エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
- ITエンジニア
- 副業
インターネットでの情報発信が盛んになった今、アーティストやデザイナーにとってWebポートフォリオはなくてはならない存在になりました。
今回はその重要性を事例共にご紹介すると共に、作り方もまとめました。
目次
ポートフォリオサイトは、ファンや顧客になりうる層にアピールするためのツールとして、アーティストにとってとても重要な存在。営業、マーケティング、カスタマーサービスの観点から見て、必要不可欠です。
サイトを通して作品を売りたいのか、ギャラリーにしたいのかに関わらず、サイトに閲覧者が辿り着くルートのうちのひとつがGoogle検索であることを念頭に置きましょう。
オンライン上で存在を確立できれば、プロのアーティストとして認識されることができます。手間をかけてクオリティの高いポートフォリオを作り上げるメリットは、以下の5つです。
少し手間をかけて自力でサイトを作成するだけで、多くのサイトの中から抜きん出て人の目に止まる機会が増え、よりプロフェッショナルらしさをアピールすることができるのです。
インターネット上にはサイトを作成するためのサービスがたくさんあり、その中にはアーティストのサイトを作成するのに特化したものも存在しています。
アーティスト向けのテンプレートを使用すれば、作品を前面に出し、見る人の視覚に訴えるサイトを作成することができます。
デザインを考えるより前に、まずはビジネス的な視点からポートフォリオサイトの基本要素をしっかり押さえておきましょう。以下ではサイトに載っているべき7つの要素です。
名前はすなわちブランド名です。可能な限りURLにも自分の名前を含めるようにして、どのページを閲覧していても名前が目に入るようにしましょう。
そのための方法としておすすめなのが、ポートフォリオサイト専用のロゴを作成することです。ヘッダーに名前のロゴを配置することで、閲覧者はいつでも名前を見て、あなたの実績セットで名前も覚えることができます。
サイトにはぼんやりした画像や、解像度の低い画像は掲載しないようにしましょう。サイトはオープンスタジオと同じです。閲覧者には、できる限り鮮明な画像で作品を見て貰いましょう。
デジタルで作品を製作していない限り実物をそのまま載せることはできませんが、高機能なカメラを使用すれば、作品をより正確に再現することができます。
タイトル・大きさ・媒体・製作年・価格等の情報を掲載しましょう。
作品のアップの画像も閲覧者の参考になりますが、これらの詳細情報は購入を検討する際の手助けになります。また、閲覧者がGoogle等のサーチエンジンを経由して検索する際、より簡単にサイトを見つけやすくなります。
サイトに掲載する作品を、現在販売をしているものだけにする必要はありません。しかし、どの作品が販売中で、どの作品はそうでないのかという情報は明記しておく必要があります。
サイトをポートフォリオとして利用したい場合、自己紹介として、過去の経歴と現在の関心事を掲載しましょう。ギャラリーやコンペ等に応募する際にも役立ちます。
アーティストステートメントは、アーティスト本人のポリシーを代弁してくれる存在です。主な内容は、なぜアーティストになったのか、なぜこのような作品を製作しているのか、どのようなアーティストになることを目指しているか等ですが、特にこれを書かなければいけないという決まりはありません。自己紹介とは別に、一人称で書くようにしましょう。
連絡先を知らない限り、購入したい作品があっても閲覧者は連絡をできません。連絡先は必ず分かりやすい所に記載するようにしましょう。
ポートフォリオサイトは美術館のような存在です。絵をただ積んでおくようなこと、つまりサイトに置き換えれば1ページにすべての絵を詰め込んでおくのは、芸がないというもの。絵であれ文章であれ、閲覧者が一呼吸置けるだけの余裕を持たせるようにしましょう。
複数のページをサイト内に作成し、ページを目的ごとに整理することによって、上記のような問題を解決することができます。1ページに沢山の内容を詰め込みすぎると閲覧者が疲れてしまうので、ページの内容は簡潔にしましょう。1ページあたりのコンテンツ量を制限して表示速度を担保することにより、SEO対策にもなります。
では、どんなページが必要なのか考えてみましょう。
ランディングページは、タイトル・ビジュアル・マップという3つの役割を果たすサイトの「顔」です。
そのうちタイトルは、どのようなサイトなのかという情報を閲覧者に真っ先に提供します。
複雑にしすぎるのは避け、「Art by (作者の名前)」のように、さまざまな言語に容易に翻訳できるような簡潔な名前を選びましょう。
ビジュアル(トップ画像)については、ひとつの作品、もしくはスライドショーやコラージュにしてまとめるようにします。
閲覧者に作風を伝えることが目的なので、すべての作品を置く必要はありません。異なる作風で作品を複数製作している場合は、スライドショー等を利用して複数を展示しても構いませんが、作風が一定の場合は数を絞るようにしましょう。
作品を展示するページには、1ページあたり20点以上の作品を掲載しないようにしましょう。閲覧者が飽きてしまうのを避けるため、作品の点数が多い場合はページを分けるように心がけましょう。
ページを分ける際に役立つ要素として、スタイル・媒体・シリーズ・製作年などがあります。また、抽象画をその作品の雰囲気によって分けたり、風景画を季節によって分けることもできます。
逆にかといって1ページに3点では少なすぎます。大体10点〜20点ほどが閲覧者が作品を楽しめる範囲なので、点数はこの範囲におさめるようにしましょう。
自分についてのページには、アーティストステートメント、自己紹介、経歴などを掲載します。
各セクションの背景色を変えたり、テキストブロックを画像やアイコンで区切ったりして、それぞれの情報を差別化してみましょう。
子どものころ描いた初めてのクレヨン画のような人間性を感じる絵を掲載しておくと、閲覧者はアーティストに親しみを感じることができます。
ヘッダーやフッターに連絡先を記載しているサイトもありますが、販売と連絡のための専用のページを設けることによって、閲覧者に販売と連絡ができるということを印象付けることができます。
アドレスを非公開にしたい場合、連絡フォームを設置するという方法もあります。その場合は連絡を見逃さないように、連絡をこまめにチェックするようにしましょう。
初心者におすすめなのは、無料でホームページを作成できるサイトを利用することです。
そこから一歩抜け出して自分が考えたURLでサイトを作成したい場合、オリジナルのドメイン名を取得しなければいけません。
ドメイン名を取得するためのサービスでお勧めしたいのが、Godaddyです。私はドメイン名を購入するために2008年からGodaddyを利用しています。
サイトのURLが「アーティスト名.wordpress.com」であるのと、「あなたのアーティスト名.com」であるのとでは大きな違いがあります。シンプルなURLはプロフェッショナルな印象を与え、かつ短くて覚えて貰いやすいという利点もあります。
HTMLやJavaScript、CSSについては一度忘れましょう。まずは難しいことから取り組まず、紙と鉛筆を使ってどんなサイトを作りたいか想像してみてください。複数のテーマごとに複数の作品ページを作るのか、お気に入りのサイトへのリンクページは必要なのかなど、まずは想像してみましょう。
どんなページを作成したいかのアイデアが浮かんだら、書き留めましょう。そしてそのリストを4、5個程度の基本事項に絞ります。これが基本となる作業であり、他の作業は後からいくらでも付け足すことができます。
次に、紙に四角を描きます。この四角はサイトのランディングページ、またはホームページです。このページはいわば正面玄関であり、閲覧者は中を自由に歩き回ることができる必要があります。
タイトルを上に描き、ホームページに掲載したい画像などの要素を描き込みます。また、ナビゲーションボタンも追加します。
ナビゲーションボタンごとに四角を描き、リンクでつながっているページを線で繋ぎましょう。ここでも内容の大まかなスケッチを描き込みます。サイトが完成するまでこの作業を繰り返し、実際にサイトを構築する準備をしましょう。
サイトを作成する際に重要なのが、さまざまなデバイス・ブラウザで正しく表示されるように気を配ることです。仮にサイトがデスクトップパソコンのSafariで正しく表示されていても、スマートフォンのGoogle Chromeで正しく表示されるとは限りません。
その解決策のうちのひとつが、レスポンシブテーマを利用することです。
サイトを公開する前に、必ず複数のデバイス・ブラウザで正しく表示されるかどうかを確認するようにしましょう。
スケッチ・パソコン上の画像・ソフトウェア等必要なものがすべて揃ったら、1日以内で準備をすることができます。しかし、サイトをインターネット上にアップロードしたら、リンクはどこかに繋がっていなければいけません。
「アップロードしてみたらリンクが繋がっていなかった」というミスを避けるために、アップロード前に自分でリンクが繋がっているか確認をするようにしましょう。ほとんどの構築ソフトにはリンクチェッカーが付属していますが、手動で確認する方が確実です。
この作業は退屈で面倒に思えるかもしれませんが、仮にリンクが上手くいっていない場合、閲覧者に再訪して貰う機会を逃してしまうことになります。
少し我慢して確認し、サイトに発生する可能性のある問題を未然に防ぎましょう。そして、余裕があれば新しいアイデアを試してみましょう。
サイトを作ったら、定期的に更新をするようにしましょう。より頻繁に更新することによって、より閲覧者を惹きつけておくことができます。
頻繁な更新は、活動中であることのアピールにもなります。仮に最終更新が3年前であった場合、閲覧者は現在活動をしているのかどうか不審に思うはずです。新しい作品を作ったら、その都度サイトも更新するようにしましょう。
前述した通り、連絡フォームがある場合はメッセージを確認するように心がけましょう。また、電話番号やメールアドレスの情報を古いままにしておくと、ビジネスチャンスを逃しかねません。情報は常に最新のものを掲載するようにしましょう。
今まで書いてきた内容以外に、アーティストのポートフォリオ作りに役立つデザインの知識をいくつかお伝えします。
さまざまなコンテンツを詰め込んで、サイトをゴチャゴチャにするのは避けましょう。
ダンスのアニメーションや点滅するバナーはファンシーに見えるかもしれませんが、回線速度が遅い閲覧者がサイトを見ると、ページを読み込むのに恐ろしく長い時間がかかってしまいます。読み込むまでに諦めて、別のサイトに移る可能性もあります。サイトに載せたいものと、ページの重さのバランスを考えましょう。
サイトに載せる画像は、圧縮しやすい「jpg」にしましょう。
画像のサイズは小さければ小さいほど読み込みが早くなります。メガバイト単位のデータがあれば、当然読み込むのに多くの時間がかかります。画像が大きすぎる場合、画像編集のソフトを利用して適切な大きさにしましょう。
スプラッシュ画面とは、「クリックしてサイトに入る」等と表示するためだけのページを指します。こうしたページは障壁にしかなりません。
サイトを見たいと思っている閲覧者に、わざわざ何度も無駄にクリックをさせるのは避けましょう。目的のページまでに必要なクリックの回数が多ければ多いほど、ページを離れてしまう可能性が上がってしまいます。
ページを保存する際には、「gallery.html」や「photos.html」など内容に沿った名前をつけましょう。つけた名前はURLに表示されます。また、スペースを使用するとアドレスバー上でスペースとして表示されない場合があるため、使用は避けましょう。
音楽の自動再生は避けましょう。音楽を強制的に聞かせると、それが理由で顧客を逃しかねません。どうしても音楽をかけたい場合、閲覧者がイヤフォンを着けている場合も想定して、うるさいものは避けましょう。
無料のサービスを利用してサイトを作成すると、広告が表示されることがあります。必ず利用前に、広告の表示があるかどうかを確認しましょう。広告が表示されることによってプロフェッショナルらしくない印象を与え、また肝心の作品から気を散らす原因になってしまいます。
過去に影響を受けた作品であっても、他人の作品を掲載するのは避けましょう。閲覧者はどの作品が本人のものでどの作品が他人のものなのか混乱し、アーティストとしての信頼性を損なうことに繋がります。
サイトを作ることそれ自体が成功を保証するわけではありません。しかし、アーティストとして活躍したいのであれば、サイトを作ることは必要不可欠なステップのひとつになりました。
ここまでお伝えした例やガイドラインが、魅力的なサイトを作る手助けになることを願っています。
作品と、それを掲載するためのプラットフォームは、複雑にもシンプルにもなり得ます。
一番重要なことは、伝えたいことが伝わるかどうかということです。
(翻訳:Asuka Nakajima)