
業務で知識やスキルを増やしていくのが一番効率がよいのですが、資格の勉強などを活用してIT分野の知識のアップデートは怠らないようにしておきましょう。
今回はデータベースエンジニアについての仕事内容や取得しておきたい資格、将来性などを解説してきました。「ビッグデータ = データサイエンティスト」と思われがちですが、ビッグデータをどのようにデータベースに集めるのかを考え、設計・開発を行うのはデータベースエンジニアです。
ビッグデータにはデータベースエンジニアも必要不可欠ですので、今からでも目指すべき価値は十分にあるのではないでしょうか。
(執筆:S-KAYANO 編集:泉知樹)
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