【MBTI診断】16タイプ別・フリーランスに向いてる仕事/働き方
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「収入」「生活」「働きがい」は、仕事を選ぶうえで重視されやすいポイントです。
でも実際のところ、どれが一番重要なのでしょうか?
今回は、フリーランス相談コミュニティ『フリラボ』に所属するフリーランス3名が、「収入」「生活」「働きがい」どれが一番大切なのかについて話し合ってみました!
【収入重視派】 フリーランス4年目。昨年7月に法人成りし、エピソードを「フリーランス→法人化して思ったこと」にて連載中。日曜研究者として活動しつつ筋トレに励む。夏休みの宿題は7月20日に終わらせるタイプ。
【働きがい重視派】 フリーライター5年目、起業した会社は2歳。事業への共感、担当者が好きなどの情緒的な嗅覚だけで仕事への情熱を燃やす。無欲だが意外と収入には困らないタイプ。生活は呼吸できていればOK。
【生活重視派】 フリーライター4年目。Workship MAGAZINEにてニッチな分野のフリーランスを取材する「超ニッチ、でもオンリーワン」を連載中。好きな言葉は「おもしろそう」、嫌いな言葉は「労働」。
Workship MAGAZINE編集長。収入、生活、働きがい、できれば全部ほしいと思っている。
目次
じきるう:
仕事をする上で、夏野さんは「収入」「生活」「働きがい」のどれを重視されていますか?
夏野:
私は、「収入」を重視して働いています。その理由は、私が大学院の博士課程に通っていたことから、奨学金を返さなければならない中で暮らしており、金銭的に苦しかった経験があるからです。
「貧すれば鈍する」という言葉があるように、人間、経済的に苦しいと気持ちがついていかない面があると思うんですよね。つまり、生活が苦しくなるとクリエイティブな方向に気持ちが動かず、仕事のクオリティも下がる気がして。
明日のご飯が食べられない状態でいいものは作れません。いいものを作るためにも、まずは収入を大事にしたいと考えています。
じきるう:
確かに、きちんとお金をもらうことで、いいクオリティのものを提供できるというのはありますよね。それに、お金をもらえないとそもそも生活できませんし。
宿木:
「貧すれば鈍する」は確かにそうかも。私も、一時期お仕事が全くなくなり、大変だった時期があります。
少年B:
わたしも2020年の春はコロナのせいで2ヶ月続けて10万円ぶんの案件が飛び、余裕を失っていた時期があります。お金、確かに大事ですよね……!
夏野:
フリーランスの仕事って、自分の経験やスキルが報酬に直結してくる部分があると思うのですが、全くお金がないとそれらを増やすのって難しいのではないかと。
お金を払って自分のスキルや経験に投資することで、結局は高単価なお仕事に繋がってきます。なので、やはりお金は重要かと思います。
じきるう:
夏野さんは「収入重視」とのお話でしたが、宿木さんは何を大切にしていますか?
宿木:
私は、「働きがい」を重視しています。
「収入」「生活」「働きがい」の3つを並べたときに、どれが欠けたら自分が働けなくなるかとなったら、私は「働きがい」だと感じたんですよね。私は働きがいさえあれば、たとえ1円の仕事でもできるタイプなので。
夏野:
え〜〜〜! さすがに1円だと生活できなくないですか!?
宿木:
仮の話ですよ!(笑)
もちろん1円の仕事ばかり受けてたら生活できなくてキツいので、次に大事なのが収入です。生活は、たまーに丁寧にできたらいいかなと!
あとは、一緒に働く人も重要です。「この人のために働きたい!」っていう思いによって、自分を奮い立たせているところがあるので。
じきるう:
一緒に働く人も含めて「働きがい」って感じですよね。
夏野:
たしかに、昔の友達やなじみのあるクライアント様から「1本だけでもいいからお願い……!」とお仕事依頼されたら、引き受けてしまうかも。
じきるう:
逆に、横柄な態度だけど報酬の高いクライアント様の場合はどうしますか?
宿木:
私は、絶対断ります!!
少年B:
たしかに態度のわるい人からお仕事もらうのはいやだなぁ……。でも原稿料が10万円だったら「喜んで!」って受けてしまうかもしれません。
じきるう:
少年Bさんは、仕事においてなにを大切にしていますか?
少年B:
わたしは、「生活」ってことになるのかな。もともと物欲もそんなにないから、お金もそこそこあれば充分なので……。というか、基本的に働きたくないんですよね(笑)。
夏野:
働きたくないって、ストレートな(笑)。
少年B:
というのも、前職は建設業だったんですが、週6で朝から晩までずっと働いていたんですよね。それで、「わたし、働くために生きているな」と思ってしまって……。
宿木:
たしかにそれはキツいですね……。
少年B:
その反動で、「労働は生きるためにお金を稼ぐ手段だぞ」と強く認識するようになりました。働く時間を極力減らして、プライベートを最優先にしているので、そういう意味では「生活重視派」ってことになりますね。
ただ、フリーライターの仕事ってプライベートとなかなか切り離せないので、働きがいがないのもいやだし、お金がまったくないとそもそも生活できないので……。うーん、やっぱりどれもそれなりに重要かもしれません。
じきるう:
いまは生活を大事にできてますか?
少年B:
いや〜、それが上手くいかないことも多くて……。とくにフリーランスは差し込みの仕事も多いので、週7で働いちゃうこともよくあります。働いている時間自体は短いんですけど。
宿木:
そもそもフリーランスで生活を重視するのって、かなり難易度が高い気がします。
夏野:
確かに。フリーランスだと毎月必ず仕事が貰えるとは限らないので、生活が成り立たなくなるのではという不安は常にありますよね。
少年B:
そうなんですよね〜! 生活、難しすぎんか???
じきるう:
最近だと「旅をしながら働く」といった、生活重視なフリーランスも増えていますが、その場合はどうやって仕事を回しているのか気になりますね。
夏野:
私は新幹線のなかでも仕事できてしまうタイプなので、旅をしながら働くのは結構得意かもしれません。新幹線の中って逃げられない環境なので、わりと集中できるんです。
少年B:
わたしは酔いやすいので、新幹線の中だと仕事できないんですよね……。寝たり、SNSをチェックしたり、「どうせ他の時間でやるだろうな」ってことをしています。
じきるう:
旅の合間合間で働ける人は、そういったワークスタイルが実現できるのかもしれませんね。
旅もそうですが、仕事するうえでモチベーション維持のために工夫していることはありますか?
夏野:
私はそもそも、モチベーションに左右される仕事はあまり受けないようにしています。
少年B:
えっ!? どういうことですか?
夏野:
たとえば、「今日は雨だから嫌だなぁ」でやめたくなる仕事ばかりだと、収入が不安定になってガタガタになる気がするので控えるようにしてるんです。
ちなみに、私はディレクション系の仕事であれば、モチベーションに関わらず常に一定のパフォーマンスが出せる気がします。仕事の受注やクリエイターのアサイン、スケジュール管理などは、私のやる気はあまり関係ないので。
じきるう:
自分がどういった仕事が得意かを理解しとくのは大事ですよね。
そういえばボクは副業で講師業をしているのですが、授業の時間がきたら強制的に「やらなきゃいけない」ので、モチベーションに関わらず仕事できてますね。強制力があるのは大事かも。
夏野:
そうですね。ただ、やる気が必要な仕事ももちろんあるので、それぞれ分けて考えています。
これは知人経営者からの教えなのですが、仕事は「モチベーションに関係なくできる仕事」と「やる気が必要な仕事」の二階建てにするのがおすすめらしいですよ。
宿木:
二階建て構造、いいですね! 私はモチベーションに左右される仕事がほとんどなので、いまは平屋かもです……。
少年B:
わたしの場合、やる気にならなかったら「明日の自分が何とかしてくれる!」って思っちゃいますね。
じきるう:
(笑)。実際に、明日の自分はどうにかしてくれるものですか?
少年B:
締切を破るわけにはいかないので、死にものぐるいで何とかしています。ただ、その日の自分は「昨日のおれ、ふざけんなよ!!!」って、めっちゃ思ってます(笑)。
夏野:
人間だし、やる気が出ない時は仕方ないですよ!
私はつい、また貧乏になるのが不安で怖くて、週7で働いちゃってたりします……。フリーランスは少し楽観的なところも必要なので、Bさんのポジティブさが羨ましいです。
宿木:
フリーランスは自分を追い込んでしまいがちなので、Bさんのように「なんとかなる精神」は大事な気がします。
宿木:
夏野さんは、不安を解消するために「収入」を重視しているのかなと感じたのですが、私の場合は不安を解消するために「働きがい」を重視している気がします。
夏野:
えっ、どういうことですか?
宿木:
仕事の報酬が振り込まれたときは嬉しいけど、生活費や家賃とかですぐなくなってしまいますよね。一方で働きがいは、お金のようにすぐなくならないので、仕事のモチベーション維持に役立つのではないかと!
とくに私は一緒に働く人がどんな人かを大事にしていて、お金で得られない人間関係などに大きな価値を感じてるんです。
夏野:
確かに、お金だけで繋がっている縁って、お金が切れると終わってしまいますしね。そういえば昨年末に、かなり頑張ったのでクライアント様から高級なワインをいただいて「来年もよろしくお願いします」と言われたのですが、単純にワイン代分の報酬をもらうよりも嬉しかった気がします。
宿木:
クライアント様からの感謝の気持ちが伝わるプレゼントって、本当に嬉しいですよね! 私なら、そのワインだけで半年モチベーションが持続しそうです。
一方で人付き合いベースでの働き方だと、自分一人だと成り立たないとも思ってて。クライアント様ありきのモチベーションという意味では、少し弱いのかなぁ……。
じきるう:
ここまで議論を重ねてきましたが、結局どれが一番って決めるのは難しい気がしますね……。みなさんは、他のひとの考えを聞いてどう感じましたか?
夏野:
そういえば、私はつい収入を重視して、無理して週7日働いてしまい体を壊すことがあったんです。「今日は休む日」って決めておかないと永遠に仕事をしてしまうタイプなので、お二人の話を聞いてもっと自由に働くことも大事なのかなと思いました。
少年B:
宿木さんは働きがいを重視しているとの話でしたが、わたしは働きがいを感じる仕事って、そもそも「仕事」と捉えていないことが多いかもしれません。
もともと人の話を聞いたり、工場見学をするのが好きなので、取材で体験できることはわたしにとっては「遊び」なんですよね。書き起こしから先は完全に仕事ですけど。
宿木:
Bさんって、生活と仕事が地続きになっていますよね。
夏野:
それがすごいですよね。というのも、私はプライベートでは「研究者」という側面もあるのですが、研究者の自分とフリーランスの自分は完全に分けているんです。つまり、私にとって仕事とプライベートは地続きではなく、完全に「仕事」を切り分けているんです。
それゆえ、仕事中は「プロ」として仕事したいという思いが強いですね。オンライン取材に向けて、笑い方の練習をしたり。いつも、歯が8本見えるように笑ってます(笑)。
じきるう:
プロ意識がすごい……! でも、もしかしたら仕事とプライベートを切り分けているからこそ、収入を大事にしているのかもしれませんね。
夏野:
今までのみなさんの話をうかがっていると、「仕事とプライベートをどの程度切り分けているか」で、大切にするポイントが変わってくる気がしました。
宿木:
私は、生活と仕事を分けた方が本当はいいのだろうと思ってるのですが、結局分けきれない“情緒”があります。そういう意味でも、私の場合は「働きがい」をやはり重視した方がいいのかなと思いました。
たとえば「この人がお仕事をお願いしてくれるから」というふうに、働きがいにすがることで心が安定するんですよね……。
夏野:
私が働きがいをそこまで重視してないのは、「仕事では商品を作っているから」かもしれません。
たとえば私にとって、論文執筆は自分の思いや体験が詰まった「作品」に近いところがあります。それを否定されたら泣いちゃいますし、能力を否定された気がして、落ち込んでしまいます……。
ただ、仕事で作る記事はあくまで「商品」なので、どんなに赤入れや修正されても落ち込みません。プロとして適切なクオリティの商品を作り、クライアント様から報酬をいただくことを重視しているので、働きがいよりも収入を大事にしてるんだと思います。
少年B:
わたしも夏野さんと同じく、納品物は「商品」と捉えてます。あくまでも労働の成果物なので。逆に、100%自分の好きなようにしたいなら、個人のブログでいいよねって感じです。
夏野:
あと、私は収入の他に睡眠も大事なので、どれだけ収入が良くても睡眠を削る仕事だけは絶対ダメですね。1日9時間は寝たい。そう考えると、もしかしたら私も生活にもこだわっているのかもしれません。
宿木:
私は以前、自分とビジネスの価値観が合わない人と働いていた時期が長くあったので、やっぱり働きがいは重要です。1日24時間のうち8時間を占める仕事だからこそ、その時間を大切にしたい気持ちがあります。ただ、1日3時間だけ働けばいいという感じならば、働きがいがなくてもいいかもしれません。
今回は夏野さん、宿木さん、少年Bさんにフリーランスの仕事において重要視しているポイントを聞かせていただきました。
生活とプライベートを切り分けた上で仕事に取り組むか、または仕事とプライベートの境界線が繋がっているかどうかにより、「収入」「生活」「働きがい」など重視するポイントが変わっていくのかもしれませんね。
夏野さんは仕事とプライベートを切り分けているからこその割り切った「収入重視派」、Bさんは生活と仕事が地続きだからこその「生活重要派」とされているのかもしれません。また、宿木さんのように「働きがい」を求めることでモチベーションを保つというスタイルもあります。
フリーランスは人によって働き方が千差万別。自分がどう働きたいか、いま一度考えてみるのもいかがでしょうか。
(執筆:みくまゆたん 編集:じきるう 協力:フリラボの皆さん)
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