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Windowsユーザーが待ちに待った、Sketchファイルを編集できる無料アプリLunacyがついに発表されました。
優秀な機能をふんだんに備えたソフトでありながら、Macでしか使えないという制限があったSketchですが、Lunacyの登場によってその制限が取り払われます。Windows10でも「.sketch」ファイルを編集することが可能になったのです。
LunacyはCDNを含めて完全無料で、以下のようなユニークな機能を使うことができます。
競合するツールであるFigmaやInVision Studioとくらべて、Lunacyを使うメリットは主に五つあります。
Lunacy以外のツールも、遅い速度で「.sketch」ファイルをインポートすることは可能です。これに対して、Lunacyを使えば.sketchファイルを開くだけでなく編集し、保存することができます。しかも動作は高速です。
LunacyはスタンドアローンのWindowsアプリケーションでSketchファイルを直接表示させることができる、マーケット初のツールです。特別な設定や登録は必要なく、サードパーティー製のプラグインをインストールする必要もありません。必要なのは軽量なLunacyのアプリをダウンロードすることだけです。
Lunacyはインターネット環境を必要としないため、どこでもSketchファイルを使用することができます。
Lunacyを作ったIcons8は製品の改善に常に力を尽くしており、Lunacyはパフォーマンスを損なうことなく100メガバイト以上の.sketchファイルを開くことができます。
Figma、InVision、Zeplinを使用するためには月額料金を支払う必要がありますが、Lunacyは完全無料です。
ここからは実際の機能を取り上げながら、Lunacyの使いかたをご紹介します。
Lunacyはすべてのバージョンの.sketchファイルに対応しています。Icons8は2016年にツールをリリースしましたが、Sketchはそのわずか二週間後にほとんどのコードを書き直してフォーマットを変更してしまいました。
しかし、この決定はIcon8のチームにとってもユーザーにとっても有益な結果に繋がります。変更に対応したため、Lunacyは新しい.sketchファイルだけではなく、SketchAppSourcesにある古いテンプレートもサポートしているのです。
「.sketch」ファイルを開くと、オブジェクトをクリックするだけで各オブジェクトの情報を見ることができ、左パネルではアートボードを切り替えることができます。レイヤーごとに、各エレメントの色、サイズ、ディメンションを調べることが可能です。これらの詳細な情報は、画面の右側に表示されます。
画像のように、「.sketch」ファイルを保存できます。
今なお機能を拡張し続けているLunacyは、もはやただのビューアーではありません。Lunacyの中でデザインを作成することができる、れっきとした編集ツールです。
Lunacyを使えば、レイアウトにシンプルなシェイプエレメント(楕円、長方形、線、ビットマップ画像など)を追加したり、オブジェクトを描画、整列、結合することができます。また、アートボード、シンボル、透明度、ストローク、丸コーナーをサポートしており、グループ、グリッド、ルーラーおよびスナップの利用が可能です。
「.sketch」ファイルをWindows10で編集するために必要なものをすべて手に入れることができるのです。
またエレメントの既存のプロパティ(色など)を変更することも可能です。
JPGとPNGファイルをURLから直接ダウンロードするという便利な機能もあります。画像や写真をプレースホルダに追加する際、時間の節約になるはずです。
Lunacyは「.sketch」ファイルから必要なデータをすべて取り出すことができる、デザインレビューのためのパワフルなツールです。サイズとフォーマットを決めてエクスポートボタンをクリックすれば、各オブジェクトを別々にエクスポートすることができます。
レイヤー用のCSSを生成することも可能です。オブジェクトのCSSおよびXAMLプロパティを表示して、ワンクリックでコピーできます。
「.sketch」を通常のPNGファイルとしてエクスポートする必要がある場合も安心です。PNG形式でのエクスポートが可能なだけでなく、解像度が選択できるため、Retinaディスプレイでも画像を美しく表示させることができます。
Lunacyを使えば、画像をローカルディスクに保存するかわりに、コンテンツデリバリネットワーク(CDN)にアップロードすることができます。HTMLに挿入するURLをワンクリックで設計すればいいだけなので、デザイナーにとって大きな手助けになるはずです。
Avocode、Zeplin、Figmaのようなツールを使って.sketchファイルを見ようとすると、重要なフォントが失われている場合があります。テキストラベルのかわりに空白が表示されてしまうのです。
これに対して、LunacyはすべてのGoogleフォントを自動的にダウンロードすることによってこうした状況を回避してくれます。このプロセスはとてもスムーズなので、使っていても気づくことはないでしょう。
また、他のエディタではすべてのインスタンスについてフォントを置き換えが必要ですが、Lunacyではフォントを一括で置き換えることができます。
LunacyはZeplinのような特殊ツールの無料代替品であるSketch the Ripperと連携しており、スムーズなデザインの引き継ぎが可能です。作品を完成させたら、チームメイトに.sketchファイルを送信するかわりに、ワンクリックですべてのアセットへのリンクを取得してデザインを共有することができるのです。こちらの例を参考にしてみてください。設計から開発まで、ツールが少なければ少ないほど生産性は向上します。
Icons8は、LunacyをSketchと同等のツールにしたいと考えています。MacでSketchを使うのと同じように、Windows10でも作業ができるようにすることが彼らの目標です。また、Sketchの主要なプラグインの機能を移植しようと試みています。
Lunacyに追加される予定の機能は以下の5つです。
Lunacyはとても便利なツールですが、バグが起こりやすく、ときにはクラッシュすることも。しかし開発チームはこうしたバグについての情報を共有し、ユーザーからフィードバックを受けることによって、製品を改善しようと取り組んでいます。
まずはLunacyをダウンロードして、使い勝手を試してみましょう。必要なのはLunacyをインストールすることだけです。セットアップの必要がないポータブル版もあるので、USBに保存しておきたいかたにはこちらがおすすめです。Sketchを使いたくても使えなかったWindowsユーザーのかたも、ぜひこの機会にトライしてみてください。
(翻訳:Asuka Nakajima)