エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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マイクロコピーとは、少ない字数のテキストのこと。アプリやWebサイトのボタンラベル、ヒントテキスト、エラーメッセージなどがこれに含まれます。
マイクロコピーを正しく使うと、ユーザーが日常的に触れるコンテンツを印象深いものへ変えることができます。それによって、ユーザーが商品を購入するのを途中で辞めてしまったり、不満を抱かれてしまったりという失敗が減ります。
この記事で、UX改善に大きく寄与するマイクロコピー作成のコツをマスターしてください!
近年スーパーマーケットで急増しているセルフレジは、昔ながらのレジに比べ言葉ひとつひとつを吟味しなければなりません。
セルフレジ画面上のコピーでは実際の会話に代わることはできませんが、良いマイクロコピーを用いれば人との会話に近いような表現ができます。人間味を感じたユーザーは信頼感を抱きます。
以下は、人間らしい会話文を重視した製品の例です。
かの有名なアリストテレスは「ユーモアの秘密はサプライズです」と言ったそう。
この考え方はマイクロコピーにも当てはまります。
必要なのは、人を笑顔にするために上手に配置されたメッセージです。マイクロコピーの適切な場所、内容を考えてみてください。
喜びを生みだすためのヒントとして、予想外な方法で使用されているマイクロコピーの例を見てみましょう。
ほとんどの人には、アプリやウェブサイトを使用する目的があります。情報を探したり、オンラインで注文したり、何かを作成したりというところでしょう。その目標を果すためには、一連のステップを踏まなければなりません。
そのとき、プロセスが面倒くさいものなら、一部のユーザーはあきらめて、Webサイトの設計者を罵るかもしれません。
こんなシーンでもマイクロコピーを活用しましょう。
たくさんのプロセスを必要とする場合は、マイクロコピーを使ってユーザーに継続した行動を促せます。
以下の例は、人に何かをフレンドリーに促し、きっかけを与える製品です。
先日、友人の結婚式のお礼状を受け取ったときのこと。
冒頭は他のメッセージカードと同じような言葉が綴られていました。「私たちの結婚式に参加してくれてありがとう……」
そのうしろには、私たちの高校時代の思い出が書かれていました。
他の誰でもない自分だけに向けられたメッセージを、特別なものだと感じました。
このような、ときめくような感情はマイクロコピーでも再現できます。
特定の人やグループへのメッセージを書き分けて、メッセージをユーザーにとって特別なものにしてあげましょう。
メッセージをカスタマイズすることで、どのように喜びを生みだすかを見てみましょう。
Webサイトやモバイル機器を見ていると、マイクロコピーの多さに驚くことでしょう。
たとえば『Dropbox』の場合。
『Dropbox』は、シンプルな製品のように見えますが、そのインターフェースには27,000以上のメッセージが含まれています。その文量がどれほどのものなのか、比較対象を提示すると、『ハリー・ポッターと賢者の石』という分厚い本には6,600弱の文が書かれています。
Webサイトや製品には思ったよりもたくさんの言葉が詰め込まれているのです。
メッセージはブラウザの上部から各画像のaltタグまで、あらゆるところに隠れています。どのメッセージにも喜びを生みだせる可能性があるので、書き手は知恵を振り絞っていることでしょう。
マイクロコピーを使った印象的な方法について見てみましょう。
絵本作家のドクター・スースは、言葉と絵を組みあわせることで人々に鮮明な印象を与える力に長けています。
彼の絵は夢のよう。言葉はかなり風変りです。
それらが組みあわさったとき、一冊の絵本に魔法がかかるのです。
言葉と写真の組みあわせは相互効果として働きます。どちらかだけの場合よりも、魔法のような印象深さを感じさせます。
上手に組みあわせられた事例を見てみましょう。
マイクロコピーには利点しかないように見えますが、一番大変なのは正解を見つけることです。
奇抜過ぎても障害になるので、起こりうる危険を把握しなければなりません。
インターフェイスの作成では、簡潔さと明快さを追求するのが一般的です。
しかし、長いメッセージを用いた方がより印象づけられることもあります。
明快さを重視するか、印象深さを重視するかは、製品やブランドの特性に応じて、アプローチの方向性を調整しなければなりません。
マイクロコピーを採用する前に、次のことを試してみてください。
Webサイトや製品作りにおいてのガイドラインをまとめてください。多くの企業ではライティングのスタイルガイドで、文体に関することや口調などを指定しています。『styleguides』から参考になるものを見つけてください。
アプリを起動するたびに、気の利いたコピーを読まなければならないとなると、ユーザーは疲れてしまいます。
目立たせたいときに使えるよう、印象に残したいコピーの使用は適切なときまでとっておいてください。
小さなブランドなら、思い切ったマイクロコピーも試しやすいのでは? 大規模であればあるほど、チャレンジする機会が減ります。リスクや人々の反応を恐れないでください。
毎回違うメッセージを表示することで、マイクロピーをより印象的にすることができます。この小さなサプライズは、一定時間表示し繰り返します。
好きな製品やサービスに思いをめぐらせてみると、ひとつの共通点があります。
私が毎日通うコーヒーショップの店員さんは、必ずラテアートをしてくれます。
マグカップの中に描かれた美しい曲線は、飲み物の味を変えるものではありませんが、それでも私は笑顔になります。
そのひと手間からは、店のスタッフがコーヒーに抱く愛の大きさを感じます。
本当に些細なことですが、客である私がコーヒーショップについてもつ印象を変えるのです。
マイクロコピーも同様に、見過ごされがちな些細な工夫です。マイクロコピーは、ユーザーがあなたのWebサイトや製品にどのような印象を抱くかに大きく影響します。これは大きなチャンスではありませんか?
マイクロコピーを些細な問題だと片づけず、デザインし直してみてください。ユーザーエクスペリエンスの向上に大きく役立つことでしょう。
(翻訳:Yuri Tanaka/Thumbnail Photo:Nina Strehl)