Workship MAGAZINE書籍化第3弾!#ADHDフリーランス の新常識 他
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こんにちは、アンドロイドのお姉さんです。
YouTubeのチャンネル登録者数10万人を目前にして、もう一端のYouTuberを語ってもいいんじゃないかなとおもっている今日この頃ですが、YouTubeを更新するうえで次はどんなネタで動画を撮ろうかなということを常に考えています。「ネタがない」というのはYouTuberに限らず、ブログやnoteを日常的に書いている人も絶対にぶち当たる壁ですよね。
私も夜寝る時の布団の中だったり、お風呂につかっている時など1人でいる時間はなにかしらのインスピレーションを求めて情報収集をするようにしています。仕事のための情報収集というと大げさに聞こえますが、もともと「どこで使うねんこれ!」というようなネタや話題のスポット、流行りのグルメなどを調べるのが好きでした。
私の受験生時代、勉強のために毎日7時間くらい塾に通っていたので、息抜きというかほぼ現実逃避の手段のとして毎日コンビニで立ち読みしていました。今みたいにコンビニの雑誌にビニールテープが巻かれていなかった頃の話です。
ファッション雑誌、関西ウォーカー、都市伝説系の黒くて分厚い本。どれも勉強漬けの日々には全く必要のないものでしたが、大学生になったらおしゃれな服を着て、車の免許を取っていろんな所に出かけて、と期待に満ちたキャンパスライフを想像し、人生で一番机に向かっていたであろう苦しい毎日を乗り越えるための糧にしていました。
モデルとして活動していたがアンドロイドパフォーマンスで注目を浴び、以来アンドロイドタレントとして活動中。 フリーランスになり、ラジオ、YouTube、勉強会での登壇などマルチに活動している。
それから4年後、大学を卒業した後の将来を考えて就職活動をしていた時期がありまして、そのスタートの段階で就活支援センターの人が履歴書を添削してくれる機会がありました。
プロフィールや志望動機、学生時代に頑張ったことなど書き込む欄があって、趣味・特技を書き込む欄もありました。当時の私はその特技の欄に「情報収集」と書きこみました。
遠い大学に通っていたので片道約2時間の長い通学時間を使って、駅の売店で買った雑誌や図書館で借りた本などを読みふけり、日々情報収集をする癖がついていました。帰り道のコンビニでの立ち読みは相変わらずもはや習慣。こんなに時間とお金を費やしたのだから、このスキルは特技でちょっとした財産になっているはずと思っていたのです。大真面目に。
1週間後返ってきた履歴書の特技の欄には赤ペンで「ちょっと意味が分からないのでもっと分かりやすい特技を書いてください」と指摘されていて、えらく恥ずかしい思いをしました。
就活支援センターの方は、一人の若者が面接で恥をかかないように正しく導いてくれたのだと思います。実際、面接で突っ込まれたらうまく説明できていた気がしません。しかし当時は唯一の特技を否定された気がして投げやりに特技「ダンス」と筆圧強く書き直しました(ダンスはちょっとかじっているくらいの腕前で正直ヘタでした)。私の就活中の小さな黒歴史です。
そんな私が今はYouTubeのために日夜アンテナを張って「情報収集」に励んでいるとはなんとも不思議なものです。やっぱりあの頃の経験は財産になっていたのかもしれないと今更ながら思い返すのです。
そんなルーツもあるので情報収集が苦であるということは全くないのですが、ぼーっとネットサーフィンをしたり、なんとなく本屋に出かけてみたりしても使えそうなネタが一つも見つからずにだらだらと時間だけが過ぎてしまうことがざらにあります。昼がいつの間にか夜になっています。
一応仕事なので、ある程度効率を求めて「これだ!」というネタを狙い撃ちする方法を自分の中で持つようにしています。
それは、コンセプトを決めてその中で「あるあるネタ」を探すという方法です。「あるあるネタ」についてのウィキペディアがあったので引用すると……。
あるあるネタとは、日常生活などで多くの人が経験しているような身の回りの些細なことを挙げたり、観客の共感を得ることで笑いを誘う演芸などの手法のひとつである
(引用:Wikipedia)
とあるように、ちゃんとした手法のひとつだそうです。
私のYouTubeのコンセプトは「旅」です。それをジャンル分けすると「珍スポット」「鉄道ネタ」「ホテル」などに分けることができます。私はこの中の「鉄道ネタ」のあるあるを探す時に、お笑い芸人の中川家さんのネタをよく参考にしています。
中川家礼二さんは関西私鉄の車掌さんのモノマネや駅についてのマニアックな所をネタにしていて「新大阪に行きたいのに、来た電車が中津行きかい! 新幹線間に合わん」と大阪人には爆笑必至のネタをよくやっています。大阪以外の人だとピンと来ないと思いますが……。
私自身そんなに鉄道の知識は無かったですが、大阪に住んでいるので中川家さんのネタは昔からよく知っていました。そのリアルな現場をカメラで撮りに行って動画にすれば鉄道好きな人達は「あるある」と共感してくれますし、中川家さんファンも「これが元ネタだったのか」と喜んでくれます。
マニアックですが、一部の人には確実に刺さります。
「ホテル」にしても取り上げて紹介しようと思うのは「ドーミーイン」のようなどこにでもある行きやすいビジネスホテルです。
ドーミーインは全国各地にあるので出張などで泊まったことのある人は多いと思います。泊まったことのない人でも「朝食が旨すぎる」「夜食の夜鳴きそばが無料で提供される」「ビジネスホテルで大浴場があるのは最強」といったドーミーインあるあるを、ネットやラジオなどで一度は聞いたことがあるんじゃないかなと思います。
それをネタにすると、知ってる人は「そうそう、自分の時もそうだった懐かしい」と反応してくれますし、知らない人も「あのうわさは本当だったんだ」と興味を持って見続けてくれます。
反応が多い動画や視聴時間が長い動画は「質の高いコンテンツ」としてGoogleのAIに評価されて、YouTubeのおすすめに載りやすくなります。このシステムはSEO対策をしているサイトやブログも同じだと思います。
そのような「あるあるネタ」は多くの人が経験している、もしくは聞いたことのあるような身の回りの些細なことだったり当たり前のことだったりするので、撮影に時間も人手もかからないことが多く、実はコスパがいいネタなのです。
そんな効率を求めたネタ探しもやりつつ、雑誌や人との会話やネットサーフィンなど特技「情報収集」の中で見つけた面白いことも実行に移しつつ、たまには時間とお金と人手をかけた自分にしかできないであろう渾身の企画もやりつつ。
その3つを回してネタ切れしないような循環システムを自分の中で構築していけたら「ネタがない」と困り果てて妥協してしまったり、クオリティが下がってしまうこともなくなるのかもしれないなと思うのです。
(執筆:アンドロイドのお姉さんSAORI 編集:川崎 博則 提供元:さくマガ)