なぜフリーランスの税金は高いのか?税理士さんにわかりやすく教えてもらった
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「Alexa」や「Siri」。
現実の世界でも、SFの世界でも、音声アシスタントにはたいていの場合名前があります。名前があるとただのツールではなく、人格をもった存在のように感じられますよね。ペットには必ず名前をつけるように、名前は愛着を抱く要因になります。
ですが、Googleアシスタントには名前がありません。呼びかけるときは「OK Google」です。SiriやAlexaと比べると、機械的な印象を受けますよね。
時代を担う巨大IT企業であるGoogleは、なぜ音声アシスタントに名前をつけなかったのでしょうか。今回は、Googleアシスタントの名前の謎についてご紹介します。
もちろんGoogleにも、音声アシスタントに名前をつける選択肢があったはずです。しかし、あえてそうしなかった理由があるでしょう。
ここでは、3つの有力な理由について解説します。
Amazon、Apple、Microsoftの3社は、いずれも音声アシスタントに女性の名前をつけました。しかしアシスタントという存在に女性の名前をつけたことで、各社は「性差別的だ!」という批判を受けています。
その点、Googleは名前をつけていないため批判を免れました。(ただし、デフォルトの音声は女性の声に設定されています。Siriと同様、変更は可能です)
SiriやAlexaには社名が入っていませんが、Googleアシスタントは社名で呼ばれます。「Alexa」と呼びかけるたびにAmazonの製品であることを意識する人はあまりいないと思いますが、「OK Google」と呼びかけるとGoogleの製品であることを意識しますよね。
また、Alexaの機能に感動した際には「Alexaすごい!」と感じるのに対して、Googleアシスタントの場合だと「Googleすごい!」と感じるはず。
つまり、音声アシスタントへの評価が企業の評価につながるのです。こうして企業への認知や興味を喚起しようとしたのではないでしょうか。
Googleアシスタントは非常に有能です。2018年に発表された、AIがレストランに電話をかけて予約してくれる『Google Duplex』という機能からもわかるように、Googleの技術は最先端を走っています。
今後も、Googleの技術は進化し続けるでしょう。いつか人間の能力を超越する人工知能ができあがったとき、名前がついていると、かえって恐怖を感じさせてしまいます。
「OK Google」という呼びかけは機械的ですが、だからこそ人間と対話をしているのではなく、ただ機能を使っているだけ、と思わせることができるのです。
こうした理由を考えると、Googleアシスタントに名前がないのも納得できます。しかし、仮にもし将来的に名前をつけるとしたら、どのような方法が想定されるでしょうか。
ここからは、名前のつけかたを3パターンで考えてみましょう。
映画『her/世界でひとつの彼女』では、音声アシスタントが自分で名前を選びます。主人公が名前を尋ねると、一般的な赤ちゃんの名前についての本から、音声アシスタント自身がお気に入りの名前「サマンサ」を選ぶのです。
Googleの場合、ユーザーが最初に声の種類を選ぶと、ランダムに名前が選択される仕様が想定されます。名前はいつでも変更可能で、変更後の名前も音声アシスタントが選ぶ仕様。この仕様なら、性差別的な偏見を排除できるかもしれません。
ユーザーに自由に名前をつけさせると、変な名前をつけた音声アシスタントを使う動画がSNS上に溢れかえってしまうはず。もしユーザーが名前をつけるとしたら、名前をリストから選択する仕様になりそうです。
Googleはすでに、音声の種類を性別ではなく、赤やオレンジなどの色から選べるようにしています。この機能と組み合わせて、色別の名前リストが提供され、そこから好きな名前を選ぶようになるかもしれません。
そのなかで「OK Google」は、一番シンプルな呼び方になるでしょう。
先述のとおり、すでにGoogleは音声アシスタントを色で分けています。この色をそのまま名前に置き換えてしまうのが、Googleにとって一番簡単な方法でしょう。
この場合も、デフォルトの「OK Google」という呼び方は保持するほうがよさそうです。
音声アシスタントに名前をつけないというGoogleの選択は、ニュートラルさ、企業の認知度アップ、意図的な人間性の排除という側面では賢明です。
しかし、名前があったほうが親しみやすいと感じる人も多いはず。
もし名前が付くのなら、映画のように音声アシスタント自身が名前を選べるとロマンチックですね。
(執筆:Grant Collins 翻訳:Asuka Nakajima 編集:泉 提供元:UX Collective)
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