エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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マーケティング業務において顧客の欲しいものを理解することは重要です。
そして、顧客の欲しいものを理解するときに、「顧客ニーズ(以下ニーズと記述します)」という考え方があります。
また、ニーズと似たような言葉で「顧客ウォンツ(以下ウォンツと記述します)」が使われています。
ニーズとウォンツにはどのような違いがあるのでしょうか?
2つの意味の違いと考え方がわかれば、顧客に対して適切なマーケティング施策を行えます。
今回はニーズとウォンツの違いを解説し、なぜマーケティング施策を行うときに違いを理解する必要があるのかについて解説します。
目次
ニーズとウォンツは何が違うのでしょうか?
ニーズは顧客が抱える必要性を、ウォンツはニーズから生じた欲求を意味します。以下のように考えるとわかりやすいです。
具体例を用いてニーズとウォンツの違いを考えます。
例えば、Aさんは「スポーツジムに通いたい」と考えていると想定しましょう。
この場合、ニーズとウォンツは何でしょうか?
ウォンツの定義は「顧客が”欲しい”と思っているもの」です。
Aさんは「スポーツジムに通いたい」と考えているので、ジムに通うことがウォンツであるといえます。
では、Aさんのニーズは何でしょうか?
先述の定義では、ニーズとは「ウォンツの動機となるもの」であると説明しました。
ニーズを知るためには、顧客の情報を整理することが重要です。
今回の場合、なぜAさんが「スポーツジムに通いたい」と考えたのかを知ることで、Aさんのニーズを理解する手掛かりを得られます。
Aさんに話を聞いたところ、以下のような理由で「スポーツジムに通いたい」と思ったことがわかりました。
すると、Aさんが「スポーツジムに通いたい」と思ったのは、食生活の改善ではなく運動をしてダイエットをするためではないかと予測されます。
この「今の食生活のままダイエットをしたい」がAさんのニーズです。
改めてニーズとウォンツを整理すると、「今の食生活のままダイエットをしたい」というニーズを解決するために「スポーツジムに通いたい」というウォンツが生まれたといえます。
ニーズ、ウォンツの違いを理解する事で、見込み客の顧客属性がわかります。
見込み客はニーズとウォンツによって以下の4つの属性に分類されます。
Aさんのケースで考えると、Aさんがどのように考えているのかによって顧客属性が変わります。
ニーズ、ウォンツによって見込み客の顧客属性がわかると、どのようなメリットがあり、マーケティング施策にどのような影響があるのでしょうか?
見込み客の顧客属性がわかることで、潜在層、顕在層に向けてどのようなマーケティング施策を行えば良いのかがわかります。
先ほどのスポーツジムの例を用いて、それぞれの顧客属性に合わせて施策を考えましょう。
「今すぐ客」に対しては自社のサービスが顧客様の悩みを解決するサービスであることを明示し、申し込みまでのステップをわかりやすく説明しましょう。
今回の例でいえば、ダイエットを考えており、かつスポーツジムへ行きたいと考えている人がターゲットになるので、具体的には下記のような施策が考えられます。
競合がある中で、自社のサービスを選ぶことで得られるメリットを強調し、申し込みまでの導線をシンプルにすることが重要です。
「お悩み客」はニーズはあるので、ニーズとなっている悩みを解決する手段が自社のサービスであることを伝えることが大切です。
今回の例で考えましょう。
「お悩み客」はダイエットしたいという目的はハッキリしているものの、スポーツジムへ行く必要があるかどうかを悩んでいます。もしくは、そもそも痩せるために何をすればいいのかを迷っているかもしれません。
具体的には下記のような施策があります。
「お悩み客」はダイエットしたいというニーズがある一方で、手段が決まっていません。そのため、ダイエット食品・ダイエット器具・ヨガ教室などダイエットに関わる全てのサービスが競合になることに注意してください。
「そのうち客」はサービスに対する関心はあるものの、ニーズが弱いため、なぜ自社のサービスに興味を持ったのかを理解し、ニーズを高める施策を行いましょう。
今回の例で考えます。
スポーツジムに興味はあるものの、スポーツジムへ通う動機がない人が「そのうち客」です。そのため、下記のような施策が有効だと予想されます。
「そのうち客」が、なぜスポーツジムに通いたいのか、通いたいのに実際に行かないのはなぜなのかを理解できれば、有効なマーケティング施策が思い浮かぶでしょう。
「まだまだ客」はサービスに対するウォンツもニーズも現在はないので、将来的にサービスに興味を持ってもらえるような長期的な施策を行います。
今回の例で考えましょう。
スポーツジムに対して興味がなく、スポーツジムへ通う動機もない人が「まだまだ客」です。「まだまだ客」は現在はかかわりが少ないため、興味を持った時にサービスを見つけられる状態を整えることが施策の中心になります。
具体的には下記のような施策が有効です。
「まだまだ客」を「そのうち客」や「お悩み客」に引き上げるために、ニーズ・ウォンツが高くなるアイデアを考えてください。
マーケティング施策は「広告」「SEO対策」「SNS運用」「イベント」等さまざまな手法があります。
そして、その中から「どの施策を行うべきか?」といったように、ターゲット設定の前にマーケティング施策から考えてしまいがちです。
しかし、マーケティングの施策は顧客のニーズ・ウォンツによって変化します。
ターゲットが「今すぐ客」の場合はランディングページを作り広告を打って集客をするほうが早いですし、ターゲットが「お悩み客」「そのうち客」「まだまだ客」ならば、彼らがいずれ「今すぐ客」になるようにコンテンツを充実させることが重要かもしれません。
ターゲットになる顧客のニーズ・ウォンツを理解し、顧客属性に合わせたマーケティングを行ってください。
経営において最も重要であるといわれるイノベーションを起こすときにも、ニーズの考え方は重要です。
イノベーションで有名なフォード社の創設者ヘンリー・フォードは、「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」と言いました。
この言葉の中で、ウォンツは「速い馬」です。一方、ニーズは「もっと速く移動がしたい」であるといえます。
ヘンリー・フォードは、顧客の「速い馬が欲しい」という言葉から、速く移動できる「車」という機械を作りました。顧客のニーズを正確に理解しているからこそ、イノベーションが生まれたのです。
今回はマーケティング用語の中でも、顧客を理解するうえで重要な「ニーズ」と「ウォンツ」について解説しました。
ニーズとウォンツの違いを理解し、見込み客の4つの顧客属性を把握することで、それぞれのターゲットに適切なマーケティング施策を行えるでしょう。
広告を打ったりブログを書いているにも関わらず、求める効果が得られない場合は、サービスに対するニーズとウォンツを整理することをおすすめします。