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デジタルマーケティングのコンバージョンモデルを作成するときに役立つ、デジタル広告の統計をまとめました。
ディスプレイ広告、SNS広告、リスティング広告など、さまざまなデータを業界や地域別に整理してお伝えします。
目次
LocalIQの2021年9月のデータでは、以下のように言及されています。
Googleリスティング広告の平均クリック率は3.17%。
ただし、クリック率は業界によって大きく異なります。たとえばアート・エンターテイメント業界の広告が平均10.76%であるのに対し、弁護士・法律関連サービスは3.84%です。
ここでご紹介する数字はあくまでも平均値で、ブランド検索(指名検索)の場合にはクリック率が高くなる傾向があります。
また、Wordstream社から発表されたGoogle検索連動型広告の業界別平均CTRデータは、同社が管理するGoogle広告アカウントだけに焦点を当て、Googleのリスティング広告とディスプレイ広告のクリック率を比較しています。
検索連動型広告のクリック率がもっとも高いのは「デートマッチング」で、もっとも低いのは「法律関係」でした。
これに対し、ディスプレイ広告のクリック率がもっとも高いのは「テクノロジー」、もっとも低いのは「雇用サービス」です。
次にディスプレイ広告の各種統計データをお伝えします。
以前まで公開されていたGoogle DoubleClickのデータ(現在は非公開)において、以下のように述べられていました。
ディスプレイ広告の平均クリック率はわずか0.05%。
これは1万impsにつき、たったの5クリックしか得られないということです。ディスプレイ広告やバナー広告から「すぐに購入につながる行動(ダイレクトレスポンス)」を得ることが、どれほど難しいかが分かります。低い数字が理由で、Googleはこのデータを公開しなくなったのかもしれません。
クリック率はとても低いですが、クロスメディアでの調査によると、以下のように言及されています。
オンライン広告による露出が、ブランド認知に貢献し、購買意欲を喚起する
とくにオフラインのメディアと組み合わせることで、その効果が倍増します。
そのため、クリックされないからといって必ずしもオンライン広告が意味がないとは限らないのです。もし本当に意味がなければ、ここまで多くの会社がディスプレイ広告やプログラマティック広告(運用型広告)に投資をすることはありません。
ミルウォード・ブラウン社およびダイナミック・ロジック社が行った調査によると、ディスプレイ広告を見たユーザーは、たとえその時に広告をクリックしなくても、その後に指名検索をしてサイト訪問をしたりなど、その他の関連する検索行動を起こすことが明らかになっています。
また、Google AdWordsやFacebookでのオンライン広告などは、クリック率が1%を超えるなど、高いクリック率を獲得できるケースもあります。これらの広告フォーマットを使うことで、購買意欲が高いユーザーに効果的にリーチを伸ばすことができ、コンバージョン率も高められるでしょう。
ディスプレイ広告のクリック率は、掲載位置や広告フォーマットによって異なります。
たとえば従来のフルサイズバナー(468×60px)は、他のバナー形式よりもクリック率が低い傾向です。
一方でクリック率の高いものとしては、ラージレクタングルバナー(336×280px)やハーフページバナー(300×600px)が挙げられています。
インタラクション率とは、ユーザーが以下のアクションを一つ以上取るときの確率です。
インタラクション率もクリック率同様、ラージレクタングルバナー(336×280px)は高く、フルサイズバナー(468×60px)は低い傾向にあります。
Googleは最近、Googleディスプレイネットワーク(GDN)にレスポンシブディスプレイ広告を導入しました。アセット(画像、見出し、ロゴ、動画、説明文)をアップロードすると、ディスプレイネットワークに表示される広告が自動的に生成されるものです。早期に導入した企業によると、クリック率は比較的高くなっています。
以下のグラフは、Smart Insightsコメンテーターであるデビット・マイルス氏によるGoogle Adsの比較です。レスポンシブディスプレイ広告を使うと、クリック率が上がることがわかります。
リスティング広告のCPC(1クリックあたりにかかる費用)は、さまざまな要因によって左右されます。
たとえば、「弁護士・法律関連サービス」はクリック率がもっとも低い一方、CPCはもっとも高く、8.78ドルです。弁護士・法律関連サービスにおける顧客の価値を考えると、合理的だと言えるでしょう。
CPCは、ターゲット顧客(/クリック)に対する競争力によって上昇すると推測できます。
CPL(1リード獲得あたりにかかる費用)は、リード数/クリック数で計算されます。
クリック率の高さは、かならずしもリード数の増加につながるわけではありません。そのため、CPLはハイクオリティなリードを重視したい場合に役立ちます。以下の図からも、CPLとCPCは異なることがわかるはずです。
ここからはAdStageによる2020年のレポートをもとに、Facebook、Instagram、LinkedIn、Twitterなどの広告のクリック率をお伝えします。(北米のクライアントデータを参照しています)
2020年におけるFacebookニュースフィード広告の平均クリック率は、1.11%。前年比0.37%減で、下降傾向にあります。
また、以下のようなことも明らかになっています。
Nanigansは、2019年第3四半期のFacebookについてのレポートにおいて、以下のように広告をフォーマット別に分類しています。
Facebook広告では高い精度のターゲティングが行われており、ディスプレイ広告のクリック率が高い傾向にあります。とくに以下の2つで高いクリック率が確認できます。
以下は、Smart Insights寄稿者のマリー・ペイジ氏によって調査された、Facebook広告の広告フォーマット別クリック率比較データです。
このデータから、Facebook広告のターゲティングを活用すれば、オンライン広告全体のクリック率を高められることが分かります。
また、Facebook広告のクリック率を業界ごとに比較した表も、Wordstreamから発表されています。たとえば、「法律」「小売」のクリック率は約1.6%なのに対して、「雇用」「研修」のクリック率は0.47%です。
2020年におけるInstagramフィード広告のクリック率は、前年よりも大幅に低い0.22%。これに対し、ストーリーのクリック率は0.33%とやや高めです。
Instagramは、文字情報よりも写真や動画など視覚的にアピールするコンテンツが多いことが特徴。そのため、ストーリー以外のコンテンツにおいて、クリック率が低くなっていると考えられます。
2020年におけるLinkedIn広告のクリック率は、0.22%。
数値はInstagramと同じであるものの、LinkedInはB2Bオーディエンスをターゲットにしている点で異なります。
2020年におけるTwitter広告のクリック率は、0.86%。
ほかのプラットフォームと比べて高水準ですが、グラフからもわかるとおり第1四半期で大幅にクリック率が減少しています。
Social BakersのQ2レポートに掲載されているグラフからは、2020年の第2四半期におけるFacebookとInstagramのインタラクション数が業界別で比較できます。
インタラクション数がもっとも多かった業界は、FacebookがEC、Instagramがファッションです。
やや古いデータですが、以下の表はDoubleClickによって提供された、2009年における各国のオンライン広告クリック率データです。
国 | 全体のクリック率 (%) |
北アメリカ | |
カナダ | 0.09% |
米国 | 0.10% |
欧州・中東・アフリカ | |
オーストリア | 0.11% |
ベルギー | 0.13% |
デンマーク | 0.12% |
フィンランド | 0.05% |
フランス | 0.12% |
ドイツ | 0.11% |
ギリシャ | 0.17% |
アイルランド | 0.10% |
イタリア | 0.10% |
ルクセンブルク | 0.09% |
オランダ | 0.14% |
ノルウェー | 0.11% |
スペイン | 0.12% |
スウェーデン | 0.08% |
スイス | 0.12% |
アラブ首長国連邦 | 0.18% |
英国 | 0.07% |
アジア太平洋 | |
オーストラリア | 0.07% |
中国 | 0.12% |
香港 | 0.17% |
インド | 0.18% |
マレーシア | 0.30% |
シンガポール | 0.19% |
ビューアビリティとは、広告掲載インプレッションのうち、実際にユーザーが閲覧およびクリックできる状態にあったインプレッションの比率を意味します。ビューアビリティは、オンライン広告の効果を測るときに考慮すべき項目です。
Googleが発表したビューアビリティに関するデータによると、広告全体のうち44.9%がクリック可能な広告とされています(逆にクリックできない広告とは、スクロールしないと見れないような広告を指します)。ページをスクロールを途中でやめてしまい、広告が表示されない場合はカウントされていません。
この比率は、広告掲載者やコンテンツの種類によって異なります。
また近年は、広告ブロックアプリが全世界でさまざまな年代の人に使われ始めています。広告ブロックを使う人が35%の国もあり、ビューアビリティに大きな影響を与えています。
広告ブロック機能をふまえて、多くの企業がビューアビリティの高い広告にシフトさせていくでしょう。ネイティブ広告等の需要が上がることも考えられます。
(執筆:Dave Chaffey 翻訳:中島あすか 編集:木村優美、泉 提供元:Smart Insights)