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木魚にUSBを差した「ゲーミング木魚」→才能の無駄遣いと話題に

ゲーミング木魚
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叩くと発光しながら般若心経が入力される「USB木魚」がTwitterで大きな話題になっています。

USB木魚

▲USB木魚……?

このUSB木魚はうこ(@ukokq)さんが自主制作したもの。なんだこれ、欲しいぞ……!

なぜこんなものを作ったのか、制作者のうこさんに伺いました。

https://twitter.com/ukokq/status/1392305811724984321

なぜ、USB木魚を作ろうと思ったのか

USB木魚

▲一見どこにでもあるような木魚だが……?

USB木魚

▲USBで……

USB木魚

▲接続!

うこさんがUSB木魚を作成する以前から、SNSでは「ラベルがUSBコネクタに見える木魚」が定期的に話題になっていたそう。

https://twitter.com/kenyou1979/status/1145495261868724224

 

うこさんは4月末にたまたまこれを見かけ、「木魚にUSBコネクタつけるぐらいならできるか……」と思い部品を購入したとのこと。

またちょうどその時期は、うこさんの祖母が亡くなって3週間ほどだったそうで、ほぼ無宗教のうこさんも般若心経が身近になっていました。そこで、「せっかくだし木魚からお経を入力させたらいいじゃん」と思い、制作に至ったといいます。

USB木魚制作風景

▲「ラベルがUSBコネクタに見える木魚」を素材に使って制作

USB木魚制作風景

▲ドリルや彫刻刀を使ってコネクタを埋め込む

なお、技術者としては木魚側のUSBコネクタをUSB-Cにしたかったそうですが、元のラベルがAメスタイプに見えるので、「そのデザインは崩してはいけない」と思い現在の形になったとのことです。細部へのこだわり……!

欲しい! 6つのモードを搭載する「USB木魚」

木魚にコネクタをつけたところで「自作キーボード」にすることを思い立ったそうです。また友人からの「それ、Enterキー入力にしなよ」というアドバイスもあり、現在のような入力デバイスにしたとのこと。

Twitterで話題になった動画では「般若心経入力デバイス」として活用していましたが、「ゲーミング木魚!」という多くのコメントを見て、うこさんはUSB木魚を改良! 最終的にゲーム操作にも対応したデバイスになったといいます。

では、進化したUSB木魚の動きを見てみましょう。さまざまなモードに切り替えて使用できます。

USB木魚のモード切替

▲木魚が立てるとモードが切り替わる

木魚を立てた状態で左右どちらかに傾けると色が変化し、モードが切り替わります。切り替え後、元のように寝かせると各モードに合わせた動作をはじめます。

読経キーボードモード

▲基本となる「読経キーボードモード」(青)

叩くと般若心経を入力する「読経キーボードモード」。通常はこのモードとして動作するようになっています。

シリアルデバイスモード

▲メッセージ作成が可能な「シリアルデバイスモード」(黄)

叩き動作と4方向の傾斜、計5種類の入力を検知し、それぞれ1バイトのメッセージを送ることができる「シリアルデバイスモード」。

メッセージは変更が可能なため、うこさんは「PC側で何かしらのソフトウェアを作り、各種お経を組み込むことで、汎用的な読経環境を構築できるかもしれません」と語ります。開発者のみなさん、いかがですか……?

MIDIデバイスモード

▲「MIDIデバイスモード」(赤)

USB MIDIデバイスとして認識され、叩くと固定のノートオン信号を送出する「MIDIデバイスモード」。

MIDIチャンネルとノート番号は設定変更が可能で、「DAW上でボーカルシンセプラグインなどを鳴らすことで、合成音声による読経を行えます」とうこさん。

ただし、MIDIリアルタイム入力に非対応なVST/AUプラグインには使えないので、注意が必要です。

十字キーパッドモード

▲ゲームができる「十字キーパッドモード」(白)

USBキーボードとして、叩き動作によるEnter入力と、傾斜動作による4方向の矢印入力ができる「十字キーパッドモード」。

設定変更により4方向入力はWASDキーにもできます。これでゲームがはかどりますね!

マウスモード

▲マウスとして使える「マウスモード」(樺)

叩き動作による左クリック入力と、傾斜動作により自在にマウスカーソルを動かせる「マウスモード」。

宙に浮かせた状態で使用するため、インターネットをしながら腕の筋肉も鍛えられます。

ゲーミングモード

▲キーボードとマウスを合わせた「ゲーミングモード」(レインボー)

USBキーボード・マウス両方で認識される「ゲーミングモード」。

現状では上下傾斜がWキーとSキー、左右傾斜がマウスカーソルの左右移動、叩き動作が左クリックとなっており、FPSには向きません。ひとまず「Minecraftで少しだけ使える設定」にしているそうです。

また、各モードの発光色は「六色仏旗」と呼ばれる仏旗の各色をモチーフにしているとのこと。

仏旗

▲六色仏旗(出典:Wikipedia

制作者のうこさんに苦労した点をうかがうと「使っているマイクロコントローラ(ICチップ)に入れられるデータの容量が少なかったため、ソフトウェアの軽量化にかなり気を遣いました」とコメントをいただきました。

一見突飛なネタに見えるUSB木魚ですが、さまざまなアイデアと技術を駆使して作られていました。

ソースコードを公開中! あなたも作ってみては?

Twitterでは「ゲーミング木魚!?」「才能の無駄遣い」「マニ車みたいだ」などといったコメントが殺到しているほか、「おもしろいと思ってFacebook経由で某国宝寺院の要職についておられる方に紹介したところ、偉い僧侶の方々にも大ウケです」といったリプライも。本職の方々にまでウケてるのか……!

なお、こちらのUSB木魚ですが、現時点では量産ができず、うこさん自身もUSB木魚で収入を得るつもりがないため、残念ながら販売の予定はないとのこと。

ただし、うこさんが作り方とソースコードを公開しているので、ぜひとも自作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

(執筆:少年B 編集:泉 取材協力:うこさん

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