エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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アラビア文字 — 日本で働いていればまず使う機会はない。でもいざ使うとなったら超絶困りますね。
アラビア語を第一言語としている人口の数は3億人以上、第二言語として使用している人々の数はおよそ2億8000万人以上おり、アラビア語は世界で3番目に多く使用されている言語とされています。グローバル化が進んでいるご時世、アラビア語圏に向けたサイト制作をしないとは限りません。
今回は、Webデザイナーが知っておきたいアラビア語の基本的な扱い方と、オススメのフォントを60個まとめました。いざという時のために、ブックマークしておいてはいかがでしょうか?
アラビア語のアルファベットには、29の子音と11の発声マークが存在します。基本的な形状は19種類しかありませんが、単語の位置によって文字の形が変わるので、グリフのイメージは、最大106種類以上にも及びます。
アルファベットはいくつかの非アラビア語においても使用されています。アラビア語以外の言語では、アラビア語にない子音をあらわすために点などを付加した文字も存在するので、トータルで130以上のアラビア文字が存在することになります。
アラビア語のフォントスクリプトを完全に網羅するのであれば、そういった変更点も考慮せねばならず、グリフの数は更に増えるでしょう。
アラビア語は右から左に向かって読み書きします。アラビア語の語句は文字をつなげて書くので、単独で書く独立形のほか、左の文字とつながる語頭形、右左の文字とつながる語中形、そして右の文字とつながる語末形の4つの形があります。
アラビア文字はすべて子音(28種類)で、補助的な記号を子音字の上下につけて母音を表現します。母音は3種類あり、日本語のイ・エ・ウ・オのような区別は存在しません。
アラビア語のフォントは実に美しいものです。しかし、デザインに適したフォントを見つけるのは至難の技。アラビア語のフォントの検索はとても複雑です。たくさん見比べたい場合は特に大変です。
そこで本記事では、アラビア語フォント60一覧を用意しました。以下がそのリストです。
Kohinoor Arabic は、インドの公式の文章システムの多くを担う、サンセリフ体のKohinoorマルチスクリプトの一種です。
この書体は、企業デザインやエディトリアルデザイン、アプリへの埋め込み・ナビゲーション及び標識システム・製品取扱説明書・テレビ字幕・UI / UX等、テキスト量の多い多言語プロジェクトに最適です。
Kohinoor Arabicは、大きく広々とした感覚のナスフ体で描かれており、明確で読みやすく、魅力的な書体となっています。母音のマークの形もわかりやすく、ストロークのコントラストは低いものの、接合部に抑揚があるおかげで、タイポグラフィックの色が暗くなりすぎるのを防いでいます。
Molsaq Arabicは、非常に短いディセンダーとアヘンダーを備えた、現代的なアナフス体のアラビア語を特徴とする多言語タイプの書体です。Molsaqは、注意を喚起するアプリやポスター等に最適な書体です。
Molsaq Proはアラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、クルド語に対応しており、更に、ローマ字を使用する60以上の言語に対応しています。Molsaq Proには、文体のアルファベット、合字、スワッシュ、スモールキャップなど、多くのOpentype機能が付属しています。
Molsaq Latinには、アラビア語のスクリプトを除くすべてのOpentype機能と、完璧な言語サポートが含まれています。Molsaq ArabicにはOpentype機能はなく、アラビア語のスクリプトのみに対応しています。
Diodrum Arabicは、低コントラストのナフス体書体。企業プロジェクト、エディトリアルデザイン、UI/ UXプロジェクトに最適です。
通常、アラビア文字は、ローマ字の書体よりも水平方向を強調する傾向にあります。アラビア文字とローマ字は共に水平・垂直な文字。そこで、水平さを強調するために、Diodrum Arabicのカウンターフォームは大きく開いており、文字の中間部分が強調される仕様になっています。
Diodrumの書き始めの多くは、剪断されたようなラインで始まります。この微妙な角度は、サンセリフ体の落ち着いた書体に基づいています。
Oustad Arabicは、Nagh Naghashian氏のデザインによるフォント。一筆書きされたような太字のフォントで、アラビア文字のフォントデザインというジャンルに、躍動感と柔軟性をもたらす近代性を兼ねそろえています。Oustad Arabicはアラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語に対応しており、それぞれの言語に応じた平らで均等の取れた数字フォントも含まれています。
Zapfino Arabicは、Hermann Zapf氏によるZapfino書体に影響を受けたNadine Chahine氏がデザインした書体です。このデザインは、ナフス体とナスタアリーク体を組み合わせたアラビア語の伝統書道の進化形であり、後方に傾斜した書体となっています。
文字は伝統的なナフス体のスタイルに沿った形になっていますが、文章全体の形からは、Zapfino書体特有の、大胆なアップダウンの動きを感じることができます。本フォントには、スムーズな筆の流れを再現するためのスタイルセットが10個含まれています。このスタイルセットは、アラビア文字だけでなく、ローマ字にも対応しています。
Zapfino Arabicは、ロゴ、グリーティングカード、ディスプレイなどの短い見出しに最適です。特に詩の紹介など、大きめの字と空白で構成されたデザインによく映えます。Zapfino Arabicのフォントデザインは、柔らかくエレガントで、タイポグラフィに遊び心を持たせてくれます。
Nuyork Arabicは、各アラビア文字が持つ特徴を強調するようにデザインされています。テキストとディスプレイアプリの両方を考慮したデザインです。
個々のアラビア文字の明瞭さやルック・アンド・フィールを損なうことなく、美しいカーブを描く筆記体のテキストを生み出せるのがNuyork Arabicの魅力です。
Nuyork Arabicは、拡張Aや、アラビア語補助などの機能を含むExtended Arabic Unicode Standards 6.1に対応するグリフを備えています。また、クーフィー体はもちろん、アフリカのサハラ以南の字体を含む、その他のアラビア系文字にも対応しています。
本フォントは、完璧なビジュアル表現、そしてラテン語と隣接しても違和感のないようにするため、とても慎重にデザインされています。全サイズでの判読性を保証するために、できるだけ垂直ストロークを強調。また、高さを持たせることで、伝統的なアラビア文字らしさを表現しています。
PF DIN Text Arabic®は、Parachute®社のが誇る書体の1つ。本書体セットには、8つのウェイトとラテン語を含む、商業的にも最も強力かつ完成されたアラビア文字機能が装備されています。Parachute®社は、デザイナーのHasan Abu Afash氏と共同で、2つの新しいバージョンをリリースしました。
DIN Text Arabicは、ローマ字を含むアラビア文字のスタンダード版で、ペルシア語、ウルドゥー語、パシュトゥー語等、アラビア語スクリプトを全てサポートしています。もう一方のDIN Text Universalは、これまでにない最先端のDINスーパーファミリーです。また、30種類の高度なオペレーティング機能と、すべての言語に対応するカーニング機能が搭載されています。
NaNa Arabicは、Naghi Naghashian氏による新フォント。アラビア文字の研究と分析結果に基づいて、2012/2013年に開発されました。
アラビア文字のフォントデザインを、現実的なタイポグラフィの配置にし、大きな字体に柔軟性を持たせる仕様は、アラビア文字の近代化を促す革新性に溢れています。
NaNa Arabicは、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語に対応。また、対応言語の比率および表の数値も含まれています。NaNa Arabicでは、薄型、薄型、標準、太字の4種類の太さが用意されており、これらのフォントデザインは、クーフィー体とナスフ体の2つのスクリプトからインスピレーションを受けています。
TC Handel Gothic Arabicは、Nadine Chahine女史による最新のクーフィー体デザインで、特に見出しやディスプレイに適しています。LightからHeavyまでの5種類の太さが用意されており、使用方法も大幅に広がっています。
幅が均一なデザインで、クーフィー体にも通じる典型的な幾何学的構造をしています。用途は、見出しからロゴ、包装までさまざま。カウンターが大きいので、非常に小さいサイズで表示しても読みやすさをキープできるのも魅力。
本パターンは全て均一なので、段落全体に使用することはおすすめしません。文字セットはアラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、ローマ字に対応しています。
Swissraは、スイスのグラフィックデザインからインスパイアされたアラビア語書体です。
この書体は、異なるアプリでも使用できる、中立かつ慎重に作られたアラビア語フォントファミリーを作成するために生み出されました。また、スイスのグラフィックデザインのテクニックをアラビアのグラフィックデザインシーンに持ち込むという意味でも革新的なフォントです。
水平かつ垂直な鋭い切断部、そして間隔の狭さと高さがSwissraの特徴。太さも8種類あります。
鋭い切断部が特徴のSwissra Condensedですが、こちらも同じくスイスのグラフィックデザインの原則に沿って設計されました。当初、中立かつ慎重に作られたアラビア語フォントファミリーを作成するために生み出されたSwissraですが、現在では、デジタルサイネージやエディトリアルデザイン等のアプリでの需要が高まっています。
対応している書体は、厳選された少数のアラビア語のみ。Swissra Condensedもまた、8種類の太さが用意されています。
Abdo Masterは、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、そして英語に対応している、幾何学的なスタイルのOpenTypeフォント。
このフォントが見出しやテキストに適した美しいタイプフェイスである所以は、近代的なクーフィー体と幾何学的なスタイルの組み合わせ、そして直線から曲線へ変化する部分の美しさ。広告のデザインやオーディオ、最新のデザインに適したフォントです。太さは14種類ほど用意されています。
HS Alnadaは、モダンなOpenTypeのアラビア語書体です。現代のクーフィー体とナフス体のハイブリッドであり、作図と角度のついた切断部のバランスが絶妙なフォントです。
本書体は、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、クルド語に対応。ライト、レギュラー、ミディアム、ボールド、ブラックの5種類の太さが用意されています。また、読みやすさを重視した洗練されたフォントなので、広告、雑誌、新聞、書籍、など、出版関連のテキストにぴったりです。
Madaは、デスクトップアプリ、Webサイト、デジタル広告用のアラビア語書体です。太さは標準と太字の2種類。
このフォントには、アラビア語とラテン語に対応したデザインが含まれています。また、タイプフェイスには、スタイルセットを含む多くのopentype機能が付属しています。
Afeeshは、ルクア体をベースにした、しっかりした屈強なタイプのファミリーを目指して作成されました。エジプトの描くルクア体に沿ったスタイルで、50年代から70年代の映画のポスターに使われるフォントとして、とても人気がありました。
タイプフェイスには、豊富な合字のセットと、スワッシュ等のOpentype機能が含まれています。対応言語は、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語、クルド語等です。
Abdo Lineは、書籍や雑誌に最適な、シンプルなナスフ体フォントです。スペースを節約することで、読みやすい明瞭さを実現。太さは6種類から選べるようになっています。
アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語に対応したOpenTypeフォントで、様々なオペレーションシステムや最新のソフトウェアとの互換性に優れています。
本フォントには、多くのスタイルセット・合字等の選択肢が含まれています。
HS Almajdはアラビア語のディスプレイ書体で、タイトルに適したフォントです。書籍のタイトルはもちろん、クリエイティブなデザイン、モダンなロゴ等に便利です。また、現代的かつシンプルな外観は、水平部分が垂直部分と等しいクーフィー体ともよくマッチします。
本フォントは、Kufi Fatmicの装飾的なフォントに基付いており、アラビア語フォントの美しさを継承するデザインとなっています。
鋭い部分と柔らかいカーブ部の間を縫うように挿入された装飾部分によって、タイポグラフィーの美しさと多様性が増すことは間違いありません。
HS Almajdは、アラビア語、ペルシャ語、クルド語、ウルドゥー語等に対応しています。太さは一種類のみですが、どんなテイストにもマッチする現代的なアラビア語フォントとして、覚えておいて損はありません。
アラビア語は、25カ国で公用語として使われています。アラビア語を公用語としている国には、アラブ首長国連邦・イエメン共和国・イスラエル国 ・イラク共和国 ・カタール国・クウェート国 ・サウジアラビア王国・ シリア・アラブ共和国・レバノン共和国・エジプト・アラブ共和国などが挙げられます。
アラビア文字の起源は、フェニキア人が作成した最初のアルファベットにあります。当初、フェニキア人はパレスチナ、レバノン、シリアの沿岸地域に住んでいました。彼らは貿易商として地中海全域を航海していたため、彼らが使用していたアルファベットは、地中海の全諸国と、その文化に影響を与えました。
中東は古代世界の中心に位置し、アルファベットの普及にも大きな役割を果たしました。それ故、フェニキアのアルファベットは、アラビア語のフォントのベースである、ラテン語とアラビア語両方の起源にもなっています。
紀元前1300年にさかのぼると、初期のアルファベットには22の子音があり、それは右から左に書かれています。これはレバノンのビブロス海岸で生まれたものです。紀元前1000年には、ラタキア隣のウガリット(現在のシリア)のフェニキア人によってアラム語のアルファベットが生みだされました。紀元前100年に、紅海の北、ペトラでナバテア文字が生まれました。現在のヨルダンです。
西暦100年には、メソポタミアでアラム語に由来するシリア語のアルファベットが創られました。この頃、文字は22文字ありました。1世紀半ばには、イラクのクファでも初期のアラビア語のアルファベットが見られるようになりました。
オールドクフィには約17の字形があり、アクセントも発音記号もありませんでしたが、その後、発音を助けるためにアクセントと発音記号が追加され、ハムザを含む29文字に発展しました。
アラビア文字統一の原動力となっていたのは、イスラムの誕生の原点とされるコーランでした。紀元前7世紀には、コーランのために、29文字のアラビア文字が作成されました。コーランは、主にクーフィー体とナスフ体で書かれていました。イスラム教徒による征服に伴い、アラビア語のアルファベットはすべての中東、北アフリカ、さらにはスペインの一部にまで拡大。アラビア語のアルファベットは、コーランの言語に使用されたため、神の言葉とされました。その結果、征服された国では、強制的にアラビア語を使用することになりました。
筆記具と技術が豊富なアラブ都市では、いくつかのアラビア書道が開発されました。最もよく知られている書道体は以下の通りです:
アラビア語圏の経済発展に伴い、必要性が増してくると考えられるアラビアフォント。必要に迫られてダウンロードしてみると、独特の繋げ方や曲線が面白くてつい深入りしてしまいます。
お気に入りのフォントをぜひダウンロードしてみてください!
(翻訳:Ayaka Takei)