【2025年版】Webデザイントレンド16選!活用事例と実装ポイント
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Webデザインのトレンドは時代とともに変化します。Webデザイナーとして活躍し続けるには、つねにトレンドをキャッチアップしていくことが大切です。
この記事では、国内のWebデザインのトレンドをご紹介します。最新のトレンドを採用した事例も紹介しますので、参考になさってください。
目次
Webデザインは技術の進化とともに、日々変化しています。2025年のWebデザインは、最新技術と過去のデザイン要素が組み合わさり、新たな表現手法が登場しているのが特徴です。
若い世代に人気のあるY2Kやピクセルアートは、現代の技術によりオリジナリティを演出できるデザインとして注目を浴びています。また、モーショングラフィックやインタラクションが強化された没入感のあるデザイン手法も多く見られるようになりました。
また、ビジュアルデザイン以外にも、使いやすさを重視したウェブアクセシビリティも重視されています。Webデザイナーとして活躍を続けるには、こうしたデザインのトレンドをつねにキャッチアップしていくことが大切です。
過去のデザインスタイルが現代のWebデザインに再解釈され、注目を浴びています。レトロ&ノスタルジックな表現が個性と懐かしさを演出する手法として、多くのWebデザイナーやクリエイターより注目を浴びているのです。具体的にどのようなデザインなのかレトロ&ノスタルジックなデザインの特徴と参考デザインを紹介します。
Y2Kデザインは2000年代初頭に流行したデザインです。現代風にアレンジしたデザインが流行しています。ビビットなカラーや立体的なボタン、装飾などサイバー感あふれるデザインが特徴です。
手描き風のイラストやポップな配色、大胆なレイアウトがレトロモダンなデザイン。ゲームやサブカルチャーの要素が感じられます。
▲出典:Droptokyo
2000年代初頭のストリートカルチャー風のデザインが特徴。ナビゲーションメニューなどは控えめでデザインが優先されています。
懐古感あふれるレトロポップなデザインもトレンドです。手書き風のフォントやコミック調のグラフィック、グリッドを崩したレイアウトに遊び心を感じます。
▲出典:丸亀製麺 もちもちきもち研究所
「もちもち」感のあるフォントとレトロポップな配色が印象的なデザイン。イラストも懐かしさが感じられます。
ビビットな色使いが印象的。グリッドを崩した自由なレイアウトとフォントの配置が遊び心のあるデザインです。
▲出典:BEAMS CULTUART
レトロモダンな配色と2000年代の広告デザインのようなスタイルのWebサイト。フォントの使い方が個性的です。
ゲーム風のピクセルアートはノスタルジックでカジュアルな雰囲気を演出することが可能です。動きをくわえたドットアニメーションを採用した親しみやすいデザインがたくさんあります。
▲出典:貝印|やさしい切りかた辞典
食材がふわっとこまぎりにされるモーションがかわいいデザインです。無駄なく食べるための切り方が動画で紹介されています。
まるでゲームのようなドットデザインがユニークなサイト。フォントまでしっかりドットで表現されています。
80年代風のレトロモダンデザインを取り入れたWebデザインもトレンドです。レトロな配色にくわえて、テキストや画像が不規則にレイアウトされています。
▲出典:小林市シムシティ課
ビビットなおもちゃのような配色とモチーフが印象的なデザイン。雑誌広告のような遊び心が感じられます。
▲出典:サントリー ほろよい
パステルカラーとネオンカラーを取り入れたやわらかい配色が特徴のデザイン。中央のみスクロールが可能なモバイルファーストなデザインも現代っぽさを感じます。
Webデザインの技術が進化したことで、動きのある表現の自由度も広がっています。単にビジュアルの美しさだけではなく、ユーザーの操作性などUX向上の役割も担っているのが特徴です。
▲出典:NEWVIEW
スクロールに応じて文字が流れるように変化するデザインが特徴。拡大やフェードイン・アウトなどの動きを取り入れて、視線誘導を自然に促しています。
▲出典:uniam
「商品一覧」にマウスを置くと、ページ全体にメニューがダイナミックに表示されます。画像とテキストでどの商品ページへ飛ぶのかわかりやすいデザインです。
シネマティックスクロールは、スクロール操作で映像のような演出を取り入れる手法です。
スクロールにあわせて写真やテキストが流れるように展開するデザインが特徴。ユーザーの操作で閲覧できるので、まるで雑誌を見ているような閲覧できるのが魅力です。
▲出典:ソニー・ミュージック採用サイト
ソニー・ミュージック採用サイトは、ダイナミックなモーショングラフィックが視覚的にインパクトが強く、シネマティックスクロールによるストーリーテリングが巧みで印象に残るデザインです。
マイクロインタラクションは、データの読み込み中に進行中を伝えるデザインや、ボタンをクリックしたときに視覚的な印象を与えるデザイン手法です。アクセシビリティやUXの向上につながります。
▲出典:けたくま
ページ中にマイクロインタラクションが豊富に使われた遊び心のあるデザイン。クリック操作で笑顔になれる仕掛けが満載です。
▲出典:ロッテ バーチャル工場見学
工場見学の名前の通り、馴染みのあるお菓子の作り方をアニメーションで表現しています。マイクロインタラクションで没入感があり、子どもから大人まで楽しめるデザインが特徴です。
大きなタイポグラフィや反転カラーなど、ユーザーの印象に残るデザインもトレンドです。ブランドやサービスの独自性を高め、差別化を図ることができます。
ダイナミックタイポグラフィは、メッセージを強調させたいときにおすすめのデザインです。動きをつけて存在感を演出することで、より強く印象づけることができます。
▲出典:魁力屋|中途採用サイト
ダイナミックタイポグラフィでメッセージ性の高いWebデザインです。太めのフォントを採用していることで力強さと活気が感じられます。
▲出典:目白大学がまるっとわかるメジナビ
ユニークなタイポグラフィと淡いトーンでそろえたカラーが優しい雰囲気を演出しているデザイン。イラストの多さも配色のおかげで視覚的なノイズが少ない印象を受けます。
複数のフォントを組み合わせることで、メッセージ性を高めることができます。情報の可読性やブランドの世界観の強調が可能です。
手書き風のフォントがメッセージ性を強調しています。情報の優先度をフォントの強弱と色で分けるなど、読みやすくなるように工夫されています。
フォントでコントラストをつけて視覚的なリズム感を生み出しています。大きなタイポグラフィも印象的です。
反転カラーのWebデザインも個性を演出する手法として流行しています。
▲出典:kikk festival
反転カラーで未来感と没入感のあるビジュアルが印象的ないデザイン。視覚的な効果で引き込まれる演出が魅力です。
ユーザー体験を重視した没入感のあるデザインがトレンドです。スクロールテリングやパララックスアニメーション、3Dデザインなどユーザーを惹き付ける技術が進化しており、インタラクティブな表現が可能となっています。
スクロールテリングは、ユーザーのスクロール操作で視覚的な表現を変化させるデザイン手法です。ユーザー自身が動かすことで変化するため、UXの向上にも寄与します。
スクロール操作に連動したストーリー性のあるデザイン。横スクロールでアイテムの歴史を魅力的に表現しています。視線の流れをコントロールしつつ、ブランドの世界観に没入できるよう工夫が感じられるデザインです。
パララックスアニメーションは、複数のレイヤーを異なる速度で動かして、視覚的な奥行きを作る手法です。2Dでも3Dのような奥行きのあるデザインを演出できます。
▲出典:明電舎
複数の要素を組み合わせており、視覚的に奥行きを感じられるデザインです。Y2Kの要素やポップな配色などトレンドの要素が多く使われています。
3Dデザインを取り入れたデザインも流行しています。過度に使うとページが重くなるため、最適化が求められます。
▲出典:有限会社浜岡鍍金工業所
メッキ加工技術を3Dで表現した力強い印象のサイトです。全体をモノクロで統一することでメッキ加工の精密さや技術の高さが際立つデザインになっています。
▲出典:株式会社操電
ページ全体で3D表現が使われており、スクロールやマウスの動きにあわせてデザインが変わります。視覚的なインパクトの強さと先進性を感じられるデザインです。
不要な要素を排除したミニマリズムと、大胆な装飾を取り入れたマキシマリズムのデザインもトレンドです。どちらも視覚的なインパクトを与えることができる手法として、さまざまなサイトデザインで採用されています。
ミニマリズムデザインは、伝えたい情報を整理し、機能性を重視したデザインが特徴です。
余白を効果的に使用した洗練されたデザイン。落ち着いた配色とタイポグラフィでブランドの世界観を引き立てています。
▲出典:キャットフード[懐石]
近年流行りのモバイルファーストなミニマムデザイン。画面の中央のみスクロールが可能です。テキストでの説明量は抑えつつ、配色で商品を区別しています。
マキシマリズムデザインは、鮮やかな色彩とタイポグラフィ、複雑なレイアウトが特徴です。情報量が多く視覚的にも強いインパクトを与えることができます。
▲出典:一般社団法人nosson
ビビットなカラーや大胆なタイポグラフィを使用したデザイン。イラストやアニメーションが視線誘導の役割を担っています。
Webデザインはカラーにもトレンドがあります。視覚的なインパクトだけではなく、ブランドの世界観を伝えるためにも大切な要素です。ここでは、2025年のWebデザインのトレンドカラーについて解説します。
2025年のトレンドカラーは「ホライゾングリーン」が選ばれています。毎年のトレンドカラーを発表しているのは、一般社団法人日本流行色協会(JAFCA)です。
▲出典:一般社団法人日本流行色協会
ホライゾングリーンが選定された理由は、不確実な時代における安心感や希望を象徴する色であるためです。水平線の色をイメージし、社会的な立場や年齢、性別を超えてすべての命が平等につながることが象徴されています。
ほかにもトレンドカラーは色見本でおなじみの「PANTONE」からも発表されています。「パントン・カラー・オブ・ザ・イヤー2025」で「モカ・ムース(Moca Mousse)」が選ばれました。
『Wix Studio』は「モカ・ムース」を採用したWebデザインアセットを展開しており、トレンドカラーを採用したWebサイトを作成することが可能です。
▲出典:パントンストア・ジャパン
この時代の色は毎年変わっています。2025年のトレンドカラーについて、以下の記事でくわしく解説していますので、読んでみてください。
2025年の流行色/トレンドカラーは“ホライゾングリーン”と“モカムース”。豊かさと希望を感じさせる色
Workship MAGAZINE
一般社団法人日本流行色協会では、2025年のトレンドカラーと組み合わせるのに最適な色も公表されています。
▲出典:一般社団法人日本流行色協会
こうした配色は、Webデザインの印象を大きく左右し、ユーザーの行動にも影響を与えます。ブランドやサービスの魅力を伝えるためには、適切な配色を選ぶことが大切です。
Webデザインのトレンドは日本と海外では傾向が異なります。大胆なタイポグラフィやグラフィックデザインの要素が強いアンチデザインなど、視覚的にインパクトの強いデザインが注目を浴びています。
また、近年はウェブアクセシビリティが法的に義務付けられた国もあり、ユーザー体験を重視したトレンドも見られるようになりました。コントラスト比やキーボード操作のサポート、スクリーンリーダー対応などが標準化されつつあります。
Webデザインのトレンドを取り入れることで、競合との差別化やユーザーの利便性の向上につなげることが可能です。ここでは、実際に取り入れるときのポイントを紹介します。
インターネットの利用は72.9%がスマートフォンを利用しています。そのため、モバイルファーストの設計は必須です。タップ操作に適したUIや視認性の高いフォントサイズ、適切な余白など、ユーザーが快適に閲覧できるように配慮したデザインを制作しなければなりません。
とくにスマートフォンはパソコンと違って、読み込み速度の最適化も行わなければなりません。画像の圧縮はもちろん、モーショングラフィックなどを使用しているときは軽量化も行いましょう。モバイルファーストへの対応はSEOにも効果的です。
トレンドを取り入れても、ユーザーのニーズに合っていなければ意味がありません。ユーザーの行動とニーズを分析して、最適なレイアウトや導線を設計することが大切です。
ターゲット層のニーズを調査したうえで、情報の優先度を決めてUIを設計しましょう。リニューアルなら、既存サイトのアクセス解析でユーザーのニーズを分析することが可能です。
日本では、ウェブアクセシビリティの義務化はされていません。しかし、2024年に「改正障害者差別解消法」が施行され、障害のある人への合理的配慮の提供が義務化されました。Webデザインでも、すべての人がアクセスし、利用できるように以下の対応が求められています。
これら以外にも取り組む内容は複数あります。デジタル庁が公表している『ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック』に必要な対応が掲載されているので、参考になさってください。
生成AIの進化はWebデザインにも大きな影響を与えています。具体的な方法とメリットについて解説します。
AI生成ツールは、デザイン制作を効率化できるツールとして業務に活用できます。代表的なツールでいうと『Adobe Firefly』や『Figma』などです。これらのツールは配色やレイアウトの変更をボタン1つで行うことができます。フレームワークやラフ案などの作成時間を大幅に削減することが可能です。
ユーザーが使いやすいWebデザインを制作するには、ユーザーの行動データの分析が欠かせません。行動データの収集はヒートマップツールが有名です。AI機能が搭載されたヒートマップツールは、ユーザーがクリックした箇所や滞在時間などのデータを自動で可視化してくれます。このデータをもとにレイアウトを調整することで、UXを最適化することが可能です。
ECサイトやメディアサイトは、ユーザーの関心に合わせてコンテンツを表示させる工夫が必要です。AIを活用することで、パーソナライズ戦略を立てることができます。
ユーザーが関心をもっている情報を提供したほうがよいのか、関連する広告を表示させたほうがよいのか優先順位を決めます。ユーザーのニーズに合致していれば、エンゲージメントの向上と没入感のあるWeb体験を提供することが可能です。
AIは便利ですが、すべての作業をAIに頼るとオリジナリティを損ねてしまいます。アイデア出しのみに使うなど適切に活用しましょう。
Webデザイナーとして活躍し続けるには、変化するトレンドを取り入れていくことが大切です。最新技術の習得は案件獲得のときにアピールできます。しかし、業務をこなしながら最新技術やトレンドを理解するのはたいへんですよね。
デザイナーとしてトレンドをキャッチアップするなら、最新のデザイン案件を獲得する方法もあります。今もっているスキルを活かして、新しい分野に挑戦できるため、トレンドの理解や技術の習得にもつなげることが可能です。フリーランスデザイナー専門のエージェントサービス『クロスデザイナ―』は、デザイン案件が豊富です。継続案件の獲得や最新デザインの案件に携わりたい方は、ぜひ登録してみてください。
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▲出典:Workship
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(執筆:吉永 ゆくら、編集:猫宮しろ)