離職率が高い企業の共通点と改善策13選|原因の分析から施策の実行について解説
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「求人票を出しても応募が来ない…」と悩んでいませんか?特に中小企業の場合、労働条件だけで真っ向勝負をしようとすると、あっという間に数多の求人の中に埋もれてしまいます。また、フォーマットを埋めるだけの無機質な求人票では、優秀な人材の心は動きません。
しかし、自社ならではの「当たり前」や「未完成ゆえの課題」を強みに変える採用マーケティングの視点を持てば、優秀な人材を獲得することは十分に可能です。本記事では、求人票に記載すべき必須項目から、やりがちな失敗、職種別テンプレート、検索エンジンの攻略法まで徹底解説します。
中小企業の人事担当として、300人以上の採用実績を持つ筆者の実体験に基づいた必勝ノウハウをお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

人事ジャンルを得意とするフリーライター。30年の会社員生活では、一貫して人事に従事。人事コンサルタントとして企業の組織改革や採用課題の解決なども経験。現在は主にHRメディアの記事やコラム記事を手掛けている。
目次
求人票を作成するにあたり、まずは「法律上絶対に外せない必須項目」と「求職者が真っ先に確認する基本情報」を正確に押さえることが欠かせません。どれほど魅力的なキャッチコピーをつけても、肝心の労働条件が抜け落ちていれば求職者に不信感を与えてしまいます。
基本項目を過不足なく網羅することこそが、優秀な人材に刺さる求人票を作るための大前提です。ここでは、正しい記載ルールを解説します。自社の求人票が要件を満たしているかチェックしてみましょう。
法令により、求人募集を行う際には、最低限明示しなければならない労働条件が定められています。トラブルを防ぐためにも、以下の基本項目は必ず記載しましょう。
| 項目 | 内容 |
| 業務内容 | 従事すべき業務の詳細 |
| 就業場所 | 所在地・テレワークの可否など |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員・派遣社員など |
| 契約期間 | 期間の定めの有無 |
| 試用期間の有無と内容 | 試用期間の有無・期間・待遇の違い |
| 就業時間 | 始業・終業時間、休憩時間( 9:00~18:00/休憩60分など) |
| 休日・休暇 | 年間休日数・曜日(土日祝、年間休日120日) |
| 時間外労働 | 有無や想定時間・固定残業代 (月平均10時間など) |
| 賃金 | 基本給・手当・固定残業・賞与・年収例など |
| 加入保険 | 雇用・労災・健康・厚生年金など |
| 募集者の名称 | 正式な法人名(株式会社◯◯◯◯) |
| 派遣であることの明示 | 派遣労働者としての雇用である旨を記載(※派遣の場合) |
| 業務内容の変更の範囲 | 将来的な配置転換(部署異動)の可能性など |
| 就業場所の変更の範囲 | 転勤の有無や範囲(全国・地域限定)など |
| 契約を更新する場合の基準 | 更新の有無や基準(※有期契約の場合のみ) |
これらは厚生労働省のガイドラインに準拠したルールです。項目が一つでも欠けていたり曖昧だったりすると、求職者の不信感を招きます。さらに、法的なトラブルにも発展しかねません。迷った場合は、厚生労働省の「労働条件通知書」の内容を参考にすると良いでしょう。
(参照:厚生労働省|労働条件通知書)
法律で定められた必須項目の記載は大前提ですが、それだけでは求職者の「ここで働きたい」という気持ちを引き出すには不十分です。数ある求人票の中から自社を選んでもらうためには、彼らが最も気にしている条件が、どれだけ透明性高く記載されているかがポイントになります。
多くの求職者が真っ先にチェックするにもかかわらず、企業側が曖昧にしがちなのが以下のポイントです。筆者の場合、この書き方を変えただけで応募者が増えたので、ぜひやってみてください。
| 項目 | ポイント |
| 年間休日数と具体的な休み方 | 「週休2日制」 →「完全週休2日制(土日祝)」「年間休日120日」など、具体的な数字を明記ワークライフバランス →「有給休暇の平均取得日数」や「夏季・年末年始休暇の連休日数」も添える |
| 福利厚生や独自の手当 | ・社会保険などはあって当然 ・プラスアルファの家賃補助や家族手当、資格取得支援制度などは詳細に記載 |
| 試用期間や固定残業代 | 求職者は以下を気にしている ・試用期間中の給与が下がるのかどうか ・固定残業代は何時間分で、超過した場合は全額支給されるのか ※お金に関する情報が曖昧だと、ブラック企業として警戒されやすいので包み隠さず記載 |
これらのポイントを押さえるだけで、求職者に安心感を与える誠実な求人票に変わります。
求人票を作成する際、過去のテンプレートをそのまま使い回したり、ただ空欄を埋めるだけの作業になっていませんか。記載内容が自社の最新の就業規則や労働実態と一致しているかを確認し、情報の正確性を保たなければなりません。
また、少しでも条件を良く見せて応募を集めたいという思いから、実態と異なる好条件を記載するのは絶対にNGです。入社後の早期離職につながるのはもちろん、法律違反として罰則の対象になります。さらにSNSで「ブラック企業」としてあっという間に悪評が広まり、企業にとって致命傷になりかねません。
筆者も経験がありますが、怖いのは「知らないうちに違反していた」ということです。法改正を常にキャッチアップし、求人票を最新の法令に沿って正しくメンテナンスする必要があります。
求人票を出しても応募が来ない原因は、採用マーケティングの視点が抜け落ちていることにあります。特に中小企業の場合、大手企業と同じ土俵で勝負を挑んでも勝ち目はありません。
ここでは、求人票の書き方で中小企業が陥る3つの罠について解説します。

給与、休日、業務内容といった条件だけを並べても、求職者の記憶に残りません。「月給25万円、週休2日、一般事務」という文字の羅列では、他社の求人との違いがわからず、「それなら少しでも給与が高い大手企業にしよう」と条件面で負けてしまうのです。
成長意欲の高い優秀な人材は、給与休みなどの条件面だけでなく、「なぜこの会社で働くのか」「自分の仕事が社会や顧客にどう役立つのか」という存在意義や働く意味を重視しています。
その仕事の背景にある自社のビジョンや、募集ポジションが組織の中でどのような重要な役割を担っているのかといったストーリーを書き添えましょう。そうすれば、応募者の「ここで働いてみたい」という応募意欲が高まります。
職場の雰囲気を伝える際、「アットホームな職場です」「風通しが良く若手が活躍しています」といった言葉を使っていませんか。これらの言葉は、どの企業も使っているため差別化にならず、求職者の心には全く響きません。
それどころか、「アットホーム」という言葉は、危険なサインとして受け取られがちです。「休日の社内行事が強制されそう」「オンオフの境界線がないブラック企業かも」といったネガティブな警戒心を抱かせるリスクすらあります。
「平均勤続年数〇年」「有休取得率〇%」といった実績や、「月1回の1on1ミーティングで社長に直接アイデアを提案できる」といった、具体的なコミュニケーションの場面を記載するほうが、説得力のある自社の社風を伝えられます。
「残業ほぼなし」「ノルマ一切なし」「未経験でもすぐに活躍」といった、自社に都合の良いメリットばかりを並べるのも逆効果です。こうした言葉が書かれている求人票を見ると、求職者は「離職率が高いから甘い言葉で釣ろうとしているのでは」と警戒心を抱きます。
大事なのは、RJP(リアルな仕事情報の事前開示)という考え方です。あえて仕事の厳しい部分や泥臭い部分を伝えることで、逆に企業への信頼感が高まります。ただし、単にネガティブな事実だけを書くのはNGです。
例えば、以下のように記載しましょう。
「クレーム対応もありますが、マニュアルが完備されており、困難な場合はすぐに先輩が引き継ぐ体制です」
「繁忙期は月〇時間程度の残業が発生しますが、その分〇〇のスキルが身につきます」
このように、ネガティブな情報に対して、フォローアップ体制やその先にあるポジティブな側面をセットで伝えると、求職者の心を掴みます。
「うちには大企業のような高い給与も、魅力的な福利厚生もないから…」と、諦めるのはまだ早いです。自社にとって「弱み」だと思い込んでいる要素を強みに変え、大手を出し抜くための具体的な手法を解説します。

給与や休日などの待遇面が平均的であったとしても、悲観する必要はありません。そこではなく、大企業にはない中小企業ならではの「裁量権の大きさ」や「意思決定のスピード」をアピールしましょう。大企業では、組織の歯車になりがちという悩みを抱える人が多いです。
そのため、「社長や経営陣との距離が近く、提案が翌日には実行に移される」「入社1年目からコアメンバーとして、〇〇のプロジェクト全体を任される」といった環境は、成長意欲の高い層にとって魅力的に映ります。業務範囲が広く、事業成長にダイレクトに貢献できるやりがいを具体化すれば、条件面よりも魅力的な志望動機になるのです。
「現在、〇〇事業部のマネジメント体制が整っておらず、苦労しています」「売上は急増しているものの、人材育成が追いついていません」。こうした自社が直面しているリアルな課題も優秀な人材を惹きつける要素になります。
課題解決型の人材は、大手企業のようにすでに完成された環境よりも、あえて未完成で泥臭いフェーズの企業に飛び込み、自分の力で組織や事業を大きく変えていける環境にやりがいを感じるのです。
「この課題を解決するために、あなたの力が必要です」「一緒にこの壁を乗り越え、3年後には〇〇な未来を作りたい」と、現在の課題とセットで「目指すビジョン」を伝えましょう。この姿勢が、求職者の共感と挑戦心に火をつけます。
求人票の「求める人物像」の欄に、「コミュニケーション能力が高い人」「協調性がある人」といった、抽象的な言葉を並べても勝てません。筆者も経験がありますが、これでは「誰からも応募が来ない」「全く自社のカルチャーに合わない人ばかりが来る」という事態を招きます。
ポイントは、たった一人の具体的な人物像(ペルソナ)を絞り込むことです。「マニュアル通りではなく、顧客の課題に合わせた提案型営業をもっと裁量を持ってやりたいと感じている人」のように、求職者の不満や望みまで踏み込んで言語化しましょう。
人物像を絞り込むと「応募数が減るのでは」と不安になるかもしれません。しかし、人物像を具体的にするほど、求職者は「これは自分のための求人だ」と当事者意識を持ってくれるのです。結果的に、自社にマッチする優秀な人材からの応募の質が向上します。なお、ペルソナの設定方法については、こちらの記事を参考にしてください。
採用ペルソナとは?ターゲットとの違いや設定方法を紹介【テンプレ付き】
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求人票は求職者の感情に訴えかけ、「ここで働くと自分にどんな未来があるのか」を想像させる視点が欠かせません。
数ある項目の中で、特に入社意欲や応募率を大きく左右する5つの重要項目に絞り、大手を出し抜くための実践的なノウハウをお伝えします。

求人サイトやハローワークの検索結果一覧には、無数の求人が並んでいます。求職者がその中から自社の求人を見てくれるかどうかは、最初に目に入るキャッチコピーで決まると言っても過言ではありません。勝負は最初の3秒です。
「急募」「未経験歓迎」といった、どの企業も使っているありきたりな言葉を並べても、誰の目にも留まりません。キャッチコピーには、求職者が最も求めているベネフィットを具体的に提示する必要があります。
例えば、「残業月10時間以下でプライベートも充実」「〇〇の専門スキルがゼロから身につく環境」など、求職者のメリットになる言葉を一目でわかるように言語化しましょう。さらに、「有休消化率80%以上」「前年比150%成長」など、具体的な数字をフックとして盛り込めば、短い文字数でも目を引きます。
職種名は、求職者が求人サイトの検索窓に打ち込むキーワードそのものです。ここで自社のオリジナリティを出そうとして、「ライフアシスタント」や「スマイルアドバイザー」といった社内独自の呼称を使うのはやめましょう。求職者はそのワードで検索しないため、検索結果に引っかからず、誰にも見られません。
また、「営業」や「事務」といった大きすぎる括りにしてしまうと、大手企業の求人に埋もれたり、意図しない層からの応募が増えたりします。「ルート営業(法人向け)」「経理事務(月次決算経験者)」のように具体的なワードを含めると、求める人材にピンポイントでヒットします。
仕事内容が「電話応対、データ入力、書類作成、来客対応」といった作業内容だけになっていませんか。これでは、求職者が活躍する姿や仕事を通じて得られるやりがいをイメージできません。優秀な人材が求めているのは、「作業」ではなく「役割」です。
その仕事が社内の誰の役に立ち、どんな価値を提供しているのか、入社後にどのような目標を達成してほしいのかを、ストーリー仕立てで記載しましょう。「営業メンバーの商談資料作成をサポートし、チームの売上目標達成をバックオフィスから支えるポジションです」といった一文があるだけで、単なる事務作業が価値ある業務に変わります。
さらに、1日の仕事の流れを記載するのも効果的です。「9:00 朝礼、10:00〜12:00 顧客対応、13:00~15:00 社内ミーティング…」のように、出社から退社までの実例を見せれば、入社後の働き方をイメージできます。
「完全週休2日制」「月給〇〇万円〜」という基本情報の記載だけでは、求職者の不安は払拭できません。優秀な人材ほど、その言葉の裏にあるリアルな働き方を気にしています。「みなし残業が含まれているのか」「超過分は本当に支払われるのか」「ボーナスの実績はどうなのか」など、お金と休みに関する情報は包み隠さず記載しましょう。
また、「入社3年目・リーダー職・年収〇〇万円」「入社5年目・マネージャー・年収〇〇万円」といった具体的なモデル年収の提示も必須です。求職者は「この会社で頑張れば、将来どれくらい稼げるのか」をイメージできるようになり、入社への本気度が上がります。
さらに、アニバーサリー休暇や、資格取得の費用補助など、自社ならではの福利厚生があれば、制度が生まれた背景や実際の利用率と一緒にアピールすると効果的です。
採用活動が難航している企業ほど、「求める人物像」に要望を詰め込みすぎる傾向があります。条件を詰めるほど、優秀なポテンシャル層は応募を諦めてしまうのです。「必須条件」と「歓迎条件」を分け、必須条件は業務を遂行する上で欠かせないものだけに絞り込み、応募の心理的ハードルを下げるのがポイントとなります。
「営業経験3年以上」ではなく、「入社後すぐに〇〇の新規プロジェクトを主導してほしいため、〇〇での営業経験がダイレクトに活かせます」と理由を添えましょう。求職者が「自分のスキルがどう役立つのか」に納得感を持てれば、応募へのモチベーションが高まります。
ゼロから求人票の文章をひねり出すのは、時間も労力もかかります。そこでおすすめなのが、テンプレートを活用し、そこに自社ならではのオリジナリティやリアルな情報を肉付けしていく手法です。汎用性が高く募集機会も多い、バックオフィス、営業職、新卒採用の3パターンに分け、自社用にアレンジして使える具体的な書き方を、NG例とOK例を比較しながら解説します。
経理や総務、一般事務などのバックオフィス職は人気が高い反面、どの会社でも業務内容が似通って画一的になりがちです。「どこまで裁量を持って任せるのか」を具体的に書いて他社と差別化しましょう。
| ■ 一般事務募集例
【職種名】 【仕事内容】 【業務イメージ】 【応募要件】 |
ポイントは以下の通りです。
①業務範囲とキャリアパスを具体化する
【NG例】
経理業務全般をお任せします。【OK例】
まずは月次決算をメインにお任せします。
ゆくゆくは、ご希望に応じて業務効率化のためのITツール導入や、フロー改善の提案なども大歓迎です。
②ワークライフバランスを数字で証明する
【NG例】
残業少なめで働きやすい環境です。【OK例】
月平均残業は10時間以内(前年度実績)です。
繁忙期(3月)でも20時間程度に収まるため、プライベートや家庭を両立できます。
③チームのサポート体制を記載する
【記載例】
配属部署では先輩社員2名(30代)と業務を分担します。
わからないことがあれば、社内チャットツールですぐに質問・相談できるサポート体制が整っているので安心です。
プラスアルファの価値や、数字を用いたワークライフバランスの証明を提示することで、安心して長く働きたい優秀な人材の目を引きます。
営業職は、「ノルマが厳しそう」「飛び込み営業やテレアポがあるのでは?」と警戒されやすい職種です。そのため、扱う商材や顧客層、営業手法を明確にしましょう。実際の働き方を包み隠さず伝えれば、求職者の不安を払拭できます。
| ■ 法人営業募集例
【職種名】 【仕事内容】 【業務イメージ】 【応募要件】 |
ポイントは以下の通りです。
①営業スタイルと商材の解像度を上げ、警戒心を解く
【NG例】
法人営業(既存顧客メイン・新規開拓あり)【OK例】
既存の取引先(メーカー中心)へのルート営業が8割です。
新規開拓はWebからの反響対応のみで、テレアポや飛び込み営業は一切ありません。
②評価基準とインセンティブを透明化する
【NG例】
頑張り次第でしっかり稼げます!【OK例】
粗利の〇%をインセンティブとして毎月給与に還元します。
入社3年目で年収〇〇万円に到達したメンバーも活躍中です。
③例入社後のフォローアップ体制を明記する
【記載例】
入社後3ヶ月は先輩社員に同行し、OJTで商品知識や商談の流れを学びます。
独り立ちは4ヶ月目以降を目安に、じっくり育てていく方針です。
また、給与については「頑張り次第」という曖昧な表現を避け、評価基準やインセンティブを透明化すれば優秀な営業人材に刺さります。さらに、組織としてしっかり育てるフォローアップ体制を明記して、心理的ハードルを下げることも大事です。
実務経験や専門スキルを持たない新卒学生向けに、中途採用と同じような即戦力を求める求人票を出しても全く響きません。学生が企業選びで重視しているのは、会社のビジョンや将来性と、「入社したら自分はどう成長できるのか」の2点です。
| ■ 新卒総合職募集例
【職種名】 【仕事内容】 1年目:現場での顧客対応を通じたビジネス基礎の習得 ゆくゆくは新規事業の立ち上げやマネジメント層としての活躍を期待します 【業務イメージ】 【応募要件】 |
ポイントは以下の通りです。
①スキルではなくビジョンと共感で惹きつける
【NG例】
即戦力となるコミュニケーション能力の高い方。【OK例】
「〇〇で社会の課題を解決する」という当社のビジョンに共感し、まだまだ未完成な組織を私たちと一緒に作っていくことにワクワクできる方を歓迎します。
②入社後のキャリアステップを可視化する
【NG例】
ジョブローテーション制度あり。様々な業務を経験できます。【OK例】
1年目は現場で顧客対応の基礎を学び、3年目以降は本人の希望と適性に応じて、企画部門やマーケティング部門へキャリアチェンジできる制度があります。
③職場のリアルな雰囲気をエピソードで伝える
【NG例】
アットホームで風通しが良く、若手が活躍できる職場です。【OK例】
入社1年目でも会議で発言しやすく、実際に若手のアイデアから「〇〇」の新規プロジェクトが立ち上がった実績があります(入社2年目社員の例)学生に対しては、「こんな価値観を持つ人と一緒に未来を作りたい」という共感や仲間集めのスタンスがポイントです。入社後のキャリアステップのモデルケースを具体的に提示し、自分がどんなビジネスパーソンになれるのかをイメージさせましょう。
求人票における「あぶないワード」とは、法律違反になるものと、「ブラック企業だ」と警戒されるものの2種類があります。現代の求職者はSNSや口コミサイトで情報収集を行っており、企業側の「都合の良い言葉」を見抜くリテラシーが非常に高いです。
ここでは、人事担当者が最低限押さえておくべき法的なNGルールをおさらいした上で、無意識に使ってしまいがちなNG表現を解説します。
採用活動では、労働関係法令によって禁止されている表現があります。これらを求人票に記載するとコンプライアンス違反となるので注意が必要です。例えば、「看護婦」「男性歓迎」などの性別を限定する名称や「35歳以下の方」といった年齢制限は原則として禁止されています。また、国籍や出身地、家族構成などに関する条件をつけることは、基本的人権の損害にあたるため厳禁です。
さらに、うっかりしがちなのが、手当を含めずに基本給だけで「最低賃金」を上回っていることです。ハローワークでは弾かれますが、求人媒体などでは担当者も気づかず、そのまま掲載されてしまうこともあります。万が一、掲載されれば企業の社会的信用を失いかねません。
求人票に自社の熱意を込めることは大切ですが、感情が先行しすぎたポエムのような文章や、気合や根性を押し出す精神論はNGです。このような表現をすると、求職者から「やりがい搾取」の烙印を押されてしまいます。
例えば、「夢を一緒に追いかけよう!」「感動を創り出す仕事」「必要なのはやる気だけです」といった、実態を伴わない抽象的な言葉になっていませんか。求職者は、これらの言葉を以下のように翻訳して読み解きます。
「成長できます」 = 教育制度がなく、過酷な環境に放置される(サバイバル環境)
「夢・感動」 = 低賃金や長時間労働を「やりがい」という言葉で誤魔化そうとしている
「やる気・情熱」 = すべてを個人の気合と根性でカバーさせる社風
熱意やビジョンを語ること自体は決して悪いことではありません。しかし、それを伝える手段は「事実とデータ」であるべきです。成長できることをアピールしたいのであれば、「入社半年で〇〇のプロジェクトリーダーを任された実績あり」といった、具体的な根拠と仕組みを必ずセットで記載しましょう。
「頑張り次第で月収50万円も可能」「あなたの努力をしっかり評価」といった曖昧な表現は、逆に「基本給が異常に低い」「ノルマが過酷」と捉えられます。優秀な人材は頑張れば稼げること自体を疑っているのではなく、「何を基準に、どう評価されるのか」という評価の透明性と納得感を求めているのです。
「粗利の〇%をインセンティブとして還元」「半期に一度、〇〇の目標達成度合いに応じて昇給」など、成果と報酬が連動する具体的な評価の仕組みを明記しましょう。
無料で使える媒体でも仕様(ルール)を理解すれば、中小企業でも十分に勝ち目があります。ここでは、「ハローワーク」と、Indeedや求人ボックスなどの「求人検索エンジン」の強みを最大限に引き出すテクニックを解説します。
ハローワークの求人票は文字数制限やフォーマットが統一されているため、無機質になりがちです。このデメリットは「求人・事業所PRシート」で補えます。求人・事業所PRシートを活用すれば、写真やイラスト、自社の社風や独自の強みをA4サイズで自由にアピールすることが可能です。
このPRシートは、求人票とは別に用意されています。(以下は書き方の見本)

(引用:厚生労働省|PRシート見本)
システムに求人情報を入力して終わりにせず、ハローワーク窓口の担当者と良好な関係を築くことも大事です。相手も人間なので、実際に窓口へ足を運んで熱意を直接伝えれば、積極的に自社の求人を紹介してもらいやすくなります。
Indeedや求人ボックスなどの求人サイトは「検索エンジン」であるため、求職者が検索しそうなキーワード(勤務地、職種、完全週休2日など)がテキスト内に含まれていなければ、表示すらされません。他の求人に埋もれず求職者の目に留まるためには、このアルゴリズムの対策が必要です。求職者が検索窓に打ち込むであろうキーワードを調査し、見出しや本文に散りばめると効果があります。
ただし、検索に引っかかりたいがために無関係なキーワードを羅列したり、「★急募★未経験OK・土日祝休み・ボーナスあり♪」のように記号を詰め込みすぎたりするのはNGです。ペナルティを受けて逆に表示順位が下がる可能性があります。
求人票は単なる「労働条件の提示書類」ではなく、自社の魅力やリアルな姿、一緒に働く意味を求職者に届けるための「採用マーケティング」です。予算や待遇面で大企業と同じ土俵で戦う必要はありません。中小企業ならではの裁量やスピード、未完成ゆえの課題こそが、優秀な人材の心を動かします。
自社の「ありのまま」の姿に自信を持ち、飾らず誠実な言葉でストーリーを語ることが、採用効率を高める第一歩です。まずは、今ある求人票を見直し、自社ならではの価値が伝わっているかをチェックしてみましょう。
とはいえ、「応募は来るもののミスマッチが多い」「そもそも求める人材からの応募が集まらない」といった課題に直面するケースも少なくありません。こうした場合は、求人票の改善に加えて、採用チャネルそのものを見直すことも重要です。
Workship CAREERでは、企業ごとの課題や求める人物像に合わせて、マッチ度の高い人材の紹介を受けることが可能です。求人票だけに頼らず、より効率的に採用を進めたい場合は、プロのサポートを活用するのも一つの手段といえるでしょう。
詳細については、以下をご確認ください。
(執筆:松尾隆弘 編集:猫宮しろ)