小さなことが信頼を左右!クライアントが萎える“詰めの甘さ”

小さなことが信頼を左右!クライアントが萎える“詰めの甘さ”

技術や専門性は申し分ないのに、仕事が続かない—その原因はちょっとした「詰めの甘さ」の積み重ねにあるかもしれません。今回は、多くのフリーランスが無意識のうちに陥っている「詰めの甘い瞬間」について考えていきます。

まむし
まむし

慶應義塾大学法学部卒業後、ネットニュースにて記者を務め、2013年には国内大手のメガベンチャーへ転職。編集部門を立ち上げ、責任者として10以上のWebメディアの立ち上げに携わる。2020年には経営学修士(MBA)を取得し、ビジネス領域での理論を応用した編集現場の知見を各地で講演・執筆している。著書『誰も教えてくれない編集力の鍛え方』(イージーゴー)(X:@mams428

【質問】「そっと距離を置かれる恐怖」…クライアントが“萎える”ポイントを教えて

【ご質問】
フリーランスとして働いていると、クライアントからフィードバックを得る機会が少ないため、自分では気づかないような「詰めの甘さ」があるのではないかと不安です。
クライアントが「ちょっと…」と感じるような細かなミスや対応の甘さには、どのようなものがあるでしょうか?

※ご質問内容は、筆者が過去に行ったアンケートや情報発信に寄せられた相談を改変して作成しています。

ご相談、ありがとうございます。

確かに仕事をしていると、「ん?と思うものの、指摘するほどでもない」瞬間ってたくさんありますよね。

特にフリーランスの場合、誰かのマネジメントを受けられるわけでもないので「この人とは仕事がしづらいな」という印象だけが残り、そっと距離を置かれるような事態も、知らないうちに起こっているかもしれません。

今回はいろいろなフリーランスの方とやり取りしていて「そこで印象を損ねるのはもったいない!」と思ってしまったことについて、僕が見聞きした範囲でお話したいと思います。

「ん…?」詰めの甘さが露見する「もったいない瞬間」

1. ポートフォリオの誤字・脱字には要注意

締切に追われる企業の納品物とは違い、自分自身を売り込むためのプロフィール文章やポートフォリオは、「時間をかけて何度でも見直せるもの」のはず。誤字脱字や不自然な日本語表現などの小さな失点があると、仕事の姿勢そのものへの評価を下げてしまうリスクがあるため、要注意です。

2. 「え、大丈夫…?」オンライン面談で好感度ダウン

最近では初回の発注前にオンラインで面談を行う機会も増えています。その段階で要注意なのが、ミーティングへの参加環境。ネット環境が悪かったり、生活音が入りすぎてやり取りが難しかったりすると、オンラインでの仕事に不慣れな印象を与えてしまいます。

もしくは喫茶店など、不特定多数が入り乱れる環境から面談に参加していると、「機密性の高い内容を伝達しても大丈夫だろうか」と担当者が不安になってしまうと聞いたことがあります。

3. チャットとメール、使い分けをしっかりと

ビジネスコミュニケーションにおける詰めの甘さは、特にメールでの対応に表れやすいものです。特に、日ごろSNSやチャット形式でやり取りしていた相手とのやり取りをメールに移行した際、「ビジネスメール上のポイント」を押さえずにやり取りを継続してしまうことで、稚拙な印象を与えてしまうケースは「あるある」です。

また、チャット型でのやり取りは情報の頻度が高い分、聞き取りが甘くてもあまり問題になりませんが、メールの場合、何往復もすると手間がかかるので、伝えたいことを明確にしてメッセージを送らなければなりません。調べれば分かるような内容を安易に質問しないなど、「やり取りの回数を減らす配慮」も大事です。

4. ビジネスマナーを省略して「悪目立ち」

加えて、メールコミュニケーションの場合「クライアント側の企業文化」に合わせることも大事です。相手からの丁寧な宛名(〇〇様)に返信する際に宛名を省略してしまったり、「いつもお世話になっております」といった冒頭あいさつが抜けていたり、CCに部署全体を加える作法が抜けていたり…など、「クライアントの社内で当然になされている形式上のやり取り」を簡略化してしまうと、悪目立ちしかねないので要注意。

現場の担当者”本人”はそんなに気にならなくても、「企業とのやり取りに慣れていないんだろうな」「自分以外の担当者の中には、こういう対応を気にする人もいるかもな(紹介しづらいな)」という印象を残してしまうと、「スポットの案件だけをお願いする人」にとどまってしまいます。

逆に、その企業内の情報やり取りの中に自然と溶け込めるようなビジネスマナーが徹底できていると「ほかの社員にも紹介しよう」「別の案件が発生したらこの人にお願いしよう」と思ってもらいやすくなるはずです。

5. 業務外の発信はクリティカルに失注リスク!

ここまで、重箱の隅をつつくような内容も多かったですが、「SNS上での発信」については、かなりクリティカルかもしれません。

まず大前提として、SNSでの発信においては、取引先とのやり取りを匂わせる投稿や、愚痴めいた投稿は避けましょう。たとえ小さな不満や感想であっても信頼関係が崩れるリスクが大きいですし、仮にオブラートに包んで表現しても「自社のことを言っているのでは…?」と勘繰られてしまえば、疑念を払しょくするのは困難です。

なお、今回は比較的頻度の高い事例として「SNSでの発信」を取り上げましたが、消費者向けにサービスを提供しているような企業になってくると、喫茶店で「自分はこの会社とやり取りをしている」と大声で吹聴したことで、エンドカスタマーからクライアント側に指摘が入る…といった事例も現実的にありえます。取引する以上は、全方位において高いコンプライアンス意識を持っておくことが重要です。

「一緒に働き続けたい相手」であり続けるために

近年は、クラウドソーシングやSNSの普及により、フリーランスとクライアントを繋ぐ接点が飛躍的に増えています。そんな環境下では、些細な「詰めの甘さ」が理由で、次の案件が別のフリーランスへとシフトしてしまうことも珍しくありません。日々の小さな心配りの積み重ねが、長期的なパートナーシップを築く礎となることを忘れずに、信頼関係を育んでいってください。

Workship

▲出典:Workship

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(執筆:まむし 編集:夏野かおる)

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