「フリーランスから正社員へ」54.7%の企業が実績あり トランジション採用の最新調査
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「人間の仕事がAIによって奪われる」――ここ数年で本当によく言われるようになりましたよね。読者の皆さんの中にも、AIに対して強い危機感を覚えている方が多いのではないでしょうか。
実際、複数の信頼性ある調査が、「将来的に多くの職業がAIやロボットによって代替される」という可能性を示しています。ここでは、「AIが人間の仕事を代替する」という3つの調査結果をご紹介します。
まず広く知られているのが、2013年にオックスフォード大学のカール・フレイ教授とマイケル・オズボーン准教授が発表した調査です。
米国の702職種を対象に、それぞれの職業が将来的にコンピュータやAIによって自動化される可能性を分析したところ、全労働人口の約47%が高リスク(=自動化の確率が高い)に分類されるという結果が出ました。
特に事務作業や販売、サービス業といった定型業務は代替される可能性が高いといい、世界に大きな衝撃を与えました。
この調査結果は、「AIが仕事を奪う時代の到来」を象徴するデータとして当時広く報じられ、現在も多くの議論の出発点とされています。
オックスフォード大学の研究をベースに、日本でも2015年に野村総合研究所(NRI)が国内の職種に応じた調査を実施しました。
日本の職業分類に合わせて601職種を対象に分析した結果、労働人口の約49%がAIやロボットによって代替される可能性が高いと推計されています。
これは「技術的に代替可能か」という視点で評価したものなので、すぐに仕事が消滅するという話ではありません。しかし、接客・事務・軽作業などの業務は自動化される確率が高く、特にルーティン化された仕事においてはAIの影響が避けられないとされています。
日本の産業構造を踏まえると、この数字が持つ意味は決して小さくないでしょう。
2024年に大和総研が発表した最新のレポートでは、生成AIが日本の労働市場に与える影響をより具体的に示しています。
この調査では、就業者のうち81.7%が「少なくとも1割以上の業務が自動化可能」という結果が出ており、さらに40%の人が「仕事の半分以上が自動化対象」とされています。
特に事務職やライター、エンジニアなど、デスクワーク中心のホワイトカラー職が影響を受けやすく、AIによって業務効率化が急速に進む可能性が高いと分析されています。
これは単に「職業がなくなる」のではなく、「仕事の中のタスクがAIに置き換わる」未来を示唆していると言えるでしょう。だからこそ、今まさに私たちは、AIを活用した“新しい働き方”を再構築していく必要があります。
こうした調査結果を踏まえ、「AI時代をどう生き抜くべきか」について、一人ひとりが自分事として考えていくことが重要です。
3つの調査結果からも明らかなように、AIは幅広い職種で業務を代替する可能性を持っています。特に定型化された事務や接客、軽作業は自動化のリスクが高く、いわゆるホワイトカラー職であっても生成AIの進化によって影響を受けやすいことが示されました。
ここで重要なのは、「職業そのものが消える」わけではなく、「仕事の一部が置き換わる」という点です。つまり私たちには、AIと共存しながら価値を発揮できる領域を見極め、新しい働き方を模索していくことが求められています。
「AIによって仕事が代替される未来」――それはSF映画の話ではなく、今すでに目の前まで迫っています。その現実に対して、ただ危機感を抱くのか、それとも生き残りをかけて試行錯誤するのかはあなた次第。
フリーランス一人ひとりがAIと協働する未来を見据え、今から着実に準備を進めていきましょう。
(執筆・編集:WorkshipMAGAZINE編集部)