【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
- コラム
- とは
- フリーランス/個人事業主
2012年にアメリカで開発されて以来、世界中で大ヒットしているマッチングアプリ『Tinder』。スワイプというシンプルな動作で手軽に利用できるデートアプリとして、高い人気を誇っています。
今回はマッチングアプリの代名詞ともいえるTinderがなぜここまでヒットしたのか、その理由を探ります。
私たちの生活は、スマートフォンなどに代表されるモバイルデバイスの登場により大きく変化しました。多くの人がモバイルデバイスを利用して、自分だけのバーチャル世界を構築しています。現代のコミュニケーションはモバイルデバイスなしでは成立しません。
私たちは人生のあらゆる場面においてテクノロジーを利用しています。今夜のレストラン選びはもちろん、理想的な交際相手や結婚相手を探すこともその例外ではありません。Facebookなどのソーシャルメディアは、人びとのコミュニケーションや人間関係の構築に大きな影響を与えました。
人の心はいつも好奇心に動かされています。日々の忙しいライフスタイルの中で、モバイルデバイスを使ってデートの相手を探したいと考えるのは、なんら不自然なことではありません。そうしたニーズをとらえたのが、TinderやTingle、Blendなどのマッチングアプリなのです。
数々の競合他社の中でも特に人気が高いのがTinderです。多くのユーザーがTinderを利用して、自分のニーズとマッチする相手を探しています。
Tinderはいわゆる出会い系のアプリではありませんでしたが、ユーザーの使用方法によって出会い目的のアプリとして認識され、時には批判されてきました。ユーザーの行動を理解するための研究も活発で、最近ではイギリスの公共テレビ局であるチャンネル4が若年層のTinderユーザーについての研究をおこなっています。
テクノロジーが人びとの社会的および性的な生活の秩序を乱していると指摘されたのは、これが初めてではありません。過去のさまざまな時代において、車、インターネット、モバイルテクノロジーなどの技術が、社会や親から自由になる新しい方法を若者に提供してきました。そして、Tinderもそのうちのひとつなのです。
Tinder Motive scaleを使用し、3000人を対象におこなわれたエリザベス・ドーランス・ホール博士の研究によれば、Tinderを利用している理由は以下のような順位になっています。
私が住んでいるような小さな島にとってTinderは目新しく、生活に不必要で、不適切なものであるとさえ考えられています。私はとある映画によってTinderを知って興味を持ちましたが、環境を考えるとマッチするためのユーザーが足りているかどうかは疑問でした。
そして、私は好奇心からTinderの調査を思いつきました。アプリを使用しているユーザーの行動を観察してみたかったのです。文化的な理由などで結果に偏りがある可能性がありますが、私の写真や本名などのデータを使用して、5ヶ月間にわたって調査をおこないました。
Tinderのアプリをスマートフォンにダウンロードし、Facebookのプロフィールを登録して、いよいよアプリの使用を開始。すると画面には現在地周辺にいるというきれいな女性の写真がたくさん表示され、とてもワクワクしました。夢中でスワイプしていたところ、スワイプ上限に達してしまったので、そこから数時間はTinderのことをほとんど忘れて過ごしていました。
そして数時間後にスマートフォンを確認してみたところ、マッチしたという通知が来ていたのです。私はよろこんで返事をしましたが、待てど暮らせど相手からの返事は来ませんでした。プロフィールの写真が原因かもしれないと考え、写真をよりよいものに変えてみたところ、より多くの人とマッチすることができるようになりました。
Tinderを利用している人とコミュニケーションをとってみてわかったのは、彼らのほとんどが出会いや一夜限りの関係を目的としているということです。アジアの文化においては性に関する話題が避けられる傾向にあり、いくつかの国では公の場でキスをすることがマナー違反にあたります。そのため、Tinderに気軽な出会いを求めていると考えられます。
ユーザーの中には既婚者もいます。男性は若い女性を、女性は若い男性をこっそり探しているのです。女性よりも男性のほうが一夜限りの相手を探す傾向にあります。
Tinderでは、使用する写真の良し悪しがとても大きなカギになります。外見がいいと判断されればより多くのマッチを得ることができ、多くの人からメッセージが届きます。自分の外見がどう評価されるのかという興味は女性のほうが強いと思われがちですが、私の研究では男女の差はほとんどありませんでした。男女とも等しく、自尊心を満たしたいという欲求を持っているようです。
研究を終えてみてたどり着いたのは、Tinderのユーザーの多くは一夜限りの関係を求めているということでした。しかしユーザーのニーズはそれだけではありません。中には本物の愛を探しているユーザーもいれば、過去の恋愛の傷を癒すために新しい出会いを求めているユーザーもいます。こうした幅広い出会いのニーズを密かに満たすことができるからこそ、Tinderは今もなお高い人気を誇っているのではないでしょうか。
(著者:muditha batagoda 翻訳:Asuka Nakajima)