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プレモータム・シンキングとは?失敗を事前に予想しミスを減らす思考法

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みなさんは、「プレモータム・シンキング」という言葉をご存知でしょうか?プレモータム・シンキングとは「失敗を未然に防ぐ」という意味をもつ、アメリカで広まっているビジネス思考です。

今回はプレモータム・シンキングのやり方と、その活用例をご紹介します。ミスを事前予測し、より良い仕事を行いましょう!

プレモータム・シンキングとは、失敗を予測してその要因を潰していく思考法

プレモータム・シンキングとは、「行動を起こす前に失敗をイメージして、未来の失敗に備える思考法」をいいます。「プレモータム分析」「死亡前死因分析」などとも呼ばれます。

プレモータムという言葉は、医療用語の「事前検死」から由来する言葉です。患者が死亡状態に至らないように、事前に患者の健康状態などを観察し適切な対処をするという意味があります。

プレモータム・シンキングをおこなう5つのステップ

5ステップ

プレモータム・シンキングは、以下の5つのステップで実行されます。それぞれ順に説明していきます。

ステップ1. 目標・計画達成までに想定される失敗をイメージする

まず、成し遂げたい目標・計画に対して、「失敗するイメージ」をします。いきなり失敗から想像するとモチベーションなどにかかわるのでは?と思うかもしれませんが、失敗を前もって防ぐためには大切なステップです。

まず、成し遂げたい目標・計画を達成するまでのプロセスを「時系列」で鮮明にイメージして、さらに中間地点を設定しましょう。中間地点を定めておくことで途中経過の振り返りがしやすくなります。

その上で、そのプロセスの中で発生することが想定される失敗を考えましょう。「失敗して、自分はどのような状態になるのか」までリアルに想像することが、プレモータム・シンキングには大切です。

ステップ2. 失敗までのプロセスを細分化し、その原因や問題点を洗い出す

失敗を想像できたら、その原因や問題点を抽出していくステップに進みましょう。このステップはプレモータム・シンキングにおいて、成功につなげるために一番重要といっても過言ではありません。

ここではステップ1で想像した失敗を細分化して、問題の原因を理解しましょう。失敗にはどのような過程があるのか、そしてどのような問題点があるのか洗い出していきましょう。

ステップ3. 対策を考える

失敗に関わってくる問題点や原因が見えてきたら、次はその対策を考えるステップです。

ステップ2で洗い出した問題点や原因に対して、対処法は2つ以上用意しておくと良いでしょう。なぜなら、プレモータム・シンキングをしても予期していなかった問題が発生する可能性があるからです。問題解決の選択肢はなるべく多く用意しておきましょう。

ステップ4. 目標・計画達成までのプロセスを実行する

プレモータム・シンキングを行ったら、いよいよ目標・計画を実行していきましょう。ある程度の失敗のパターンを想像できているはずなので、大幅にミスは減るはずです。

大切なことは、計画の実行途中でそのプロセスを都度確認することです。計画したとおりに実行するのは簡単ではありません。時には立ち止まってプロセスを振り返り、計画を練り直すことが重要です。

ステップ5. 失敗したことを振り返る

実際に目標や計画を実行してみて、失敗したことや失敗しそうだったことを振り返ってみましょう。次回のプレモータム・シンキングの際に、この経験が活かせます。

人は実際に体験した失敗には敏感になるので、次回以降は失敗に対処できる確率が上がるでしょう。

プレモータム・シンキングの活用 〜TOEICテスト受験を例に〜

TOEIC を例に

ここからはTOEICテストを受験するA君を例に、プレモータム・シンキングの実際の活用法をご紹介します。先述したプレモータム・シンキングをおこなう5つのステップに沿って説明します。

ステップ1. 「TOEICで720点を獲得する」までに想定される失敗をイメージする

大手ゼネコンで働くA君は自身のキャリアアップのために、TOEICテストを受けることにしました。目標は720点。その点数を取れば、海外部署行きのチャンスを手に入れられます。

A君はまずプレモータム・シンキングで、目標達成までのプロセスの中で発生することが想定される失敗を「時系列で」イメージしました。

  1. まだ大丈夫と考え、勉強を先延ばしにした
  2. 出題範囲をカバーできなかった
  3. テスト前日に夜遅くまで勉強してとても眠い

またA君は、目標達成できなかった(失敗した)先に想定される自分のこともイメージしました。

  1. 寝不足でテストに集中できず、600点しかとることができない
  2. 海外部署に行くチャンスを逃す
  3. チャンスを逃したことで落ち込み、同僚に気をつかわせてしまう
  4. 自信を喪失し、自ら退職届を提出する

ステップ2. 失敗までのプロセスを細分化し、その原因や問題点を洗い出す

失敗する未来をイメージできたら、次は失敗に至るまでの中間地点とプロセスをイメージをします。その中でどのような失敗の原因や問題点があるのか、一つひとつ洗い出していきましょう。

【試験1ヶ月前】

  • 勉強の計画を立てていない
  • 勉強の時間を確保していない
  • 参考書も流し読み程度でしか読んでいない
  • 基礎知識が定着しないままテストの問題を解いている

【試験2週間前】

  • 試験が近づき焦る
  • ひたすら文法や単語などの知識を詰め込む
  • 時間が足りず参考書も中途半端に終わらせる
  • テストと同じ120分で解いても時間配分がわからない

【試験前日】

  • 試験が間近に迫り焦る
  • 睡眠時間を削って闇雲に知識を詰め込む
  • アウトプットせずにひたすらインプット
  • 問題を解いても時間がないので丸つけしかしない

ステップ3. 対策を考える

ステップ2で洗い出したミスの対処法を考えます。

【試験1ヶ月前】

  • 勉強の時間を確保し、学習スケジュールをたてる
  • 試験2週間前までに参考書を一周してみる
  • 基礎知識のインプットに集中する

【2週間前】

  • 一通りの知識をインプットし終えて、本格的に問題を解き知識のアウトプットに努める
  • 間違えた問題をチェックし、まとめておく
  • 知識のインプット(復習)も平行して行う
  • 時間制限を設けて、試験当日の環境に近づけて問題を解いてみる

【試験前日】

  • 今まで間違えた問題の再確認
  • 知識の再確認・復習
  • 試験と同じ流れで解く
  • 当日の準備

ステップ4. 目標・計画達成までのプロセスを実行する

計画に沿って実行していきます。そして都度、進捗状況を確認し、ステップ3で考えた対処法ができているかの振り返りをしてみましょう。

【試験1ヶ月前】

  • 勉強の時間を確保し、学習スケジュールをたてる ◯
  • 試験2週間前までに参考書を一周してみる ×
  • 基礎知識のインプットに集中する ◯

など、計画が正しく実行できているかチェックをしてみると、自分の状況がわかります。計画どおりに行かないことがあったら、一度立ち止まって計画を修正しましょう。

ステップ5. 失敗したことを振り返る

TOEICが終わったあと、失敗したことや失敗しそうだったことを振り返ってみましょう。

自分の立てた計画通りにいったのか?どこがうまくいかなかったのか?などを振り返り、次回のテストに活かしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

プレモータム・シンキングで前もって失敗を予想すれば、ミスを最小限におさえることができます。プレモータム・シンキングを使って、最善の計画を立ててみてください!

 

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