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みなさんは、「ポジショニング」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ひとことにポジショニングといっても、スポーツや医療、マーケティングなど分野ごとにさまざまな意味があると思います。
そこで本記事では、マーケティングにおける「ポジショニング」の意味や特徴、重要性をご紹介します。製品やサービスをリリースする際にはとても重要なことなので、参考にしてみてください!
目次
マーケティングにおけるポジショニングとは、「競合他社に対して独自のポジションを築くこと」を意味します。ポジショニングをしっかりと行うことで、効果的なマーケティングを行えます。
ポジショニングは、マーケティングで使用される「STP分析」の3つ目の項目にあたります。STP分析は1→2→3の工程で進んでいきます。
この3つの要素を使って行う戦略を「ポジショニング戦略」と呼びます。
ポジショニング戦略は、業界における自社の立ち位置を決める際には重要な戦略です。ポジショニングを想定して、マーケティング施策やブランディングを考えていきます。
自社の製品やサービスが含まれる業界やカテゴリーごとに、ポジショニングを検討しましょう。
例えばオリーブオイルは、サラダ油などと同じ「調味油」としてポジショニングされている場合もあれば、健康食品や化粧品などとしてポジショニングされることもあります。
ポジショニングの設定によって、顧客層や競合などが全く変わってくるため、それぞれに応じたポジショニングを考える必要があります。
他社の製品・サービスと競合しない、自社独自の展開を考えましょう。自社独自の特性を正しく広告することによって、他社にはない自社商品のメリットを顧客に伝えられます。
ユーザーに「競合他社とは違う」と正しく認識させることで、ポジショニングが明確になります。
「ポジショニングマップ」とは、自社ブランドの位置づけをグラフ上に表したものです。
つまり、自社のポジションを簡易的に視覚化するツールです。適切なポジショニングマップを作ることで、競合他社のいない独自のポジションを発見できたり、効果的なマーケティング戦略を立てたられます。
ポジショニングを決める際には、”2つのシェア”を想定して考えることが大切です。
「マーケットシェア」とは、市場における当該ブランドの販売額が占める割合のことです。マーケットシェアが高ければ、多くの人々に製品・サービスが利用されているということです。
マーケットシェアを設定する上で、市場規模の大きさは大切です。仮に小さい市場を設定すれば、マーケットシェアを高められる可能性が大きくなります。
例えば、缶コーヒーを販売する際に「缶コーヒー」の市場なのか、「コーヒーそのもの」の市場なのか、あるいは「飲料全体」の市場なのかで観測する数字は大きく変化していきます。
「マインドシェア」とは、ターゲット顧客からの製品ブランドイメージのことです。
マーケティング業界で有名なアメリカの戦略家ジャック・トラフトとアル・ライズは以下のように語っています。
「競争の激しい市場において、企業が成功できるかどうかは、その市場の潜在的な顧客も含めて、顧客の心の中で、どのようにポジショニングを獲得するかで、全てが決まってしまう」
(出典:ポジショニング戦略[新版])
つまり「顧客の心の中でどのようにポジショニングを獲得するかで、全てが決まってしまう」ということです。製品を思い浮かべて出てくる企業はマインドシェアが高く、俗にいう有名ブランドということになります。
『ポカリスエット』は発売当初「スポーツ飲料」としてのポジショニングを確立していました。
しかし、競合である『アクエリアス』が「オリンピック公式スポーツ飲料」として起用され、トップアスリートをCMに出すようになってからは「スポーツ=アクエリアス」という認識が多くの人々に広まっていきます。
そこでポカリスエットは「スポーツ飲料」から「健康的な清涼飲料水」にポジショニングを変更しました。清涼飲料の中でも健康によいというブランド・アイデンティティを確立し、競合他社との差別化をはかっています。
結果、「ポカリスエット=健康に良い飲み物」としてのポジショニングを確立し、大幅に市場を拡大したのです。
従来の牛丼業界は「働く男性・安い早い」を重点的にポジショニングが展開されていました。『吉野家』はこのポジショニングを独占し業界1位を確立していました。
そこで『すき家』は、ターゲットを「働く男性」から「ファミリー層や女性」にシフトし、「楽しく外食できるように」とフードコートやドライブスルーに出店しました。
その結果。吉野家を逆転し、現在は牛丼業界で売上高首位に登りつめています。
航空会社と聞くと、普通は「飛行機」を想像すると思います。しかし、アメリカの航空会社であり、LCCの先駆けとなったサウスウェスト航空は違いました。なんと、サウスウェスト航空は会社のコンセプトを「空飛ぶバス」にしたのです。
つまり、競合を大手航空会社とはせず、鉄道やバス会社に設定しました。混んでいない小規模な地方航空に特化し、機体や人員の稼働率を上げることでコストを大幅に減らしました。
結果的に「9.11同時多発テロ」や「リーマンショック」などで、国内の経済が悪化しているときでも、アメリカで唯一リストラをおこなわず、好調を維持したのです。
『ファミリーコンピューター(通称ファミコン)』や『ゲームボーイ』、最近では『ニンテンドースイッチ』など、家庭用ゲームでお馴染みの任天堂は数々のゲーム機と対応ソフトをヒットさせ、時代ごとに子どもたちのハートを魅了しています。
しかし、子どもたちがゲームに夢中になればなるほど、子どもたちの母親は良い顔をしなくなります。ゲームを長時間やりすぎて怒られたり、没収された経験のある人も多い でしょう。
そんな世の中の母親たちの心情に対して、当時の社長である故・岩田聡さんはこういいました。
「母親を敵にした状態で、新しいゲームは普及するだろうか。必ず、家族全員に受け入れてもらえるものにしたい」
(参考:日経 xTECH)
その思いが『Wii』を生み出しました。誰でも感覚的に体を使って遊べる『Wii Sports』や健康・美容を取り扱った『Wii fit』などが爆発的に大ヒットし、これまで敵であった「母親」層を取り込むことに成功しました。
いかがでしょうか?
マーケティングにおけるポジショニングはとても大切なことです。競合他社との商品・サービスの差別化を考えている人は、ぜひポジショニングを考えてみてください。