エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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色は、デザインに大きな影響を与える要素のひとつです。デザインが進化していくなかで、色に対する視点も絶え間なく変わり続けてきました。
最近では、UI、ブランディング、イラスト、タイポグラフィーなどに、グラデーションカラーを使用している例をよく見かけます。それは、世界に存在するすべての色に飽きてしまったクリエイターたちが、新しい色を生み出そうとしているようにも見えます。
グラデーションとは複数の色をひとつの要素に使い、 その色の間にフェードをかけ連続した階調で表現する方法です。単色では実現できないトーン、ユニークな雰囲気、モダンで新鮮な感覚を与えることができるので、デザイナーはまるで新しい色を作っているかのような気分になることでしょう。
グラデーションカラーが、次のスタンダードになるのでしょうか。今までのフラットカラーは、もう時代遅れになってしまうのでしょうか。
トレンドは瞬く間に移りかわり、つぎつぎに「時代遅れ」を生み出します。Instagram ロゴも、やがて新しいものへと変わっていくのでしょう。
私たちの目は新しいものに反応しやすくなっています。華やかなグラデーションに彩られたオブジェクトは日常的に見かけるものではありませんから、まさに記憶に残りやすい配色なのでしょう。見慣れていない色こそが、認識しやすいのです。
色の名前についても同じことがいえます。普段は「青」、「赤」、「オレンジ」など、特定の言葉だけに触れている人たちが、ある日突然「シアーモーブグレー」のような、聞きなれない名前の色に出会ったら、記憶に残りやすいことでしょう。はじめて訪れた場所や、はじめて食べたものに近い感覚です。
あらゆるブランドが、それぞれのユニークなアイデンティティを表現したいと考えていると思います。一方で、この世界にはそれを可能にするだけの十分なカラーバリエーションの数がありません。よく使われている色は約20種類程度。そんな狭い範囲のなかで、何十万とあるブランドが、色を通じて独自のブランドイメージを表現しようとしています。色はブランドアイデンティティにおいて重要視されますから、適当なこともできません。Facebookが使っているからブルーは使えない。仕方がないから、Twitterが使っているように、別のブルーを使おう、といった議論が何度も起きていると思います。
それこそが、グラデーションが注目されている理由です。グラデーションは、複数の色を組み合わせることができるので、さまざまなトーンを表現できます。 たとえば、“ブループル” はブルーとパープルを使用したグラデーションカラーですが、これを使っているブランドの数は少なく、差異を生み出せます。
自然界においては、フラットカラーなどほとんど存在しません。レモンはどれも少し影がかっていて、半分くらいはグリーンやブラウンが混ざっています。 花や空、あらゆる素材においても同じです。スクリーン上でも、グラデーションカラーを見るほうが、人間の目にとっては自然なことなのかもしれません。
私たち人間は、自然界のさまざまな現象に魅了されます。自然界の美しい色は、植物や動物が生殖活動をするために他の動物の気を引こうとして編み出したものだといわれています。フラットカラーよりも遊び心と華やかさがあるグラデーションカラーの魅力は、自然界の摂理にかなった魅力をもっていたのですね。
グラデーションカラーが、多くの人を惹きつけてやまない理由をご理解いただけたでしょうか。これは一過性のトレンドかも知れませんが、人間にとって根本的に好ましいカラーであるということがわかりました。
今年のデザインに、グラデーションカラーを取り入れてみてはいかがでしょうか?
(翻訳:Akiko Ogita)