Google提唱の”マイクロモーメント”とは?ユーザーの新しい行動プロセスを理解しよう

Googleが提唱した「マイクロモーメント」。

モバイルデバイスが普及した現代において、「マイクロモーメント」が示すユーザー行動は無視できません。

消費者がとる新しい行動プロセスを正確に理解して、いまの時代にあったマーケティング戦略を施策しましょう。

マイクロモーメントとは?

マイクロモーメントとは、Googleが2015年7月に提唱した消費者の行動パターンのこと。人が「何かをしたい」と思ったときに、デバイスを使って実際に行動に移す ”瞬間” を指します。

スマートフォンやタブレット端末が普及していなかったころは、「何かをしたい」を思ってもすぐ行動を起こすのが困難でした。しかし現代は、「気になったことを手元にあるデバイスで検索する」「欲しいと思った商品をその場でオンラインで購入する」、などの具体的な行動が反射的に可能になったのです。

このような瞬間的な消費者の行動を正しく理解し、ユーザーが求める情報を発信することが新たなビジネスチャンスに繋がります。

マーケティング効果を高める4つの瞬間

1. 知りたい (I‐want‐to‐know moments)

周りの人と会話をしたり、テレビを見たりする中で「何かを知りたい」と思ってモバイルで検索する瞬間です。

Googleの調査によると、スマホユーザーの66%が、テレビCMで見た商品についてさらに情報を得るためにスマホを利用しています。

2. 行きたい (I‐want‐to‐go moments)

「どこかに行きたい」と思ったとき、店や施設の情報を得るためにモバイルデバイスを利用します。

Googleの調査によると、モバイルユーザーの60%が、行きたいと思った場所の詳細をモバイル検索しています。ロケーション検索において、モバイルの利便性は明らかです。

3. したい (I‐want‐to‐do moments)

「何かをしたい」と考えたとき、モバイル検索をしてアドバイスを得ようと思う瞬間を指します。

Googleの調査によると、スマホユーザーの91%が、何かをする際にアイデアを得るためにスマホで検索をしています。

4. 買いたい (I‐want‐to‐buy moments)

「何かを買いたい」と思ったとき、人は瞬間的にスマホで情報を得ようとします。

Googleの調査によると、スマホユーザーの82%が、店で商品を購入する前にスマホで値段や口コミを調べています。

マイクロモーメントを上手に活用する3つの方法

1. アプリマーケティングを行う

スマートフォンアプリはWebサイトに比べて購買転換率や日常的な利用率が高い傾向にあります。その理由は、ユーザーのマイクロモーメントに素早く対応ができるからです。いちいちWebブラウザから開くよりも、アプリアイコンから立ち上げたほうが早く表示できますよね。

また多くのばあい、モバイルデバイスからのアクセスを前提としてデザインされているアプリのほうが、モバイルでの操作性や機能性に優れています。

自社アプリにユーザーを誘導するには、次のような施策が有効です。

  • Webサイトにアプリのリンクを貼る
  • GoogleのApp Indexingを使用して検索結果にアプリを表示させる

2. Webサイトの最適化

Googleの調査によると、ユーザーの59%が「素早く購入できる企業から製品を購入したりサービスを利用する可能性が高い」と回答しています。またAmazonによると「1秒の遅延(レイテンシー)で10%のコンバージョンロス」が生まれてしまうとのこと。

次のような対策を打ち、ユーザーの離脱を防ぎましょう。

  • サイトの表示速度をあげる
  • レスポンシブ対応で利便性を上げる
  • ユーザーが購入、登録しやすいようにダウンロードボタンや購入ボタンを分かりやすく設置する

3. リターゲティング・リスティング広告の活用

Googleの調査によると、サイト訪問者の約50%は複数回のサイト訪問を経て商品購入に至ります。

生活者のマイクロモーメントに継続して応えるために効果的なのが、リターゲティング広告やリスティング広告。

これらの広告を活用すれば、自社の製品に興味がありそうなターゲットや自社サイトを訪問したことのあるユーザーに向けて、継続的に広告を表示させられます。

ユーザーが何回もサイトを訪れるように誘導し、コンバージョン率を向上させましょう。

動画を使ったマイクロモーメント活用事例

特に「したい (I‐want‐to‐do moments)」「買いたい (I‐want‐to‐buy moments)」という2つのマイクロモーメントに有効なのが動画マーケティングです。以下で具体的に解説します。

1. 「Do」の瞬間におすすめのハウツー動画

「したい」というマイクロモーメントに対して、ユーザーが求めている情報を届けたい時は「How to(ハウツー)動画」が効果的です。

化粧品ブランドの『RMK』はYouTubeで40本のハウツー動画を公開しています。

自社の商品を使ったメイクアップやスキンケア方法を分かりやすい動画で解説。また『RMK』のハウツー動画はタイトル、サムネイル、説明文などにSEO対策がされています。

顧客に自社製品の使い方を解説するだけでなく、SEO対策をして商品の認知向上を狙っているのが特徴です。

2. 「Buy」の瞬間におすすめのレビュー動画

商品購入を検討するユーザーの多くはレビュー(口コミ)を検索します。

商品のレビュー動画を作成することで、視聴者の購買意欲を掻き立て、購入前の不安感を取り除けます。

Ford Focus RSのレビュー動画。実際に人が運転している動画を配信することで、内装のデザイン性の高さやスピード感をリアルに伝え、自分が乗っている姿を想像しやすくしています。

まとめ

マイクロモーメントを有効活用するには、生活者が求めている情報を的確に分析し、モバイルデバイスの特徴を捉えて発信することが重要です。

今後は通信技術や情報サービスが発展し、スマートデバイスの普及が進んでいくでしょう。それにともない、マイクロモーメントの発生も増えると予想されます。

マイクロモーメントをマーケティング戦略に取り入れ、ビジネスの成功につなげましょう。

 

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