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今回は、音声コンテンツ市場のサービス動向を調査しました。取り上げたのは『radiko(ラジコ)』、『Discord(ディスコード)』、『Clubhouse(クラブハウス)』の3サービス。
それぞれのサービス概要に加え、ユーザー数推移、ユーザー属性について集計しています。音声コンテンツ市場の分析にお使いください。
まず、各サービスの概要を簡単に見ていきましょう。
1つ目の音声コンテンツサービスは『radiko(ラジコ)』です。
radikoはインターネットでラジオが聴けるサービス。各放送局のラジオ番組をパソコンやスマートフォンから無料で聴くことができます。有料会員になると「エリアフリー」や「タイムフリー」機能が付与され、時間に関わらず全国のラジオが聴けるようになります。
2つ目は『Clubhouse』です。こちらは招待制の音声SNSで、自分が招待されたら2人のユーザーを招待できるようになっています。Clubhouseの主な機能は、音声会話ができるチャットルームの作成です。このチャットルームで発言するには主催者から招待を受ける必要がありますが、聞くだけならばClubhouseユーザーであれば基本的に誰でも参加可能です。
3つ目は『Discord』です。様々なテーマ別にトークルームを作り、通話やチャットなどができるサービスです。仲のいい友達や、共通の趣味を持つ仲間たちのたまり場のような雰囲気を売りにしています。
画面共有やコミュニティのメンバー管理のしやすさなどから、とくにオンラインゲームプレイヤーの間でのコミュニケーションツールとしての利用が盛んです。
次に、radikoのユーザー数推移を見てみましょう。上のグラフのとおり、radikoの2021年4月の月間アクティブユーザー(MAU)数は約877万人と、日本の音声コンテンツ市場で圧倒的な数字となっています。
ユーザー数推移の様子に目を向けてみましょう。コロナ以前の2019年5月の段階で、MAUは約745万人。その後、最初の緊急事態宣言が発令された直後の2020年4月には約847万人まで上昇し、その後も増加しています。
近年、視覚情報なしに完結する音声コンテンツに注目が集まっています。スクリーンを見ることなしにコンテンツを楽しめるので、スペースのない満員電車や、手や目を使う諸作業中でもBGMのように楽しむことが出きます。ユーザー数推移を見ると、新型コロナウイルスの影響で自宅に滞在する時間が増えたことに後押しされて、ユーザー数が増えている可能性が伺えます。
Clubhouseは米国で2020年4月にローンチされ、日本には2020年12月に上陸しました。その後SNSなどで多数の芸能人やビジネス関係者が参加を表明し、一般人の間でも話題が沸騰。グラフに見られるように、2020年12月の日本上陸から2月にかけて急速にユーザー数を増やしました。2021年2月時点での月間ユーザー数は100万人を突破し、約108万人と推定されます。
しかし翌月以降急激に失速し、2021年4月現在の月間利用者数はピーク時の5分の1程度の約21万人程度となっています。Clubhouseが求心力を失った理由を考えてみましょう。以下のようなことが考えられるかと思います。
今後コロナ禍が落ち着いた場合、手軽な出会いや交流を求めてClubhouseを用いていた人々がさらに離脱していくことも考えられます。また、現在は芸能人などがClubhouseで一般のユーザーと交流する余裕がありますが、これは外出がしにくい今のご時世ならではのことかもしれません。有名人の雑談や、彼らとの交流に興味を持って参加したユーザーも、コロナ禍の沈静化とともに離れていく恐れがあります。
しかし、上で述べた2つの理由のうち、「とりとめもない雑談になりがち」という点は発信側から見れば参入しやすいということであり、メリットとも捉えられます。効率的に情報収集をするのには確かに最適ではないかもしれませんが、音声コンテンツの大きな強みである「ながら聞き」をする分にはちょうど良いと言えるかもしれません。こういった使い方に慣れ親しむユーザーが増えていけば、今後Clubhouse復調の可能性はあるのではないでしょうか。
最後にDiscordです。グラフを見ると、Discordは2020年5月以降に徐々にユーザー数を増やし、現在は約291万人のユーザーを獲得しています。右肩上がりにユーザー数が増えていることがうかがえます。
Discordは、年代別のユーザー割合にその特徴が表れています。以下の、アプリユーザーの年代別属性グラフをご覧ください。
利用者の半数以上が20代という結果になっており、20〜30の若年層割合はなんと8割以上。Discordは若い世代に人気のあるサービスであると言うことができるでしょう。オンラインゲームのプレーヤーも主に若年層であると考えると、つじつまが合います。
本稿では音声コンテンツ3アプリの月間アクティブユーザー数やユーザー属性から、それぞれのサービスの強みや特徴を分析しました。音声を切り口にした3サービスながら、それぞれの強みは異なる点にありました。
(執筆:鎌田兼博 提供元:マナミナ)