エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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「文章なら書けそう!」というハードルの低さから、人気の高いフリーランスライター。
デザインやプログラミングと違い、文章を書いたことがある人は多いため、フリーランスになるきっかけや、副業としてもよく選ばれている印象です。
しかし、簡単そうに見えて、いざ手をつけるとなると何から始めていいのかわからない。「ライター 募集」で調べてみても、未経験では採用してもらえるのか、怖くて応募もできませんよね……。
そこで今回は、未経験でライティングを学び、半年で月収35万円を達成したフリーランスライター・うりっぽさんに取材を実施。
……などを赤裸々に話してもらいました!
永遠の17歳をしている取材ライター。ただのヲタク。特技はすらすら読めるやさしい文章とゆるいイラストを描くこと。
目次
フリーランス協会の調査『フリーランス白書2020』によると、年収800万円以上のグループのなかで「出版・メディア系」の割合は6.5%。一方、400万円未満のグループでは16.7%という結果に。
エンジニアが年収800万円のグループのなかで29.8%を占め、400万円未満のグループでは6.2%であることを見ると、フリーランスライターは収入が低い傾向にあると読み取れます。
はたして、その実態はどうなってるのでしょう……? うりっぽさんに聞きました。
ゆぴ:
早速ですが、うりっぽさんの収入はどのくらいなんですか?
うりっぽ:
僕はライターを始めてまだ半年なのですが、現時点での平均月収は20万円、最高月収は35万円ですね。ただ、やろうと思えばもっと稼げる仕事だと思います。完全歩合制で、書いた本数が収入に直結するので。
文字単価1円だとしたら、1日4,000字書いていれば、月収10万円は担保されます。文字単価か書く文字数を増やせばその分収入もあがるので、努力が反映されやすい仕事じゃないかなと。
ゆぴ:
一般的には稼げない印象があるライターですが、うりっぽさんは「稼げる」仕事だと思いますか?
うりっぽ:
ジャンルにもよりますが、僕は稼げる仕事だと思います。フリーランスライターの魅力は、「やればやるだけ稼げる」ことです。
会社員やアルバイトだと、月に働ける時間に限界がありますが、フリーランスライターなら制限はありません。時間や場所にとらわれずに働けるのも良いですね。このあと、「飲みにいこう!」って誘われても行けますから(笑)。
次にうりっぽさんに聞いたのは、具体的な仕事内容です。というのも、ライターにはさまざまな種類の仕事があるため。
たとえば、以下のようなジャンルがあります。
さまざまなジャンルがあるなかで、どれを選べばいいのか悩みますよね。この項目ではうりっぽさんに、執筆ジャンルの選び方や稼ぎやすい仕事を聞きました。
ゆぴ:
うりっぽさんがやられているのは、どのジャンルなんですか?
うりっぽ:
はじめは、旅をしながら世界中の観光名所やお店を紹介する「トラベルライター」をやっていました。
写真込みで文字単価1.2円の仕事で、1記事書けば4000円程度稼げたので、物価の安い国であればそれだけで暮らしていけました。
しかしコロナの影響で仕事が止まってしまって、旅に行けなくなってしまい、仕事を失ったんです。それで、SEOの勉強をして「SEOライター」になりました。
今は「コピーライター」の仕事をメインに、Webサイトのキャッチフレーズから、サイト概要、記事まで幅広く書いています。SEOを勉強していたので、検索エンジンに最適化させながら、自然な文章を書けるのが強みになりましたね。
ゆぴ:
なるほど。さまざまなジャンルで活かせる「SEO」の知識は初心者ライターにとって強い武器となりそうですね!
うりっぽ:
まずは、自分の好きなことや趣味からはじめると書きやすいと思います。僕は旅行が好きだったので、簡単に書けました。
もし趣味がなくても、主婦なら家事のことを、学生なら就活のことを書けますよね。自分の体験から書けるものが良いですね。
うりっぽ:
脱毛やクレジットカードなど、アフィリエイトや広告が関わってくるものや、大手クライアントの仕事ですね。僕は仕事を取るとき、絶対に相手の会社を調べていました。大手の仕事ですと、単価交渉もしやすい印象です。
ただし、自分の知らないジャンルは専門用語もわからないですし、リサーチだけで無駄に時間がかかるのでやめたほうが良いです。
ジャンルは幅広くあるので、はじめは単価よりも書きやすさで選んだほうが練習にもなると思います。
まったくの未経験からフリーランスライターになったうりっぽさん。フリーランスライターになる5ステップを詳しく教えていただきました!
うりっぽ:
フリーランスライターで稼ぎたいなら、SEOライティングの勉強はしておいたほうが良いです。
ライティングを勉強しなくてもフリーランスライターにはなれるんですが、日本語って誰でも書けるので、あえて勉強しようと思う人が少ないんです。裏を返せば、勉強をするだけで仕事の受注率が格段に上がります。
当時は「SEO」で調べてAmazonで10位までに入っている本を全部買っていましたね。スクールなどに通わなくても、本だけで十分学べますよ。今はYouTubeにも良質な教材がたくさんありますし、それらを活用するのも手です。
うりっぽ:
僕のおすすめは、この本です。
沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—〈SEOのためのライティング教本〉
全編マンガになっており、ストーリーを通じて、SEOライティングのノウハウを学べます。
ゆぴ:
ちなみに、SEOライティングの学習期間はどのくらいでしたか?
うりっぽ:
3ヶ月程度です。学習期間を設けてから応募するより、勉強しながら仕事をこなして学んでいくと良いです。
また、独学のほかに“メンター”のような人を探すと良いです。僕の場合は編集者に交渉して、修正箇所をコメントで残すようにしてもらい、それを見ながら改善していきました。第三者からのフィードバックがあると、短期間で成長できます。
うりっぽ:
未経験から仕事を得るには、まずクラウドソーシングサイトに登録するのが一般的です。
「クラウドソーシングサイト」とはインターネット上で企業が業務を発注するサイトのこと。有名なものだと下記のようなサイトがあります。
これらのサイトは毎日更新されるので、1日1時間くらいは案件をチェックするようにしています。本当にいろんな仕事があるんですよ。
たとえば小さいものだと、国内の観光名所のレビューで1レビュー150文字(単価1.5円)の仕事がありました。それだけで月5万円を稼いでいた時期もあります。
ゆぴ:
150文字なら初心者でも気軽にチャレンジできそうですね!
うりっぽ:
案件応募には流れがあります。まずはテキストでの応募、続いてテストライティング、そしてテストライティングに合格してはじめて案件が獲得できます。テストライティングでお金がもらえる場合もありますよ。
ゆぴ:
さまざまな案件があるなかで、良い案件を見極めるコツはありますか?
うりっぽ:
テストライティングの段階で報酬が発生する企業は、ホワイトな印象があります。あと僕は案件を取るときに、絶対に相手の会社を調べていました。大手の案件ですと、単価交渉もしやすく、長い付き合いになれます。
ただ、クラウドワークスの場合は案件をこなしていくと、実績が評価され仕事が得られやすくなるので、あえて報酬が少ない案件をやってみるのも良いです。
ゆぴ:
案件に応募しても、初心者だと選ばれないこともあると思うのですが、応募のコツはあるんですか?
うりっぽ:
ポイントは下記の3つですね。
ゆぴ:
クラウドソーシングサイト以外ではどのように仕事を受注していますか?
うりっぽ:
TwitterなどのSNSで受注しています。クラウドソーシングサイトは企業側にも手数料が発生するので、意外とTwitterには良い案件があるんです。
仕事を探す際には、ハッシュタグを使って「#ライター募集」で検索をかけたり、相手のプロフィールを見て編集者やディレクターの人にはDM(ダイレクトメッセージ)を送ったりします。
ライターはあまり営業をかけない人が多いので、営業さえかければ絶対に案件を取れるんです。
あと、SNSのいいところは信用が得られやすい点ですね。クラウドソーシングだと急に連絡が取れなくなるライターも多いらしいんですけど、Twitterだとアカウントがきちんと動いていれば、その心配が減るみたいで。
ゆぴ:
たしかに! ちなみに、どんな内容のDMを送っているんですか?
うりっぽ:
「はじめまして! ライターの◯◯と申します。もしご案件があれば、ぜひご紹介いただければ幸いです」というメッセージに経歴とポートフォリオを添えて送ります。クライアントも熱意のある人を取りたいので、しっかりと思いを伝えるのが大事ですね。
あとはWebメディアを見てみると、意外とライターを募集していますよ。送るのはタダなので、どんどんトライして良いです!
うりっぽ:
フリーランスライターはSNSでの発信力があると、より記事を広く届けられますし、案件受注にもつながるので、きちんとTwitterを運用しておくと良いです。
僕は、「#webライター」のハッシュタグをつけてライターや編集者と繋がったり、これまでの知見を活かして初心者ライター向けの発信をしたりしています。
ゆぴ:
仕事を取るために工夫されていることはありますか?
うりっぽ:
僕は下記の4つのポイントを意識しています。
まず、レスを早くすること。15分以内には必ず返すようにしています。たとえ、怒られている途中だったり、思わず放置したくなるようなものでもきちんと返す。こちらが返事を出すだけで仕事が動くので、お得なんですよ。
また、やり取りも定型文のようなものではなく、一言添えたり、ジョークを交えたりしています。クライアントも人間なので、親密にやり取りをすると仲良くなり、長い付き合いができる印象です。
次に、納期は絶対に守ること。大きいメディアだと発注から納品まで1週間ほど時間をもらえることもありますが、シビアな案件だと3日で納品しなければならないことも。
初心者のころは、締め切りの2日前には納品するようにしていました。
「提案ができるライター」は重宝されますね。「こんなのどうでしょう?」と提案をすると、意外と通してもらえるので、提案はどんどんしたほうが良いです。
また、仕事と並行して、クラウドソーシングサイトにも毎日応募していました。提案と応募を繰り返すと、仕事獲得のチャンスが上がります。
最後に、ライター×カメラ、ライター×SNS、ライター×動画のように、スキルを掛け合わせること。、受けられる仕事の幅が広がるので、ライターをやりながら他ジャンルのスキルを取得すると良いです。
写真ができると取材で重宝されますし、SNSが得意なら企業SNSのテキスト編集の仕事などを受注できる可能性があります。
うりっぽさんは、ライターになるメリットは収入以外にもあるといいます。また、ライターになる前に知っておきたいデメリットも教えてくれました。
ライティングができるようになると、議事録やアジェンダ、SNSの運用や動画のテロップなど、幅広い仕事に応用できるので、役に立つ場面が多いです。
また、ライティングをしていると知識量が増えていくので、さまざまな業界の人とも話せるようになります。自分が今まで知らなかった世界が知れますよ。
ライターを始めて痛感したのは、ライティング以上にリサーチに時間を取られることですね。初心者のころは、とにかく数をこなすために、苦手な分野の仕事も受けていたので、すごく大変でした。イチから業界について調べなければいけないのはつらいですね……。
ただ、ライターを続けていると、1本あたりの単価を交渉して上げられるので、月に書く本数も減ってラクになってきます。
最後に、フリーランスライターになるにあたり、さまざまな疑問をぶつけてみました!
僕はもともと国語も苦手だし、タイピングも遅かったです。じつはライティングも嫌いで(笑)。ただ、「旅をしながら働きたい」と考えたときにライターが最適な仕事だったので選んだだけなんですよ。
でも勉強して、半年間でこうして稼げるようになったので、全然問題はないと思います。
SEOライティングは、細かく分けると「①キーワードを調べる」「②構成を作る」「③リサーチをする」「④書く」という作業があります。なので、4000字を書くのに6時間くらいかかることが多いですね。なかには10時間かかるものもあります。
得意なジャンルだと4時間程度で書けることもあるので、ジャンルに寄りますね。慣れると速くなっていきます。
学生は学生目線で記事を書けるので、実は需要が高いです。
大学生ライターになる方法は上記で紹介したものと変わりませんが、大学生の場合、学生インターンとしてWebメディアでライティング経験が積めるケースもあります。
学生系メディアにも応募できますし、学生という立場を活かしたライティングをすると重宝されます。
ライターであれば、まずは実名での記事執筆を避けること、会社と繋がりのある実名SNSでの発信を控え仕事用にアカウントを作ること、そして、確定申告を正しく行うことで副業バレのリスクを抑えられます。
副業が会社にバレないようにする確定申告の方法に関しては、下記の記事をご覧ください。 副業は確定申告しないと会社にバレる? ポイントは「住民税」にあり【税理士監修】 Workship MAGAZINE
フリーランスライターは長期的に見ると稼げる仕事ですが、僕も20万円を稼げるようになるまで半年かかったので、「すぐに稼げる」わけではないです。なので、中長期目線のある人は向いています。
また、「趣味」を持っている人は書けるジャンルも多いので強いです。個人的には誰でもできる仕事だと思っているので、一度やってみると良いと思いますね。
「ライターは未経験でもなれる」というのを身をもって証明してくれたうりっぽさん。
初心者や未経験だと、実績や経験にとらわれてしまうこともありますよね。ですが、本当に重要なのは「自分の経験」と「中長期目線」。目先の失敗を恐れず、将来的な目標を見据え挑戦していくことが大切だとわかりました。
これからライターになりたいという人は、ぜひこの5ステップを実践し、仕事へとつなげていってください!
【未経験からライターになる5ステップ】
- SEOライティングを学ぶ
- クラウドソーシングサイトに登録する
- 案件に応募する
- SNSやメディアから案件を獲得する
- SNSで発信をする
(執筆:ゆぴ 編集:泉)
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