UI/UXデザインにおける8つの黄金法則【ベン・シュナイダーマン氏に学ぶ】

Glden Rules UI UX
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アメリカの計算機科学者であるベン・シュナイダーマン氏は、著書『ユーザーインタフェースの設計 やさしい対話型システムへの指針』のなかで、UIデザインにおける8つの黄金法則を提唱しています。

今回は、UI/UXデザインに携わるならおさえておきたい、8つの黄金法則を分かりやすく解説します。

法則1. UIに一貫性をもたせる

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▲出典:UX Planet

Egde of the Webのテクニカルリードデベロッパーであるマイク・ギルフィラン氏は、以下のように述べています。

「一貫性は重要です。色/フォント/スタイルが複数あると混乱を招きますが、一貫性があれば親しみやすさがうまれます」

一貫性があるUIを作るためには、以下のポイントを統一するとよいでしょう。

  • 類似のデザインパターン
  • プロンプトの言語の統一
  • 均質なメニューと画面
  • インターフェイス全体での一貫したコマンド

法則2. ショートカットを活用する

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▲出典:UX Planet

Webサイトを頻繁に訪問してくれる常連ユーザーのために、入力などの面倒な操作を省ける仕組みを取り入れましょう。

たとえばWindowsユーザーの多くは、テキストのコピーに「Ctrl + C」、ペーストに「Ctrl + V」を使ってショートカットをしています。このようなショートカットを、Webサイト内の操作でも取り入れるのがおすすめです。

法則3. フィードバックを提供する

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▲出典:UX Planet

ユーザーがWebサイト上で行動した際には、分かりやすいフィードバックを与えましょう。シュナイダーマン氏は、以下のように述べています。

「頻繁に行われる、ちょっとした行動に対しては、フィードバックは控えめで問題ありません。ただし、頻度が低く、影響が大きい行動に対しては、しっかりしたフィードバックが必要です」

たとえば、ユーザーにパスワードの作成を求める際には、強力なパスワードの例を示したり、パスワードの安全性が分かるような記号を提示するなど、情報提供するのがおすすめです。

また、ユーザー行動に連動した「モーション」を導入することで、ユーザーの目を引くしっかりとしたフィードバックを与えられます。

法則4. エラーを防ぐ

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▲出典:UX Planet

エラーの防止も重要です。利用できないメニュー項目をグレーアウトさせたり、電話番号を入力する欄にアルファベットを入力できないよう設定することで、エラーを防止できます。

また、ユーザビリティテストも有効です。製品の発売前にユーザーと一緒にデザインをテストし、意図したとおりに動作することを確認しましょう。製品の機能や使い勝手を確認できるだけでなく、ユーザーのニーズをより深く理解できます。

しかし、ときにはエラーが発生することもあります。ユーザーがエラーを起こした場合は、エラーを理解するための明確な説明と、解決するための簡単なソリューションを提供しましょう。

法則5. 操作を取り消せるようにする

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▲出典:UX Planet

ユーザーが間違ってしまった場合には、アクションを簡単に取り消せるようにしましょう。シュナイダーマン氏は、以下のように述べています。

「エラーをもとに戻せる機能を提供すれば、ユーザーの不安を解消でき、不慣れな機能の使用も促せます」

たとえば、複数ページで構成されたフォームに誤った情報を入力した場合、当該ページに戻って間違いを修正できるようにしましょう。

法則6. 操作している実感を与える

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▲出典:UX Planet

シュナイダーマン氏は、ユーザーが得られる操作感について、次のように述べています。

「ユーザーは、『自分がインターフェースを操作している』『自分の行動にインターフェースが対応してくれる』という感覚を強く求めています」

ユーザーのコントロールに関しては、Microsoft Officeの例をお手本にしましょう。Microsoft Officeを閉じようとすると、システムから「作業を保存せずに終了するかどうか」を尋ねられます。こうしたメッセージを表示すると、ユーザーは自分がコントロールできていることを実感でき、ミスを防ぐこともできます。

ユーザーが操作している実感を細かく得られるよう、マイクロインタラクションを取り入れるのも効果的です。

法則7. 認知的負荷を抑える

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▲出典:UX Planet

ユーザーの認知的負荷を最小限に抑えることも重要です。コンピューターにデータを引き継いで記憶させましょう。

たとえば、ユーザーがWebサイトで製品を購入した際には、個人情報を記憶させて再入力を防ぐのがおすすめです。また、Webサイトにログインする際にも、メールアドレスや名前を記憶させましょう。

ユーザーの手を煩わせず、スピーディーに操作できるように、システムにユーザー情報を正しく記録させることが重要です。

法則8. 作業が完了したことをユーザーに知らせる

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▲出典:UX Planet

シュナイダーマン氏は、作業完了時のユーザーとのコミュニケーションについて、以下のように述べています。

「行動は、はじまり/中間/おわりというグループにまとめましょう。ユーザーが作業を完了した際に、情報をフィードバックすれば、ユーザーは達成感や安堵感を得られます。また、次の行動の準備をする指標にもなります」

たとえば、ユーザーが注文を完了した際に、注文の概要が掲載された注文完了ページを表示すれば、ユーザーは注文が確定したことを確認できます。

またユーザーに進捗状況を伝えることで、離脱率が下がり、エンゲージメントが高くなるでしょう。以下の記事を参考に、プログレストラッカーとプログレスインジケーターの実装をぜひ検討してみてください。

おわりに

8つの黄金法則が提唱されたのは20年以上前ですが、その内容は普遍的で、現在も、そしてこれからも活用できます。

ベーシックな内容だからこそ、UI/UXデザイナーならおさえておきましょう。

(執筆:UI Blogger 翻訳:Asuka Nakajima 編集:mozuku 提供元:UX Planet

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