Amazonの指標に学ぶ、データドリブンの戦略立案とは?

Amazon社は、1994年にジェフ・ベゾス氏が設立した、世界一の売上を誇るECサービスです。「データドリブン」とは、情報を分析し、成果を最大化させるための戦略のこと。このデータドリブンの思考のもとに、Amazon社は7,600億米ドルの企業になりました。

今回は、Amazonが一体どのような指標のもとに戦略を立てているのか、まとめました。

Amazon社が指標としている項目とは?

ユーザーの満足度を軸に指標を活用しています。500個以上の指標がある中、一例は下記の通りとなります。

指標 1. 在庫率

在庫率とは、ある商品の在庫と、その出荷との比率の指標のこと。Amazonで商品を購入するとき、複数のアルゴリズムによって、在庫状況を確認し、どんな倉庫から郵送するのかを決定します。倉庫に商品の在庫がない場合、ふたつの対策があります。

  1. 実際の店舗に訪問し、商品を購入すること
  2. 他のAmazon社の倉庫に連絡を取り、そちらの倉庫から郵送すること

指標 2. 顧客サービスの不満足度

顧客サービスの不満足度とは、Amazonのマーケットプレイスにおける出店者に対する指標であり、ユーザーとのやり取りから出店者へのフィードバックを行う指標のこと。

マーケットプレイスの出店者がユーザーにメールを返信すると、Amazon社がユーザーに回答への満足度について訪ねます。不満足度は25%以上超える場合、出店者のアカウントが一時停止になります。

指標 3. 追跡可能率

追跡可能率とは、Amazonのマーケットプレイスにおける出店者に対する指標であり、95%ほどの注文に正確な追跡番号を提供する必要のある指標のこと。

荷物の追跡を記録するには、郵便サービスによるスキャンが必要となります。そのうえ、到着予定日までに97%の注文を届けなければいけません。そうしない場合、出店者が活動できなくなります。

指標 4. 出荷遅延率

出荷遅延とは、到着予定日まで届かない商品の割合のこと。多くの場合、1日以内の無料配達を実施しており、Amazon社では、無料配達もマーケティングの一部として認識されている、重要な指標です。

データを活用した、Amazon社の戦略を分野別にチェック

Amazon社のビッグデータを活用し、開発とマーケティングと技術に大きく影響を与えています。

開発

データを活用すると、次の商品開発にも影響を及ぼせます。何百の指標を使うと、ユーザーが60秒以内に電子書籍をダウンロードできる電子書籍リーダーに興味を持っているということが分かりました。

多くのデータがあったため、ベゾス氏はリスクを取り、何年間かかっても開発しようと決めました。2018年1月時点では、アメリカ国内では約600万本の電子書籍が販売され、その影響では、出版業界も大きく変わっています。

マーケティング

Amazon社がユーザーをサイトに行かせるには、アフィリエイトプログラム、スポンサーサーチ、メールマーケティング、などの仕組みを使っています。

データを活用すると、広告のキーワードや、コピー、LPの最適化などをオートメーション化されています。また、ユーザーがAmazonを使っている場合、検索した商品の広告がユーザーをリターゲティングします。

技術

Amazon社の社内で開発したソリューションによって、買い物の流れを改善でき、簡略化できています。また、今後の戦略も、こういう技術にもっと力を入れ、Amazon社と合っている技術の会社も買収することです。

Amazonの元社員によると、システムの組み合わせは、「スロット」によってできています。したがって、「スロット」のコンテンツを変更でき、順番まで変えられます。

データに基づいているオートメーション

Amazon社では、レコメンドや、商品の並び方、リスティング広告などがオートメーション化されています。

メールのシステムもオートメーション化されたことにより、下記の作業まで可能となりました。

  • ユーザーの体験を改善するにはコンテンツを最適化すること
  • クリック率が低いキャンペーンをユーザーに送信しないこと
  • 同じメールを送らないようにシステムを管理すること
  • 新リリース、レコメンド用の自動的なメールを作成すること

ユーザーへのレコメンド

他のユーザーの購入によって、類似ユーザーに商品をお勧めする機能はAmazonの特徴です。どんな購入、滞在したページ、検索を記録しているためにできるシステムです。商品を新しく購入させるにも、割引の場合はあります。

Amazon社の現在地

Amazon社の現状に関して、ユーザー層や、今後力を入れていく予定のトピックスをご紹介します。

Amazonのユーザー数は引き続き増加

Amazon社によると、ユーザーの種類は3つです。「顧客」のユーザーと、「出店者」のユーザーと、「開発者」のユーザーのこと。

7600万人の「顧客」のユーザーがいることに対して、130万人の「出店者」のユーザーがいます。「開発者」のユーザーは、アマゾン ウェブ サービスというAmazon社が提供しているサイトホスティングの仕組みを使っている人のことです。

競争は激化

2017年の年次報告に、「競合が激しい」と書かれています。Amazon社から見る競合相手は、下記の分野において活動しています。

  1. Amazon社が提供している商品のオンラインおよびオフラインのストア、ベンダー、ディストリビューター、メーカー
  2. オンラインかオフラインを問わず、メディアの出版社、もしくはディストリビューター
  3. 検索エンジン、比較サイト、SNS、ポータル、または買い物のためのアプリサービス
  4. ECサービスの提供者(Web開発や、広告、接客業、支払いサービスなども含み)
  5. 分析サービスを提供している、もしくは社内に分析サービスを導入している企業
  6. クラウドコンピューティングによる仕組みを提供している企業
  7. 電子デバイスをデザインし、開発し、宣伝し、販売する企業

Amazon社が実施している競合の比較ポイントは下記の通りです。

  1. 在庫のセレクト
  2. 商品の金額
  3. 便利性
  4. 情報量
  5. 商品の発見率
  6. ブランドの認知度
  7. ユーザーへのターゲティングの正確性
  8. 近接性
  9. 接客業の質
  10. 信頼性
  11. 配達のスピード
  12. 対応性
  13. 全体の満足度

機械学習やAIに注力

機械学習

機械学習の活用に関して、2017年の年次報告に、こう書かれました。

「機械学習を活用しているとき、水面下でのインパクトになる。利益を予測するアルゴリズムや、商品のサーチランキング、レコメンド、商品の並び方、詐欺の把握、翻訳など。表面上では見えないのに、機械学習は、大事な影響を与えている。」

AI

Amazon社は、AIを商品開発に導入し続けています。AIのふたつの事例をご紹介します。

Amazon Echo

Amazon Echoとは、音声だけでリモート操作できるデバイスのこと。現在、主にスマートスピーカーとして使わている中、他の家電にも連携できるため、それらの家電を調整できます。

Amazon Go

Amazon Goとは、チェックアウトもない、買い物をカバンに入れるだけで完成する、スーパーのことです。その様子は、下記のYouTube動画からご覧ください。現在、今後の技術の活用法はまだ発表されていません。

他社とのパートナーシップ

Amazon社がスケールしていくと、各業界とのパートナーシップを結びました。業界のパートナーの株の一部を購入し、Amazonのサービスにおける、有利に商品のを表示するには、その会社に手数料を請求しています。

各業界とのパートナーシップを結ぶことにより、競合他社が市場に参入するには困難なことです。そして、マーチャントのプログラムの影響では、少企業までも大手と同じプラットフォームを通して商品を販売します。

それらの企業がAmazonを使ってサービスを売っているため、Amazonは欠かさない売り場です。

Amazon社の基本的な理念

2008年のSECへの報告において、Amazon社はビジネスへのビジョンをこう述べました。

「ローコストや、便利性や、多くの在庫を積極的にユーザーに提供すること。」

この理念はサイト内とオフラインのコミュニケーションにおいて、どう伝えればいいのかを重視にしています。

Amazon社の成功への鍵は、リピーターを取得することと、ブランドへの愛着を作ることです。SECへの報告に、なぜAmazon社が両方できたのかを述べました。

「サービスの使いやすさ、信頼性のある配達、早く対応する接客、多くの在庫、安全な取り引きできる環境、という5点を徹底している。」

「複数の機能を徹底しています。ユーザーからのレビュー、メーカーの情報、ユーザー一人ひとりのニーズに合わせるレコメンド、ワンクリックで購入できる技術、セキュリティー性が高い取り引きのシステム、書籍の内容を確認できる機能などなど。」

上記のAmazon社のユーザーを大事にする戦略のおかげで、2004年に、アメリカの顧客満足度指数から88点というスコアをもらいました。当時、オンラインかオフラインと関係なく、サービス業においてもっとも高いスコアでした。

まとめ

ユーザーを大事にすることに加え、Amazon社がデータを活用することにより、各分野を改善でき、売上が世界一のECサービスになりました。AIや機会学習などの方向性にも進んでいるため、今後ともAmazon社は要注目です。

(翻訳:Jordan Colston)

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