エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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フリーランスの大きなメリットのひとつとして、働く場所に縛られない点が挙げられます。仕事場を自由に選択できるからこそ、フリーランスの拠点は人によってさまざま。
「フリーランスとして独立したけれど、仕事は自宅でする? それともコワーキングスペース等を借りるべき?」と悩む方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな仕事場選びに悩んでいるフリーランスの方に向けて、仕事場の例やメリット・デメリット、また仕事場の選び方のポイントを解説していきます。事業状況や資金力にマッチした仕事場選びの参考になれば幸いです。
2018年に公開された「フリーランスの実態に関する調査(日本政策金融公庫)」によると、フリーランスの75.3%は自宅の居室、もしくは自宅併設の事務所・作業場等で仕事をしていることが分かります。一方、自宅と独立した事務所・作業所等で仕事を行なっている割合は、14.8%となっています。
全体の3/4のフリーランスが事務所を借りるのではなく、職場と住居を共にしていることは非常に興味深いデータだと言えます。
しかし、上のデータはコロナ禍前の2018年のものなので、コワーキングスペースのプラン拡大や働き方の変化等によって、現在は割合が変化していることも考えられます。
フリーランスの働く場所として一番多いのが「自宅」でしょう。
仕事をするスペースや、疲れにくい椅子などの用意は必要になりますが、他の仕事場と比較して一番費用が抑えられます。フリーランスとして独立したてで、まとまった資金が確保できていない方は、いきなり事務所を借りるよりも自宅を事務所代わりにする方が懸命でしょう。
【自宅を仕事場にするメリット】
- 事務所を借りるよりもコストを抑えられる
- 通勤ラッシュ時の満員電車から解放される
- 自宅で発生した費用の一部を経費に計上できる
- 家族との時間を大切にできる
自宅を事務所とする場合、新たにオフィスを借りる必要がないため、コストが大幅に抑えられます。また、自宅と事務所が兼用の場合は、「家賃」や「電気代」などの家事関連費の一部を経費扱いできるため、大幅な節税に繋がるのは嬉しいポイントです。
また、アメリカの世論調査会社ギャロップによると、通勤時間が長い人ほど幸福度は低くなるというデータも。自宅を事務所にしてしまえば、家から出る必要がなくなるため、ストレスなく仕事に打ち込めます。会社員時代に通勤時間が苦痛であったならば、自宅を事務所にするのがおすすめです。
【自宅を事務所にするデメリット】
- 仕事とプライベートの境目があいまいになる
- クライアントからの信用を獲得しにくい
- プライバシーの管理がむずかしい
- 自宅にクライアントを呼びづらい
- 賃貸の管理会社に禁止されているケースもある
一方、自宅を仕事場にしていることで仕事とプライベートの境目があいまいになったり、都心の一等地を借りている事業者と比べて、自宅を事務所としているフリーランスの信用が低かったりするデメリットも考えられます。
集中が切れたとき、自宅だとゲームや漫画の誘惑に負けてしまったり、眠ったりしてしまう可能性も。周りに仕事関係の人がいないからこそ、周りに仕事関係の人がいないからこそ、自分を律せられない人だと、どんどん生産性が落ちていってしまいます。
自宅を事務所とする場合、名刺やホームページに住所を記載するケースも多いですが、自宅の場所を不特定多数の人に見られてしまうことに繋がります。プライバシー面で心配なフリーランスは、自宅とは別に事務所を借りるのがおすすめです。
また居住向け賃貸物件は、そもそも事業用として使用することが禁止されている場合が多くあるため注意が必要です。完全フルリモートで仕事をする場合はほとんど問題ありませんが、自宅にクライアントやお客さんを頻繁に呼ぶ方は注意が必要です。念のため管理会社に確認しておきましょう。
以下の記事では、リモートワークの向き/不向きを判定する「リモートワーク診断チャート」をご紹介しています、こちらもぜひ参考にしてみてください。
あなたは向いてる?向いてない?『リモートワーク診断チャート』を作ってみた
Workship MAGAZINE
働く場所として多くの人がイメージするのは「事務所・オフィス」でしょう。法人でない個人事業主やフリーランスも、賃貸オフィスを事務所として借りることが可能です。
しかし、最初に不動産業者の入居審査に通る必要があるため、ある程度軌道に乗ってきた個人事業主におすすめの仕事場です。
【事務所を借りるメリット】
- 社会的信用を得やすい
- メリハリをつけて作業を行える
- まとまったスペースを確保できる
- 自分好みの場所にアレンジできる
- 経費の計算がラクになる
家と事務所が別の場合、メリハリをつけて作業をすることが可能です。事務所を借りると余計に通勤時間が発生してしまいますが、「通勤」という行動を取り入れることで、プライベートとビジネスを明確に住み分けられるようになります。場所や時間が決まっていることで、生産性が上がったり、昼夜逆転を抑えられたりするメリットもあります。
また事務所を借りると、まとまったスペースを確保でき、モニターや仕事関連の本棚、広い机などもラクラク設置できるようになります。
自宅と事務所が同一の場合、家賃を床面積比で按分したり、電気代を作業時間で按分したりと、経費計算に手間や時間がかかってしまいます。事務所を借りてしまえば、プライベートとビジネスの区別が明確になり、経費按分の計算から解放されます。
【事務所を借りるデメリット】
- 賃料や管理費などのコストがかさむ
- 好きな時間に作業をすることが難しい
- 家事や育児との両立が難しい
新たに事務所を借りる場合、家賃や管理費、水道光熱費、内装工事費…….など、家を事務所にするよりも多くの費用がかかってしまうのはデメリットです。
また、事務所と家が離れていると、どうしても始発や終電の時間を考慮しなければならず、時間を気にせずに作業をすることが難しくなります。
繁忙期や期限の近い案件が集中したときは「もっと作業したいのに……」と感じる可能性もあるため、好きなだけ仕事に没頭したい方は、自宅から徒歩圏内に事務所を構えるのがおすすめです。
また自宅と事務所が別だと、子どもと四六時中いっしょにいることや、昼間に家事を済ませたりすることが難しくなります。できるだけ家事/育児との両立を図りたいフリーランスは、自宅を事務所にするほうがよいでしょう。
働き方改革やコロナ禍の影響で、職種・業種が異なる人たちが一つのスペースを共有して、仕事をする「コワーキングスペース」や「シェアオフィス」も各地に増加しています。
フリーランスや個人事業主向けのお得なプランもあるため、「自宅を事務所にはしたくないけど、新たにオフィスを借りる資金もない……」という方は、これらの施設の利用もおすすめです。
【コワーキングスペース・シェアオフィスで働くメリット】
- 事務所を借りるよりもコストが抑えられる
- メリハリをつけて作業を行える
- 業務に必要なものが揃う
- 利用者同士の交流もできる(コワーキングスペースの場合)
多くのコワーキングスペース・シェアオフィスには、共同で使えるコピー機や会議室などが用意されています。そのためオフィスを借りるよりも初期費用を抑えることができます。
またコワーキングスペースは、単に仕事場所というだけでなく「利用者同士の交流」にも重点を置いている所も多く、業種や職種を超えた他の利用者との交流も魅力です。一人で作業することが多く、人と交流したいと考えているフリーランスに向いていると言えるでしょう。
【コワーキングスペース・シェアオフィスで働くデメリット】
- 自宅よりはコストがかかる
- セキュリティ面に不安がある
- 会話など周りの雑音が気になる場合も
- 作業スペースが狭い場合がある
コワーキングスペースやシェアオフィスによって、料金・利用プランは様々ですが、自宅よりもコストがかかってしまったり、オープンスペースのところは会話など周りの雑音が気になったり、作業スペースが十分に取れない場合がある点はデメリットと言えます。
1時間〜や1日だけのドロップイン利用が可能な場所も多いため、本契約をする前には、実際に利用してみて仕事環境をチェックするのがおすすめです。
東京都内おすすめコワーキングスペース地域別まとめ2024【取材あり】
Workship MAGAZINE
業務で必要なものは他の人と共有しながら、個室で働ける「レンタルオフィス」も、フリーランスや個人事業主の仕事場として利用しやすい施設です。
レンタルオフィスの個室は「1名単位」ではなく「1室単位」での契約が多く、事業に関わる人数によって部屋の広さを選択できます。
【レンタルオフィスで働くメリット】
- 法人登記や住所利用などが可能
- 業務に必要なものが揃う
- 個室で作業に集中できる
- 会議室や応接室を利用できるところも多い
多くのレンタルオフィスでは、法人登記に必要な住所利用や郵便物の受け取りなどが可能で、会議室も併設していることが多いため、ビジネスにおける信用度や利便性の観点でメリットがあると言えます。
また、個室があるため作業に集中しやすく、部屋にモニターや書類などの物を置いておける点も利点です。
【レンタルオフィスで働くデメリット】
- 契約期間が月単位〜
- セキュリティ面に不安がある
- コワーキングスペースと比べてコストがかかる
- 他の利用者との交流は少ない
レンタルオフィスでは、1日だけのドロップイン利用が可能な場所は少ないですが、始めから月単位での契約となるため、事前に施設を試すことなく契約を結ぶ場合が多いのは、デメリットの一つ。
また一部のレンタルオフィスでは、専用スペースはあっても半個室となっていて、他の利用者の出す雑音やセキュリティ面が心配に感じる人もいるかもしれません。
気軽に立ち寄って作業ができる「カフェやファミレス」も、フリーランスや個人事業主が利用しやすい仕事場の一つです。
【カフェ・ファミレスで働くメリット】
- 好きな時に立ち寄れる
- 机が広いところが多い(ファミレスの場合)
- 比較的安価で作業ができる
- ご飯を食べながら作業も可能
特にファミレスの場合、大人数を想定した広い机が多く、作業が捗りやすいでしょう。また、ドリンクバーや食事を楽しみながら広い机で作業ができるのは嬉しいポイントです。
【カフェ・ファミレスで働くデメリット】
- あまり長居はできない
- 周りの雑音が気になる
- 机が狭い場合もある
- Wi-Fiの利用時間に制限がある場合がある
- カフェやファミレスによっては作業が禁止されている
カフェやファミレスがターゲットとしている利用客は食事やドリンク目的のお客様。そのため、他のお客さんが多い場合など、長居の作業に適さない状況もあるため注意が必要です。少ない注文であまりに長時間滞在しているのも、店側からするとあまり良くありません。
Wi-Fiや電源が利用できない場所もあるため、事前にHP等で確認して利用するのがおすすめです。
最後に紹介するのは、図書館などの「公共施設」。最近ではWi-Fiや電源コンセントが利用できる施設も増えてきており、利用しやすい場所の一つです。
図書館は特に、本や雑誌など参考にしながら仕事をするフリーランスには、うってつけの仕事場と言えるでしょう。
【図書館などで働くメリット】
- コストがかからない
- 静かで作業に集中できる
- 仕事の参考になる書籍を利用できる
図書館などの公共施設は基本的に利用が無料なため、コストがかからないのは大きなメリットです。
また、会話などの雑音が少なく静かな環境が多く作業に集中でき、いつもより仕事がはかどるかもしれません。
【図書館などで働くデメリット】
- セキュリティ面に不安がある
- PCの利用が禁止されている施設もある
- 時間制限がある施設もある
- 人気の施設は席が空いていないことも
図書館は静かな環境だからこそ、PCのタイピング音も大きく響いてしまいます。そのため、PC作業そのものが禁止されている施設もあるため、事前に確認が必要です。
また中には時間制限がある施設もあるため、ルールを守って利用しましょう。
最後に、上で紹介した中から仕事場選びをする際に、フリーランスや個人事業主が考えるべきポイントを3つ紹介します。
まずは費用面や仕事場までの移動時間を考慮し、無理なく利用できるかどうか検討した上で、仕事場を決めるのがおすすめす。
自宅から遠い仕事場を選んでしまうと、「最初の方はモチベーションが高くて通えていたけれど、だんだん移動が億劫になって自宅で作業をすることが多くなってきてしまった……」なんてことも。
レンタルオフィスやシェアオフィスは年単位の契約になる場所もあるため、中長期的な視点で自分が無理なく継続できるか考え、契約すると良いでしょう。
Web会議の頻度、またオフラインの会議の有無、強固なセキュリティの必要性など、仕事の内容や必要な設備に合わせて仕事場を選ぶことも重要です。
また、「あまりに一人でいると寂しいから、他のフリーランスとも交流をしたい」「雑音が多いとあまり仕事に集中できない……」など自分の性格や特性をふまえて、その仕事場が本当に合っているかどうか検討することも忘れないようにしましょう。
「自宅のみで仕事をする」「コワーキングスペースを契約したから絶対にそこで作業する」など、一つの場所に決めなくても、その日の気分や作業内容に合わせて、複数の場所を活用するのもおすすめです。
むしろ、フリーランスや個人事業主の大きな醍醐味の一つは仕事をする場所に囚われないこと。
ずっと一つの場所にいると気分がマンネリ化してしまい作業効率が落ちてしまう……といった人は、「午前中は自宅で午後はカフェ」など場所を移動しながら1日を過ごすのも良いでしょう。
たまには観光も兼ねたワーケーションを取り入れたりと、自分がより楽しみながら仕事をできるスタイルを探せると良いですね。
今回は、フリーランスが自宅を事務所にする場合と、新たに事務所を借りる場合でのメリット/デメリットを比較してきました。この記事の内容をもとに、ぜひご自身の生活スタイルにあった仕事場選びをしてみてください。
また、高単価・好条件のフリーランス・副業の仕事を探しているなら『Workship』の利用がおすすめです!
『Workship』は、フリーランス・副業向けのマッチングサービス。
公開案件の80%以上がリモートOKと働く場所を選ばず、エンジニア、デザイナー、マーケター、ディレクター、編集者、ライター、セールス、人事広報など、さまざまな職種の案件が紹介されています。
さらに、トラブル相談窓口や会員制優待サービスの無料付帯など、安心して働ける仕組みがあるのも嬉しいポイント。時給1,500円〜10,000円の高単価な案件のみ掲載しているため、手厚いサポートを受けながら、良質な案件を受けたい方におすすめです。
(執筆:Emily 編集:Kimura Yumi、Sato Mizuki、野風真雪)