エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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通話をつなげながら作業する「作業通話」という文化をご存知でしょうか。Skypeを利用する「さぎょいぷ」が発端ですが、現在ではDiscord派が増えています。
そんななか、作業通話専用のアプリとしてリリースされたのが『mocri』です。
今回は2年ほど『mocri』を使ってみた筆者が、このアプリについてご紹介します。
『mocri』はミクシィが2019年にリリースした作業通話アプリ。
SkypeやDiscordとは異なり、作業通話に特化したアプリです。
『mocri』は作業通話と言っても1対1の電話のような感覚ではなく、通話ができるトークルームを開いておき、そこに誰かが合流するようなイメージです。
トークルームでは通話しながら、写真やテキストメッセージを送ることも可能。送られた写真やメッセージは24時間経つと自動的に消えます。
Twitter連携、もしくはメールアドレス登録のみでサッと登録できる点も含めて、繋がれるけど繋がりすぎない「気軽に誰かと話せるアプリ」という印象です。
『mocri』には友達全員が入れる「フリースペース」と、指定した友達とだけ会話ができる「ルーム」の2種類があります。
フリースペース | ルーム | |
入れる友達 | 全員 | 決まったメンバーのみ |
最大人数 | 20人まで | 6人まで |
ゲストの招待 | できる | できない |
部屋の数 | ひとつだけ | いくつでも作れる |
ブラウザ版での利用 | できる | できる |
以下で詳しく解説します。
フリースペースは『mocri』で友達登録をしている人なら誰でも入ることができる “応接室” のようなイメージです。自分のフリースペースに入ると、すべての友達に通知されます。
なおフリースペースに誰がいるかは、入室前に「参加者一覧」から確認できます。友達のフリースペースには「友達の友達まで」なら誰でも入れるので、知らない人がいる場合もあるでしょう。トークルームのメンバーには友達申請を送れるため、気軽に入ってみると、気の合う友達が増えるかもしれません。
また、友達のフリースペースでは入室前に「会話をちょっと聞く」というボタンがあり、自分の名前を出さずに、最大1分間フリースペースの会話を聞くことができます。知らない人がいる場合など、会話に混ざれそうか、事前に確認してから入れます。
自分でフリースペースを開く場合は、友達登録していないメンバーでも、共有リンクを送信することでゲストとして招待できます。TwitterなどのSNSにURLを投稿すれば、多くの人を集められたり、意外な人と繋がれたりすることも。
フリースペースを公開して悪意のあるユーザーが来たらどうしよう……と不安になる方もいるかもしれませんが、「Twitterの相互フォロワー限定で入室可能」という設定にもできます。またフリースペースのオーナーはゲストを強制退室できる権限も持っているため、対処もかんたん。安心して利用できます。
ゲストとして参加した人にも友達申請を送れるため、まずは話してみて、気が合ったら友達になるという使いかたもオススメです。
一方の「ルーム」は友達のなかから、出入りできるメンバーを10人(自分を含む)まで選んで作れるトークルームで、 “個室” のようなイメージです。クローズドな場として「いつものメンバーだけで話したい」場合などに使えます。
また、使わなくなったルームはいつでも削除できます。
集中モードは、「〇分間集中して作業・〇分間休憩」などのパターンを設定し、友達と一緒に繰り返すモード。いわゆる「ポモドーロ・テクニック」の機能です。こまめに休憩を挟むため、メリハリをつけて長時間疲れずに作業できます。
集中モードと休憩のタイミングには、お知らせのアラームが流れます。集中する時間と話す時間が明確に分けられるため、喋りながらだと進めづらいネームや書き物などの作業にオススメです。
集中モード中であっても通話は可能ですが、みんなで集中するぞ!という雰囲気が出るので、作業を進めたい人にはおすすめです。
ポモドーロ・テクニックを使った“25分”の時間管理術。仕事に集中できない人必見!
Workship MAGAZINE
iOS15以上かつ、A12 Bionic以降のチップを搭載しているiOSデバイスであれば、マイクモード設定により環境音を遮断できます。
👩mocriを使いたいけど、周りの音がうるさいかも…みんなに迷惑かなあ…
🐶そんな時に!iOS 15なら、マイクモード設定により
環境音を遮断できるのをご存知ですか?使い方は、mocriで入室した状態で
コントロールセンターから設定するだけ!
「声を分離」で、声だけがマイクに乗る状態になります♪ pic.twitter.com/N70ds6unL4— mocri(もくり)| 友達とふらっと集まれる作業通話アプリ (@mocri_jp) November 5, 2021
筆者は残念ながら条件に該当しないため、使ったことのない機能なのですが、たとえば外出中の通話やテレビをつけながらの通話には便利ではないでしょうか。
2021年9月14日の大型アップデートにより、月額500円(税込)で利用できる有料プラン「mocriプレミアム」が登場しました。
こちらはmocriプレミアムサービスのページから申し込めます。初回のみ1ヶ月無料のサービス付き。契約は1ヶ月ごとに自動更新されます。
mocriプレミアムに加入すると、以下の機能を使うことができます。
mocriの公式キャラクター「もくちゃん」のスタンプを、メッセージで使用できます。
使えるスタンプは「もくちゃんスタンプ」のみ(2022年2月現在)ですが、LINEのように気軽に返信できるのは便利です。
通常の「フリースペース」は友達であれば誰でも入室できますが、mocriプレミアムではフリースペースを表示させる範囲を決めることができます。
わざわざルームを作らなくとも、特定のグループの人だけにフリースペースを表示させることが可能になりました。たとえば、「○○の話題について話したい」「AグループとBグループのメンバーが混ざらないようにしたい」という場合に便利です。
表示範囲を設定している間はゲスト招待機能を使えません。表示範囲を設定した後に「ゲストの招待」の設定をオンにすると、表示範囲が「友達全員」に変更されますので注意しましょう。
フリースペースに入室パスワードを設定することが可能です。また、パスワードのヒントも設定できます。特定の作品に詳しい友達のみで会話を楽しみたい場合などに使える機能です。
パスワードを設定している時のフリースペースは、通常のフリースペースと同様、友達全員に表示されます。そのため、「表示範囲設定機能」と併用して使えません。
また、パスワードを設定しているフリースペースでは「会話をちょっと聞く機能」は使用できません。
スペースで送る画像について、標準画質と高画質を切り替えられるようになります。高画質にすると、画像の細かい部分や資料が見やすくなります。
現在テスト中の機能です。2022年1月13日のアップデートにより、mocriプレミアム加入ユーザー限定で先行体験ができるようになりました。
一般向けの公開時期は未定です。
なお、動画は以下の要件を満たした動画のみ送信可能です。
動画形式:mp4, mov
再生時間:2分以内
ファイルサイズ:200MB以下
また、mocriの通話中にスマートフォンのカメラを使用しての動画を撮影はできません。
自分のTwitterフォロワーだけがゲストとして入室可能なフリースペースを作る機能です。
こちらは通常の「Twitterの相互フォロワー限定で入室可能なフリースペース」とは違い、自分をフォローしている人なら誰でも入室することができます。
自分のフォロワーと交流してみたい、普段話していない人と話してみたいけど、まったく知らない人と話すのは怖い……などというときに使ってみるといいかもしれません。
mocriプレミアムに登録できるアカウントは1つのみです。複数アカウントでログインしていても、mocriプレミアムの機能が適用されるのはmocriプレミアムに登録をしたアカウントのみ。
そのため、複数アカウントを所持しているユーザーは登録前に必ずアカウントを確認しておきましょう。
それでは、『mocri』を使う上で気になる点を解説します。
『mocri』にはブロック機能があります。自分がブロックしたことを相手に知られることはありません。
ブロックすると、お互いのトークルームが表示されなくなり、通知も届かないため、遭遇する可能性が低くなります。しかし、共通の友達のトークルームで一緒になる可能性はあります。
友達のトークルームに入る際に、すでにブロックした相手がいる場合は表示されますが、自分が入室した後にブロックした相手が入ってくる場合もあるため、注意が必要です。
また、フリースペースであれば、右上の鍵マークをタップすれば、友達のフリースペース一覧に表示されなくなります。
「今のこのメンバーで話すのが楽しいので、もう他の人は入ってこなくていいかな……」といった時には鍵をかけられます。鍵の開閉はフリースペースのオーナーのみが行えます。
『mocri』では、通話料はかかりません。データ通信で通話する、いわゆるLINE通話のような方式です。
ただし、Wi-Fiのない環境では注意した方がいいかもしれません。
2年ほどゆるっと使っているわたしの感覚としては、イラストレーターさんや漫画家さん、プロ志望の絵描きさんや同人作家さんが多いイメージです。
一方で、ライターなど文章を書く人はまだ少ないといった印象を受けました。文章を考えながら話すのは難しいためでしょう。実際、ライターであるわたしは仕事をしている時ではなく、ちょっと気軽に誰かと話したいときや、家事をしながら繋げていることが多いです。
また、ミュートで音声のみの参加もできるため、会話には参加せず、カフェにいるような感覚で使えます。そのため、資格や試験の勉強中に『mocri』を使っているユーザーもいるようです。
ブラウザ版では、アプリのダウンロードも不要で公式サイトにアクセスし登録&ログインするだけで利用可能です。フリースペース機能・ルーム機能ともに使うことができます。
また、アプリ版とおなじアカウントでブラウザ版を利用できるのも便利なポイントですね。
まず嬉しかったのが、Twitterを連携すると、友達追加のボタンから『mocri』と連携しているTwitterのフォロワーに友達申請を送れること。いちいちDMなどで連絡をとることなく、ボタンひとつでTwitterのフォロワーと簡単につながることができました。
また自分がトークルームに入ると、友達全員に通知が行くため、「そのとき来れる人がふらっと集まる」という感覚で使えます。わざわざ約束を取り付ける必要もなく、集まることを強制されないので、精神的なハードルが低いのも魅力です。
さらに、通話しながら文章や画像のやりとりができるため、個人的にはLINE通話やDiscordのアプリよりも使いやすいと感じました。画面を移動せずに、話題に出たサイトのURLや画像をすぐに共有できるため、会話が盛り上がるんですよね。
相手は通話、自分はテキストという使いかたもできるため、たとえば電車の中など声を出せない状況でも気軽にコミュニケーションが取れます。また、途中で話が盛り上がってきたら鍵をかけるなどして、他の人が入ってこないようにもできるため、会話の内容やシーンに合わせて利用できる面がすごく気に入っています。
作業通話アプリや友達と会話するためのアプリは他にもたくさんありますが、「気軽に友達と話したい時」にはかなり使い勝手がよく、愛用しています。特にコロナ禍において、友達と会うことができなくなってからは、かなり助けられています。
正直、作業がはかどるかどうかは、使いかたによります。少数で無言で繋げて、お互いの作業音だけを聞いているような状況だと、「自分だけサボるわけにはいかない!」という気持ちになり、作業がガンガンはかどります。
逆に、集中して仕事をしたいときに、わたしのような「誰かと喋りたい」人が来てしまうと、集中できないかも……みたいなこともあるかもしれません。
フリースペースではトークルームの名前を変えられるため、集中したいときは「無言で作業をする部屋」みたいな名前に、みんなで気軽に話したいときは「飲みながらわいわい」など、見た目で用途がわかるようにすると、そういうトラブルを避けられます。
また、mocriで話したことをきっかけに、遠い世界の人と親しくなれることもあります。たとえばわたしはライターなので、イラストレーターさんや漫画家さんと知り合う機会はなかなかないのですが、mocriで何度も話しているうちに、仲のいい友達ができました。
プロ志望の絵描きさんだと、描いている途中のイラストに他の人からアドバイスをもらえたり、情報交換ができたり……といったこともあるかもしれません。
作業を進められるのはもちろん、年齢や住んでいるところも違う人たちとゆるく繋がり、仲良くなれるのが最大の魅力かもしれません。作業のお供に、mocriを始めてみてはいかがでしょうか。
(執筆:少年B 編集:泉)