エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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9月13日に、東京ミッドタウンホールで「FOODIT TOKYO 2018」が開催されました。
今年で4回目となるこの企画は、外食産業の未来とITをテーマとしたイベント。
「外食の未来が生まれる場所を作ろう」という趣旨のもと、SNS media&consulting株式会社の堀江貴文氏や、ロイヤルホールディングス株式会社CEOの菊地唯夫氏など、外食産業をリードする錚々たる顔ぶれがスピーカーとして登壇しました。
さまざまな講演やトークセッションの中でも、今回はFOODIT TOKYOの実行委員長であり、レストラン・飲食店向けの予約管理システムを開発/販売する株式会社トレタの代表取締役・中村仁氏による講演の内容をレポートします。
目次
株式会社トレタは2013年7月創業し、飲食店・レストランの繁盛を支える予約台帳/顧客台帳サービス「トレタ(Toreta)」を展開。サービス開始から5年弱で導入店舗数は1万2000店にのぼり、これまでに受けた予約件数は5400万件、延べ人数として2億4000万人の来店行動データを所有しています。
「食の仕事をおもしろく」を企業のミッションとして、飲食店に働く人のハッピーを追求。クラウドサービスでどこまでお店の繁盛にコミットできるか、挑戦を続けています。
代表の中村氏は、今回の講演では、トレタの取り組みとして以下3点を紹介してくださいました。
飲食店の予約と聞いて、あなたは何をイメージするでしょうか?
ただ日時と人数を確認するだけが予約対応者の仕事ではありません。
いかにうまく席を割り振るか、「配席技術」がお店の売り上げに直結するのです。
不慣れな人が適当に配席をすると、4人席テーブルに2人しか座っていないなど、空きの席がたくさんできてしまいます。そんな状況で当日を迎えると、予約していないお客さんがほとんど入れないなんてことも……。
一方で、熟練の“予約職人”が配席をすると、空席率は限りなく下げられるのです。
そんな属人的なノウハウを、トレタはGoogleのAI「Alpha Go」によって自動化に成功しました。
実際に配席の未経験者と熟練者、自動配席システムの3者で実験をし、同じ予約データで誰が一番効率よく配席できたかを比較したところ、以下のような結果が出たようです。
熟練者が未経験者の約1.5倍で、自動配席システムは熟練者とほぼ同じ。
そして、配席にかかった時間が以下の通り。
時間は自動配席システムが圧勝。自動配席システムを導入することで、予約の熟練者がいなくても売り上げを最大化できるのです。
トレタは「飲食店の店舗から電話をなくそう」というテーマのもと、2018年の7月に「トレタCC株式会社」という子会社を立ち上げ、電話業務のアウトソーシンングを行なっています。
トレタCCのアウトソーシングの特徴や、飲食店側のメリットについて、中村氏は以下の4点を挙げました。
実際に大手チェーンで導入効果を測ったところ、受電件数は導入前が8000件、導入後が10000件と2000件も増えたのだそう。
店舗では、閉店している時間帯や忙しい時間帯は電話が取れない時もあるため、その分のフォローアップが可能になるようです。
そして、導入した店舗の従業員にアンケートをとったところ、満足度はなんと93%。
「早く出勤する必要がなくなった」、「接客で忙しい時に電話を取るストレスがなくなった」などの声があがり、現場のスタッフにとって、電話から解放されることは働きやすさに直結するということがわかります。
店の予約のオンライン化が進む中、相変わらず“アナログバリバリ”なのが二次会の予約です。
何時に行くかも決まっていないし、何人で行くかもわからないのが二次会。
幹事は一次会の場で二次会に行く人を募り、人数を数え、誰かが近くのお店に走って状況を確認するというバタバタが毎晩のように日本中の飲屋街で繰り広げられているのです。
そしてトレタの調査によれば「飲食店からすると、二次会の時間帯は結構席が空いている。」のだそう。また、お店にとって当日のドタキャンも頭の痛い問題。しかも人気店になるほど、お客側は「今日予約しても取れるわけがない」と考えるので、問い合わせは少なくなり、ドタキャンの穴は埋めにくくなるという現状があるようです。
二次会の場所を探すのに苦労しているお客側と、当日空席を持て余しているお店側……双方を繋ぐために、トレタが開発を進めているのが「スキッパー」というスマートフォンアプリ。
実際に中村氏が実演して、その使い勝手を披露してくださいました。
スキッパーの使い方は以下の通り。
通常のグルメサイトの場合、6タップか7タップでようやく電話をかけるという画面にたどり着きますが、このアプリは最短2タップでお店の予約ができてしまうのです。
検索された店から、ジャンルや場所で比較することも可能。予約すると店のトレタにリアルタイムで反映されるため、店側はテーブルセッティングなどの準備が可能になります。
客側は二次会のドタバタ劇が解消され、店側はなかなか埋められなかった空席を埋められるという、双方が嬉しい予約体験。
さらにアプリリリース後はオンライン決済とも連動させることで、お店は会計の手間からも解放され、客側は会計待ちのイライラがなくなるという未来像まで見据えているそうです。
外食産業の最前線では、「価格」や「品質」、「ブランディング」といった視点での競争がますます激化しています。
しかし、トレタが考えているのは「顧客と店側のマッチング」という、ちょっと違った視点。双方がワクワクするような外食産業のこれからを期待させてくれるお話でした。