「家賃2万円台・都心まで1時間以内」⁉︎脱・家賃貧乏ガイド
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突然ですが、最近の都内の家賃相場、高すぎませんか……。
東京23区では2024年~2025年の1年間で1割前後も家賃相場が上昇しました。
他にも物価・電気代・iPhoneなど、あらゆるものがどんどん高くなる昨今。何も考えずに都内に住むと、「家賃と生活費で収入の大部分が消える」といった、いわゆる家賃貧乏の状態に陥りかねません。
家賃補助すら存在しない個人事業主は、「いかに家賃を抑えるか?」が生存戦略として重要になってくるわけですが、……とはいえ「東京から離れた地方に引っ越すのは仕事の都合上、難しい」という人も多いでしょう。
ということで、今回は固定費の中でも一番ビッグな「住宅費」について、「都心まで1時間以内・7LDKの古民家に月1.8万円」で住みながら個人事業主として働いている筆者が、経済的にも物理的にもゆとりのある生活を実現するコツを紹介します。
家賃貧乏にならないためにも、ぜひ最後まで読んでみてください!
【都心まで1時間&家賃2万円台】を実現←タイトルのこれも嘘じゃないんで……。

就職しないまま大人になってしまったライター。大学卒業1年後に開業届を提出し、それから個人事業主としてゆるく令和をサバイブ中。代表作に「図書館の資料修復技術を駆使してカピカピになったポイ捨てエロ本を蘇らせる」(X:@shugou17)
目次
「やっぱり東京から離れたくはない」「でも東京は家賃が高すぎるし部屋も狭すぎる……」
都内に住む多くの人がこのような悩みを抱えているでしょう。そんな人にオススメしたいのが、「都内へのアクセス性」と「家賃のリーズナブルさ」を両立する”トカイナカ”です。
トカイナカとは、経済評論家の森永卓郎が生み出した都会と田舎の中間を指す造語で、都心から1〜1.5時間のエリアを指します。
「都心から遠すぎず近すぎず」の位置にあるため、都内へ簡単にアクセスできる利便性を確保しつつ、リーズナブルな家賃を実現。都内と比較して地価や家賃相場がかなり安いので、「庭付きの戸建てに住みながら都内へ仕事に行く」なんてことも難しくありません。
例えば私が暮らすトカイナカの埼玉県川越市で、「駅から徒歩10分以内」「1R~1DK」の条件で賃貸物件を検索すると、2万円台の物件がいくつもヒットします。(ニフティ不動産での検索結果)
このように都内と比べて家賃相場がかなり安いわけですが、都心へは電車で1時間圏内のエリアなので、例えば川越駅から各駅までの所要時間は…
- 池袋駅まで乗り換えなし最短28分
- 渋谷駅まで乗り換えなし最短44分
- 新宿駅まで乗り換えなし最短53分
となっています。快速や特急が運行しているので、イメージするほど所要時間はかからないんですよね。
そもそも東京23区内に住んでいても、渋谷や新宿といった都心駅までエリアによっては10~40分ほどかかると考えると、「トカイナカ…そこまで僻地じゃないかも?」と思えてきませんか?
トカイナカに住みながら単価の高い東京の仕事をこなせば、高水準の収入を確保しつつ家賃を大きく引き下げられるので、毎日の出勤が必要ないフリーランスには特にオススメ。
「最低時給も物価も高い東京」の仕事を獲得し、「物価も家賃も安いトカイナカ」で在宅ワークすれば、経済的にも間取り的にもゆとりのある生活が実現できます!
「まだ東京で消耗してるの?」「田舎でゆるく在宅ワークしよう」みたいなムーブメント、なんか一時期ありましたよね。
たしかにリモートワークならどこで働いても問題ないのですが、都会や地方都市で暮らしていた人がいきなり田舎や離島に移住するのはオススメしません。
家賃は激安かもしれませんが、地域によっては輸送費の関係で物価が割高になりますし、冷房や暖房の費用がかさむことも。車やタクシー移動が必須になると結果的に生活コストが上がってしまいます。
そういった意味でも、都内の高額家賃から逃れたい人には、埼玉・千葉・神奈川・茨木・栃木など、都心から1〜1.5時間のトカイナカがオススメ。
そこそこ人口がある街のほうが、スーパー・ドラッグストア・医療施設などがチャリ移動で十分な距離に点在しているので、利便性が高いのはもちろん、結果的に移動コストも生活コストも抑えられます。
「トカイナカは家賃も物価も安い!」ということは分かってもらえたと思いますが、トカイナカの中でも、相場家賃よりもさらに安い物件があります。
というわけで、ここからはそんな「狙い目物件」を探すコツを見ていきましょう!
「賃貸=アパート・マンション」というイメージを持つ方も多いですが、トカイナカには戸建ての賃貸がけっこうあります。
それもそのはず、日本の空き家は「2033年頃には、全住宅の3戸に1戸が空き家になる」と言われるほどで、東京のような人口密集地帯以外では「家あまり」の地域が少なくありません。
トカイナカに住むファミリー層は親の家を引き継がずに新築戸建てを買うケースが多いので、引き継ぎ手のいない空き家が多く発生します。その一方で、そこに入居するファミリーはなかなか現れません。
では単身者はというと、通勤を考慮して駅近のアパート・マンションに住みたがるもの。結果として「戸建てが安く賃貸に出される」という状況が発生し、「2階建て2LDKが4万円台」といった、都内では考えられない物件が普通に出現します。
さらに、「引き継ぎ手がいない空き家を貸している大家さん」は、投資目的で不動産を貸しに出しているわけではないので、「回収しなきゃいけない費用」が存在しません。
つまり何が言いたいかというと、家賃交渉の通りやすさが段違いなんです。
「4000万円投資してる大家さん」と「1円も投資してない大家さん」だったら、後者のほうが値下げに応じてくれやすいのは当然です。
しかも、トカイナカは東京レベルの賃貸需要があるわけでもないので、「借り手がつかないくらいなら、値下げしても貸したい」と判断されやすいわけですね。(なんなら、借り手がつかずに勝手にジワジワ家賃が下がっていくケースも多く見かけます)
戸建てなら隣室の生活音に悩まされにくいですし、「光回線を引き込みやすい」「仕事部屋と寝室が分けられる」など在宅ワーク中心のライフスタイルとも相性がいいので、フリーランスには特にオススメです!
「家賃だけでなく生活コストも減らしたい」という人には、トカイナカにある大学の周辺地域がオススメ。
学生用として作られたワンルーム・1Kなどの物件が豊富なので単身者でも物件選びに困りませんし、大学周辺には学生向けの安くてボリュームのある外食店も多いです。
大学の食堂を地域住民が利用できるケースもあり、外食中心のライフスタイルでも生活コストをグッと抑えられます。
さらに昨今では少子化で定員割れする大学が増え、大学周辺の家賃相場が下がっている地域も。例えば多くの大学が集まっている埼玉県の川角駅エリアでは、駅から徒歩数分の物件ですらワンルームが2.5万円〜貸し出されています。
川角駅は池袋駅まで最短52分。「都心まで1時間圏内の駅から徒歩数分の物件に2.5万円で住める」と考えたら、なかなかアリな選択肢ではないでしょうか?
東京では「駐車場つきの物件」は珍しいですが、トカイナカなら、駅近以外の物件であれば駐車場が併設されているケースが多いです。しかし、ここであえて「駐車場ナシ」を選ぶと、家賃相場はさらに下がります。
というのも、通勤で車を使う人は「駐車場アリ物件」を選び、通勤で電車を使う人は「駐車場ナシの駅近物件」を選ぶんですね。
そうなると、「駅近でもなければ駐車場もない物件」は需要が低くなり家賃がグッと抑えられる傾向に。在宅ワークのフリーランスにとっては、お得に住める「狙い目」の物件となります。
「駅から徒歩25分」でも自転車なら10分ほどで移動できますし、地方の駅周辺はスーパーやドラッグストアなどが集約されていることが多いので、「自宅↔駅」のチャリ移動だけで日々の買い物は完了。
移動のしやすさよりもコストを最適化したい方には、かなりオススメです!
「こうすればお得に住める!」とつらつら書き連ねてきましたが……実は、ここまでの話はすべて、トカイナカに住む私の経験談となっています。
「お前はどんだけオトクな家に住んでるんだコラ」という方向けに、我が家のトカイナカ住宅事情を紹介します。
私は埼玉県川越市の戸建て賃貸に兄弟2人で暮らしています。家賃はなんと7LDKで月6万円。そうなんです。私、ちゃんとアホみたいにお得な物件で暮らしてるんです。
賃貸の古民家に住んでるんだけど、都内住みの人に「家賃いくら?」って言われたときに「7LDKで6万です」って言うとみんなめっちゃビビってくれるからもう気持ち良すぎて毎回「6万」って言いながらアヘってる。 pic.twitter.com/zRF2nlKemM
— シュゴウ (@shugou17) October 17, 2025
この物件、もともと10万円で貸しに出されていたのですが、「入居時に家賃交渉して8万円に減額」→「入居後、リビングの天井裏にアライグマが侵入し、子育てをし始めたのでさらに2万円割引」という経緯を経て最終的に6万円になりました。
「そんなん特殊すぎて参考にならねーだろコラ」と思われるかもしれませんが、「トカイナカは戸建て賃貸が意外と安い」「トカイナカの空き家物件は値下げしてもらいやすい」という部分に関しては、とりあえず納得してもらえたのではないでしょうか。
古民家で築年数は不明(契約書にそう書かれてた)なので相当古いのは間違いないですが、リビング・水回りはリフォームされていて、お風呂には浴槽を勝手に洗ってくれる自動洗浄機能まで完備されていました(嬉しすぎ)。
10万円のままでも借り手がつきそうですが、不動産屋いわく「リフォームしたのに半年ほど入居者がいなかった」そうなので、やはりトカイナカの戸建て賃貸は需要が少ないのでしょう。
ちなみに、7LDKの7部屋は「兄5部屋:私2部屋」という使用状況のため、私の家賃負担額は1.8万円のみとなっています。トカイナカで広い戸建てを借りて同棲やシェアハウスをすれば、もともと安い家賃をさらに圧縮できてすごいことになるわけです……。
さらに今住んでいるエリアには大学が複数あり、物価も安め。仮に10万円しか稼げない月があったとしてもいくらか貯金できちゃうレベルに生活費が安いです。
都内へは週に1~2回ほどの頻度で行きます。自宅から最寄り駅までのチャリ移動を合わせてもだいたい片道1時間以内で都心に行けるので、仕事でも遊びでも気軽に都内へ行っています(スマホいじってれば1時間ってすぐなので)。
逆に家にいるときは、リビングも風呂も部屋もすべてが広いので、何をするにもゆとりがあるのが嬉しい……!

▲食洗機があると自炊の億劫さ、かなり軽減されます
キッチンも広いので自炊が捗るし、据え置き型の食洗機も余裕で置けるため、食費も家事コストも抑えられます。
都内と違って近所の温浴施設も激安(サウナ込み200円!!)。カフェや飲食店なども待ち時間ゼロなので、かなり快適です。
庭も広いので、趣味のバイクを5台保有したり、自宅でBBQや焚き火をしたり……。こんなの都内じゃ絶対無理ですよね。休日の過ごし方の幅が「都内型」「郊外型」どちらも選択できるのは、トカイナカならではでしょう。
家の庭に7人集まって肉を焼いたり酒飲んだり焚き火をしたんだけど、材料費を7人で割ったら1人1500円でした!!!!
10時間くらいエンジョイして1500円。
1時間あたり150円。みんな今すぐ庭のある家に越そう。 pic.twitter.com/d6WJpeAeZq
— シュゴウ (@shugou17) October 17, 2025
「脱・家賃貧乏」住宅ガイド、いかがでしたか?
トカイナカなら都心の仕事や収入を維持しつつ、広くて快適な家でリーズナブルに暮らせる魅力があります。
自分にマッチする狙い目の物件を探せれば、相場よりもさらに安く快適な住宅を見つけることができるはずです!
ちなみに、私の家は「同じ敷地に住む大家さん宅にしか水道メーターが設置されていない」という理由で、我が家の水道代をなぜか大家さんが払ってくれています(なんでメーターつけないの……?)。
みなさんもこんな感じの理想の暮らしを実現するために、ぜひこの記事を参考にしてみてください!
(執筆:シュゴウ、編集:夏野かおる)
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