早くiOS11にアップデートしたい! iOS10ロック画面のUIはなぜ使いにくい?

ios10,ios11比較
DESIGNER

iOSのロック画面は、2007年に誕生して以来単純明快さを誇っていましたが、2017年8月時点の最新バージョンであるiOS 10は、どうやらこれまでと違うよう。

先日iOS11が発表されましたが、アップデートするか迷っている人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。今回は、iOS 10のロック画面に含まれた、ユーザーを混乱させる要素について分析しました。

1. カメラの起動方法が変わった

iOS10から、ロック画面で左へスワイプすると、カメラが起動するようになりました。OS11でも同様ですね。iOS 9以前は下のカメラアイコンから上にスクロールする方法より便利で簡単だと感じます。しかし、iOS10のカメラはロック画面に戻るために、ホームボタンを押さなければなりませんでした。

この点についてはiOS11でも改善されておらず、「慣れるしかない」としか言いようがありません…。

カメラからロック画面への戻り方

スワイプして開いた画面は、スワイプで閉じると連想する人が多いというのが一般説です。ユーザーが予測しにくいコントロール方法を採用するのは、極力避けたいものですね。

2. スワイプする箇所が多い

下のロック画面の図を見てください。左はiOS 10のロック画面を、右はiOS 6のロック画面を表しています。iOS10では、スワイプする方向が複数あり、それぞれ別の機能を呼び出します。

スワイプする方向が複数あるiOS10のロック画面

iOS 10のロック画面でできる動作は次の通り。

  1. 通知のセルを右にスワイプし、ロックを解除。通知の出ているアプリを起動する(iOSの過去のバージョンに類似)
  2. 通知のセルを左にスワイプし、通知を確認するか消去するかの操作を行う
  3. 通知のセルの外を右にスワイプし、ウィジェットを起動する
  4. 通知のセルの外を左にスワイプし、カメラを起動する
  5. カメラを起動している時に右にスワイプし、動画撮影に切り替える

これだけの操作があると、ユーザーがウィジェットの操作をしようと思ってもなかなか正しいアクションにたどりつけません。

スワイプは注意深くする必要がある

水平方向にウインドウをスクロールする要素と、水平方向にセルをスワイプする要素を同じ画面に搭載してはいけないのです。

3. ウィジェットの表示方法が2パターンある

iOSロックスクリーンは2つの基本的なレイヤーで構成されていますります。1つ目はロック画面そのものであり、その上に通知センターがあります。

ロック画面からウィジェットにアクセスするには2つの方法があります。ロックスクリーンから右にスワイプするか、画面の一番上からスワイプダウンして通知センターを表示した後で、右にスワイプする方法です。

ロック画面からウィジェットの呼び出す方法

異なるふたつのレイヤーからひとつの機能へアクセスするのは、ユーザーを不思議な感覚にさせてしまいます。

ウィジェットの呼び出し方は2つある

ウィジェットからの脱出方法がわかりづらいのも難点。これは、ユーザー中心のデザインではなく、デザイン中心のデザインになってしまっているがためです。

4. 「ボタンを押してロック解除」が使いづらい

指紋認証でのロック解除は正確さが求められます。何度もやり直しを告げる、システムからのフィードバックはちょっと疎ましいですよね。結果的に、ユーザーの行動スピードは遅くなり、その機能を利用したくなくなってしまいます。

iOS11では、ロック解除時のアニメーションが排除され、ホーム画面の表示が早くなりました。これは嬉しい!

"スライドしてもっと見る"の表示画面

(翻訳:Akiko Ogita/Thumbnail Photo:JuralMin

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