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2019年1月2日〜3日にNHK・Eテレにて放送された『平成ネット史(仮)』。みなさんはご覧になりましたか?
番組で登場した数々のWebサイト、サービス、事件、ネットスラング。しみじみと懐かしむだけにとどまらず、黒歴史を思い出して悶絶した人も多かったのではないでしょうか。
そんな『平成ネット史(仮)』をさらに深く楽しむために開催されたイベントが、『平成ネット史(仮)展』(2019年1月11日〜14日、@渋谷ヒカリエ)です。
ただネットの歴史を振り返るだけでなく、「あなたなりのネット史」を体感できるインタラクティブな展示も。懐古厨にはたまらない、ディープな歴史が盛りだくさんでした。本記事では、当イベントの模様をご紹介します!
改元が決定してからというもの、「平成最後の◯◯」「平成の◯◯を振り返る」といった企画が目に付くようになりました。『平成ネット史(仮)』もまた、インターネットにまつわるモノやできごとをひとまとめに振り返る番組。しかし、番組の時間内では語りつくせなかったネタも数々あった模様……。
そこで、『平成ネット史(仮)』の番組内では語りきれなかった激動のインターネット史を総まとめにし、在りし日のネット文化をこれでもかとばかりに思い出させる体感型イベントが開催されました。それが、『平成ネット史(仮)展』です!
早速、以下で展示のレポートをしていきますが、先に結論だけお伝えしておきます。
メッチャ楽しかったです。
入場するとまず正面にこの表示。
▲三\__○/ズサー
左手には、『平成ネット史(仮)』公式Twitterアカウントのアイコンでおなじみの構図が。
▲写真右:ギコ猫
まさか2019年にこんなまじまじとギコ猫を見ることになるとは……。
『平成ネット史(仮)展』のメインコンテンツがこのインタラクティブ年表。そのまま見てもおもしろいのですが、100パーセント楽しむためにはログインが必要です。「企画にログインする」という没入感の演出がニクい。
入場してすぐのところに、証明写真機の中身のようなログインブースがあります。ここで顔写真とプロフィールを登録します。
▲ログイン画面。だいぶ心臓に悪い色をしている
▲プロフィール登録(画面上にある黒い四角が顔写真用のカメラ)
これでインタラクティブ年表を楽しむ準備はOK。
のっけから「レス」「カキコ」「うp」「ROM」などのスラングまみれ。年表は終始こんなノリです。
足跡マークの上に立って年表を見ると、年表に埋め込まれた画面が動き出し、プロフィールと連動したコンテンツが表示されるのだとか。
最初のインタラクティブポイントはこれ、Windows95。
▲年齢と連動して内容が変わる
「とりあえずゾウやウサギたち動物とエアホッケーで遊んでたよね」……遊んでたよ!!メッチャ遊んでた!!これで視力が悪くなったと言っても過言ではない。
と、こんな感じで懐かしいポイントを終始突いてきます。序盤のジャブだけで懐かしすぎて膝から崩れ落ちそう。いつまで立っていられるかな?
Win95のあとも懐かしラッシュ。Yahoo! Japanサービス開始、公衆電話にポケベル、Windowsのイルカ(カイル君)、そしてTK。
次のインタラクティブスポットは、90年代半ば以降にブームになった、「プリクラ」、そして「コギャル」。「誰でもコギャルになってプリクラが撮れる」という企画でしたが、あまりにもシュールな写真ができあがりました。
「ガングロGAL」と書いてある上の顔が自分の顔になります。
▲なりました
真顔のコギャル、嫌すぎる。
続いて、2000年代。『2ちゃんねる』とFLASHアニメという、ネット文化に大きな影響を与えた存在がここに並び立っています。
さりげなく間に挟まっていますが、Googleが日本に登場したのも2001年でした。激動の年です。
ここにもインタラクティブな仕掛けが施されています。『2ちゃんねる』トップ画面の前に立つと……
スレが立ちます。さらになんと……
アスキーアートになります。(左のAAは筆者の顔です)
立てられるスレは数パターンあるようです。
▲やる夫・やらない夫とまさかの共演
その隣ではなんと、当時一斉を風靡したFLASHアニメが流れています!
FLASH紅白、吉野家コピペ、さいたまさいたま……全部見覚えがある。訪れた人みな「いま何年だっけ」みたいな顔で楽しんでいました。
▲不朽の名作、吉野家コピペ
その後もインタラクティブポイントが連続します。
▲読めるかよ
2003年頃にはギャル文字の流行。ギャルからメールが届きますが、なんのこっちゃわかりません(あとでちゃんと答え合わせしてくれます)。そして……
▲書体が怖い……
2004年、”恐怖の黒歴史”こと前略プロフィールが登場します。当時やってなくて本当によかった。
▲当時やっていようがなかろうが、前略プロフィールを捏造されます
こんなん残ってたら舌噛んで死ぬわ。
……なんて時代を経て、2007年にはニコニコ動画が流行。
▲動画も流れています
MADムービーに「◯◯してみた」、VOCALOIDなど、ネット文化の潮流を大きく変えたサービスです。
▲いらすとやナイズドされた初音ミクさんもいらっしゃいました
2008年にiPhoneが日本上陸。ここから年表の様子がガラッと変わっています。iPhoneをはじめとするスマートフォンの誕生がいかにインパクトの大きいできごとだったかを物語っています。
スマートフォンの登場以後、TwitterをはじめとするSNSが身近になりました。2011年の東日本大震災は、「インターネット上でのつながり」の必要性を印象付けたできごとでした。
▲Youtube・Hulu・LINE・メルカリといった、現在も主流のサービスが次々と誕生
即時性が高く、気軽に使えるTwitterは、独自の文化を生み出しました。たとえば、映画『天空の城ラピュタ』のテレビ放送に合わせて「バルス」とツイートするような、実況の文化。会場にも、「バルス!」と叫ぶと反応するインタラクティブポイントが設けられていました。
TwitterのようなSNSが気軽に用いられるようになったことは、一方でフェイクニュースやモラルのない投稿が炎上するなどの問題も生みました。
2010年代も後半に差し掛かると、IoTやVR・ARといった話題が身近になってきます。一方、SNSが世間に浸透して情報量が増えた結果、無意識に他人と比べてしまって気分が落ち込んでしまうという「SNSうつ」のような現代病も生まれました。
……と、真面目な話が続いたので、ここらでちょっと肩の力を抜いてVTuberになろうと思います。
なりました。(画面を撮影しようとしたら何か飲んでいるみたいになりました。これもライブ感です)
なんと、バーチャルYoutuber・琴吹ゆめさんのモデルを体験できるコーナーがあるのです!
▲ノリノリで手を振る筆者
はじめにバーチャルYoutuberを自称したキズナアイさんが登場したのが2016年。2018年12月時点で、Vtuberの数はなんと6,000人を超えたそうです(出典:ユーザーローカル)。誰でも手軽にVtuberになれるスマホアプリも続々と登場しており、ネット発の一大文化として今後も注目が集まりそうです。
年表の締めはInstagram。「インスタ映え」は2017年の流行語になりました。ここにもインスタ映えできるインタラクティブスポットがあったので、やってみました。
やっぱりあまりにもシュールでした。一周回って芸術かもしれない。
もう一つの現代ゾーンの展示が、「4Kで体験!あなたはどっち派モニター」。
手前のパネルで二択のアンケートに答えると、奥の高画質モニターに回答の割合や事前に集めた視聴者コメントが表示される、という展示。パネルはスマートフォン風、奥はPC風のUIになっていて、こだわりを感じます。
▲コメントで形作られた「\(^o^)/」
アンケートの項目は、「ネットとテレビ、どちらを見ている時間の方が長いですか?」「ネットとリアル、どちらで買い物をすることが多いですか?」といった実態調査から「あなたはインターネットで幸せになりましたか?」「インターネットがもたらす未来は?(希望にあふれている/なんとなく不安)」といった問いかけまで含めた、計6種類。
▲円グラフとみんなのコメントが表示される(画面が巨大でコメントが写真に収まらず)
体験した11日現在の結果では、「インターネットで幸せになった」と回答した人は90%近い一方で、「インターネットがもたらす未来は?」という問いに対しては「なんとなく不安」が60%以上を占めていました。「便利にはなったけど、今後どうなるか想像がつかない」「ネットリテラシーが高度になる一方で利用者は若年化していく」といったコメントが見られ、まさしく次の時代の課題だと感じました。
平成という時代のあいだに、インターネットにまつわる技術と文化は大きく発展し、なくてはならないものになりました。一方で、発展の過程で激しくサービスが入れ替わったシビアな世界でもありました。
これから先、インターネットはどのように進化し、またどのような文化が生まれていくのでしょうか。過去を思い懐かしむだけでなく、未来に思いを馳せたくなるイベントでした。
また、会場ではスタジオのセットを再現したスペースでの記念撮影も可能です。1/14(月)まで渋谷ヒカリエで開催していますので、お時間のある方はぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
『平成ネット史(仮)展』の詳細はこちら
▲強制終了される著者