ファクタリング審査落ちはなぜ?理由と防ぐための対策を解説
- ファクタリング
常時SSL化、サイトの構造やコンテンツ、コーディング、UXの大幅な変更…… これらに伴うウェブサイトの移行は、サイトのSEOに大きな影響を及ぼすとよく言われています。
特にドメインの変更をしようとしている人は要注意。重要なキーワードでの順位が下がってしまったら、数週間から数カ月に及んで損失が発生する可能性があります。しかし、サイト移行時にすべてのステップをきちんと踏んでいれば、損失を最小限にとどめ、長期的にはGoogleからの高評価につなげることもできます。
この記事では、SEO効果をできるだけ失わずにサイトのドメインを移行をする方法を紹介していきましょう。
目次
「移行」と一口に言っても、その詳細な種類はさまざまです。Googleにおけるサイト移行の判断は、主にURL変更を伴うサイト移行か、そうでないかで分別されます。
そもそもドメインは、主に4つの部位で構成されています。「http://」ではじまる箇所が、プロトコル。「www.」がサブドメイン。ドメインネームは「google」など独自につけたもの。「.com」「.jp」などは、TLDと呼ばれます。
では、URLの変更はどのような時に起こるのでしょうか。
HTTPからHTTPSに変わる、という最もスタンダードな変更です。「https」になっていることでセキュリティ性が高くなり、検索結果でも上位に表示されやすくなります。
ビジネスが1つ以上の国別コードトップレベルドメインをサブドメインまたはサブフォルダに移動する、という一般的な変更です。モバイルサイトをレスポンシブにする際、PCサイトのURLと同期するための変更などにも使われます。
企業のリブランディングの際に執り行われることがあります。Webサイトの大幅なリニューアルが伴うことが多いです。
よくあるのが、サイトをグローバル展開するときに、国別コードトップレベルドメイン(日本なら.jpなど)だったものをジェネリックトップレベルドメイン(.comや.netなど)に変更するケースです。その逆もありえます。
サイトの構成によって、リンクとURLの構成に影響が出ることもあります。一つだけでなく、複数の変更を組み合わせた”ハイブリッドサイト移行”もあります。
ドメインの変更ではなく、サイトのプラットフォームやコンテンツ、モバイル、デザインが大きく変わる例も紹介します。
これは、例えばWordpressから他のプラットフォームの変更、または単にバージョンのアップデートを指します。技術的な理由によっては、デザインの大幅な変更が必要だったり、URLを伴うケースもあるため、移行後のサイトは以前とはまったく違う仕上がりになることも多いです。
コンテンツのリライトやまとめ、余計なコンテンツの削除など、規模によってサイトのオーガニック検索のビジビリティに大きな影響を与える可能性があります。
レスポンシブ化だけでなく、アプリのインデックスからAMP・PWAサイトの構築もこれに含まれます。
サイトドメイン移行の計画のたて方から、事前の準備、公開日にやること、移行後のパフォーマンスレビューについてまとめた記事はコチラから!
SEO効果を失わずにWebサイトのドメインを移行する方法!7ステップで超詳しく解説
Workship MAGAZINE
実際にトラフィックや収益を損失してしまう移行とは、どのようなケースなのでしょうか。
以下のグラフは、イギリスの大手小売業者のサイトのビジビリティを示しています。ここでは、HTTPからHTTPSに切り替える常時SSL化をしてから2週間後に、サイトのビジビリティが35%低下しています。
ビジビリティが元通りになるまでには約6か月かかっています。これは、オーガニック検索による流入に大きな影響があったからです。不十分な計画や実装によって引き起こされる、典型的な失敗例と言えるでしょう。
さらに、ビジビリティは回復できるとも限りません。以下のグラフは別の大手小売業者のものですが、SSL化によって20%ビジビリティが損失したあとは、目に見えて衰退しています。
上記の2つは極端な例ですが、本来はGoogleにインデックスされるまでの数週間の変動率が高いだけで、実際のサイト移行は多くのトラフィックを失うことなくできるものなのです。
移行の成功、それは移行の種類や目的、KPIに大きく依存します。しかしほとんどの場合は、サイト移行が成功すると、次のどちらかの特性が見られます。
次のグラフは、常時SSL化に伴うサイト移行から取得されたもので、サイトのページ読み込み時間が大幅に改善されています。
成功のポイントとなるのは戦略、計画、テスト段階でのサポートです。
サイト移行後の公開日に関しては、中途半端な状態でアップするよりは、公開日が遅れたとしてもすべてしっかり整ってからにする方が良いでしょう。
以下のグラフからわかるように、サイト移行後によってビジビリティが低下はせず、むしろ1週間ほどでビジビリティが上がり始めているのです。
移行後1か月後には、ビジビリティが成長は60%に達し、ローンチ後2カ月間のオーガニックトラフィックの成長率は80%を超えました。
サイト移行は大がかりでした。新たなランディングページを含むより良いサイト環境で一からデザイン、設計し直し、URLを更新し、リンクの均等性を保つためのリダイレクトをし、さらには常時SSL化もしているのです。
通常、このように一度に多くの変更を加えることは労力がいります。何か問題が生じた場合、何が問題となっているかを正確に把握することが難しくなるからです。
一方で、後から大きな変更を加えることも、より多くのリソースを必要とします。サイト移行に伴う行動をしっかりと把握できているなら、一度に複数の変更を行う方が費用対効果が高いでしょう。
複雑なサイト移行プロジェクトをどのように成功に導くかについては、サイトの移行の種類を理解し、多くのサイト移行が失敗する主な理由も知っておくことが大切です。
失敗してしまうサイト移行には、以下のような要素があります。
明確でなく、非現実的な目標に基づいて構築された戦略をもとに移行をしては、新規サイト構築が始まる前から失敗しているようなものです。
開始後の移行の影響を測定するには、測定可能な目標を確立しておくことが大切です。多くのサイトの移行における主な目標とは、サイトの現在のトラフィックと収益レベルを保持することです。
一般的に、成長というものは副次的な目標だと認識しておいた方がいいでしょう。
どんなによく計画しても、すべてが期待どおりに進むことはまずありません。予期しない状況に対処するために、余計な時間とリソースを割かなくてはいけないこともあります。
だからこそ、できるだけ早く詳細なプロジェクト計画を立てることがカギとなってきます。そして、何かしらのトラブルが確実に発生するという事実を受け入れ、柔軟に対応しましょう。
すべてのトラブルにおける依存関係をチェックし、すべての関係者に伝えます。
そのためにも、季節のピーク時寸前にサイトを立ち上げようとするのは避けた方が良いかもしれません。たとえばクリスマス直前にクリスマス商品を売るためのサイト、など。問題を解決するには、十分な時間が必要です。
この場合、夏の静かな時期に着実に進めるのがいいでしょう。
サイト移行プロジェクトにコミットする前に、成功させるために必要な時間とリソースを見積もりましょう。特に予算が限られている場合は、サイト移行を本当に進める価値があるか、ということも検討する必要があります。既存の目標を達成できず、収益の損失を招く可能性もあるからです。
最初にプロジェクトに必要と思われるものよりも、追加リソースに少なくとも20%上乗せして予算を考えた方がベターです。この追加予算により、問題が発生したら直ちに迅速に対処でき、サイト移行の成功が揺るぎないものになるのです。
移行においては、SEOとUXの両方の観点からすべての事柄の優先順位を付けることをおすすめします。
たとえば、UXを向上させるために大量のコンテンツやリンクを削除すると、サイトがビジネスクリティカルなキーワードをターゲットに設定したり、クロールやインデックス作成の問題を引き起こす可能性があります。
いずれの場合も、そういった変更によってサイトのオーガニック検索のビジビリティを損なう可能性があります。
また、テキストが多く、画像が少なすぎると、ユーザーの離脱率が上がり、サイトのコンバージョンを損なう恐れがあるので注意です。
解決方法としては、経験豊富なSEOとUXの専門コンサルタントに相談したうえで、変更を行うことへの長所と短所を判断すると良いでしょう。また、あまりにも遅い段階での相談も意味がありません。重要なステップが見逃される可能性があるからです。
サイトを公開する前に、徹底的なテストに時間と労力を費やしましょう。
熟練のSEOチームとUXチームの両方でテストされていない場合は、ウェブサイトを公開すべきではないことは言うまでもありません。詳細にも気を配る必要があります。
新規のサイトには、必ずといっていいほどバグが発生します。小さなものもありますが、中にはサイトの評価に関わる重大なバグも含まれているので、直ちに修正できた方がいいでしょう。修正を遅らせれば遅らせるほど、回復にも時間がかかります。
クライアントの中には、サイトの移行が時間がかかり、リソースが重くなることを予期していない人も多くいます。新規サイトが100%準備ができているかどうかに関係なく、予定された日に公開するよう要求されることもあるでしょう。
このようなクライアントのモットーである「できるだけ早く立ち上げて後で修正しよう」は古典的な間違いです。有機的な検索のビジビリティが動き始めるには通常数日かかりますが、回復には数カ月かかることもある、ということをほとんどのステークホルダーが認識していないのです。
だからこそ、クライアントを教育し、さまざまなフェーズとシナリオをすべて実行し、それぞれのステップに何を伴うのかを説明する責任があります。情報があれば、クライアントもそれに基づいて意思決定できるでしょう。