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AWS Startup Day Tokyo 2018イベントレポ(1)グノシー、SegmentのCTOがAWSと歩んだ成長の軌跡を辿る

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3月12日に、AWSのスタートアップ向けカンファレンス『AWS Startup Day Tokyo 2018』が開催されました。

「AWSってなに?誰かわかりやすく説明して!」という人はコチラから↓↓↓

このイベントは、毎年開催されている『AWSSummit』とは別のイベントです。名前のとおり、スタートアップの経営者や、これからサービスを作ろうとしているエンジニア向けの内容に特化されたカンファレンスで、日本では今回の東京開催が初となりました。

WorkshipMAGAZINEでは数回に分けて、『AWS Startup Day Tokyo 2018』の会場で登壇者たちが述べた、AWSのこれまでとこれからについてを記事として公開。

今回はAWSのエヴァンジェリストとAWSを利用した企業のCTOが語った、活用事例をご紹介します。

オープニングセッション:AWS のエバンジェリストが語る海外スタートアップの動向と最近の成功事例

一人目登壇者

はじめに登壇したのは、AWSエバンジェリストのマッケンジー・コスト氏(Amazon Web Services Inc., Startup Evangelist)。

現在、AWSでは1,300を超えるサービスや機能がリリースされています。スタートアップ企業の多くは無料利用枠で試用しているとか。AWSを活用したスタートアップ事例をいくつか紹介してくれました。

 

マリナスアナリティクス

▲顔認証技術のMARINUS ANALYTICS(マリナスアナリティクス)は、画像分析と動画分析をアプリケーションである『Amazon Rekognition』を使用している

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▲データ管理サービスのSegment  (セグメント)は、運用インフラストラクチャの基盤をAWSに依存しています。(出典:Segment

アーテリーズ

AIを活用した心臓MRIの画像診断システムを研究しているARTERYS(アーテリス)は、Amazon EC2 を利用しています。医療向け機器としての認可も獲得しました。

CTO ゲストセッション:日米の注目企業 CTO による特別講演

続いて、AWSを活用し成果をあげている日米の注目企業CTOが2名登壇しました。

データ管理APIのSegment社が語る、”自分ゴト”のツール開発

アメリカのSegment社でCTOを務めるカルヴァン フレンチ オーウェン 氏Calvin French-Owen)が登壇しました。

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Segmentの創業期から現在の形になるまでのエピソードをたどりながら、ツールを開発する上で大切な教訓を示してくれました。

1. 自分自身の問題を解決しよう

「Segmentは、学生時代に3人のクラスメイトとはじめたClass Metricsというサービスが元です。Class Metricsは大学の教員を評価し、教師が授業の改善を行うために使用するサービスとして開発がはじまりました。このサービス2万ドルを売り上げるまで成長しましたが、問題解決の実態とはかけ離れていました」

教師が授業をしている間、学生たちはバックグラウンドでYoutubeやfacebookに夢中だったのです。これでは本質的に学生の問題を解決していない。オーウェン氏はそう感じ、Class Metricsをサービスクローズ。

Class Metricsの開発では、様々な情報の分析が必要とされていました。「MITの生徒とスタンフォードの生徒はどう違うのか」「学科の生徒同士は何が違うのか」と。そんなセグメント行為が、現在のSegmentを作ろうとした動機だとオーウェン氏。自分たちが必要だと思う機能を次々に実装しました。

「自分の問題を解決するところから始めましょう。私たちははじめ、学生に焦点を当てているつもりでいたけれど、実態は教師側の問題解決にすぎなかった」

2. なんでもいいから、市場に楔を打ち込もう

Segmentが軌道に乗り始めた頃、NYのビッグメディアに取り上げてもらう機会があったそう。それをきっかけに、大企業がSegmentを導入。導入した企業からさらにフィードバックを受けることができ、サービスはどんどん厚みを増していきました。

ひとりの問題解決をすることで、10人が抱えている課題を明らかにできるのです。まずは手っ取り早く始められる開発に着手し、誰かに使ってもらう。そこから少しずつ拡張していくようにしましょう。

3. 目標を常に掲げる

「スタートアップにはフィードバックサイクルが欠かせません」

Segment社のオフィスには、大きなディスプレイでチームが追っている目標の達成率が示されています。

フィードバックグループ

新しいプロダクトの成功の見極めは、顧客からツールやサービスを取り上げた時に、「返せ」と言ってくれるかどうか。そんなオーウェン氏の言葉がとても印象的でした。

「数値は神より正しい」グノシーの成長を支えたKPI経営とは?

続いて登壇したのは、株式会社Gunosy 新規事業開発室 執行役員CTO松本 勇気氏松本氏は、企業の成長を考える上でKPIをどのように利用すべきか、KPIをどのように運用するべきかという胸熱なテーマを熱弁。

gunosy松本さん

1. KPI とは 経営状態に対する診断装置

Gunosyはどんなデータも社員全体がSQLを通じて集計を行うことが可能になっているそうです。この集計データを用いてデータ集計をし誰でも運用可能な再現性のあるノウハウを蓄積していくことが大切とのこと。

さらに開発面では同じことをやるなら最短経路で利用出来るようにする(OSSにして他の会社と共同開発、ドキュメンテーションなど)という点に気をつけて開発を行っていているそうです。

数字を扱う上で誰でも改善内容を理解できる仕組みが組織とプロダクトの拡大につながり、分析に必要なデータアクセシビリティ担保することによりKPIを強く意識し改善につながると、松本氏。

アプリやWeb、プロモーション時などす べてのアクションをログとして計測し、 ABテストによる性能⽐較を行う。その際誰もが同じ尺度で集計できるようにします。活⽤可能なデータを増やし、運営社のビジネス理解を下支えするという仕組み。
なるべく属人性を下げるために、数字の精度をあげていくことが大切なのですね。

2. S3を中⼼にしたエコシステム構築した

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ユーザーや社員のアクションを収集するためのシステムを、Lambdaで起動させます。Lambdaは、クラウドのコンテナのようなもの。収集したデータを反映させるために、ストリーミングデータをリアルタイムで収集、処理、分析するKinesis Streamを使います。

グノシーが所有するサービスのデータベースを複数のサービスを用いて整理し、へS3に保存するという仕組みを構築したそうです。

続く。

WorkshipMAGAZINEでは、『AWS Startup Day Tokyo 2018』の模様を順次お届けします。

次回もお楽しみに。

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