【漫画】フリーランスは“103万円の壁”にどう向き合うか?
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Webデザインの仕事は、年々複雑になっています。CSSやHTMLの知識が必要であるという点に変わりはありませんが、必要なスキルはどんどん増え、市場も飽和状態です。
今回は、フリーランスのWebデザイナーが直面している3つの課題と、その解決策について解説します。
Webの黎明期には、シンプルなWebサイトでも多くのクライアントが満足していました。しかし、現代のクライアントは、Webデザイナーに高い期待を寄せています。
Amazonで買い物をしたり、SNSを日常的に使うクライアントは、Webアプリケーションの操作に慣れています。そのため、Webサイトに求めているデザインや機能をある程度理解していると言えるでしょう。ただし、必要なものをすべて理解しているわけではありません。
クライアントは多くの場合、他社が採用しているデザインや機能を取り入れたがります。フリーランスのWebデザイナーとしての仕事の一部は、プロジェクトの要件を理解することです。そのうえで、長所と短所、最適な導入方法などを、時間をかけて考える必要があります。
クライアントの期待に応えるために欠かせないのが、丁寧なコミュニケーションです。プロジェクトになにが必要で、どれくらいの費用がかかるのか、現実的な見通しを提示しましょう。
潜在的な問題があれば、指摘することも重要です。たとえば、費用がかさむ割にはあまり役に立たないような機能を導入しようとしている場合、なぜ導入するべきではないのか、説明しましょう。アクセシビリティに悪影響を及ぼす可能性がある場合も、指摘する必要があります。
丁寧にコミュニケーションを取ることでプロジェクトの基礎が固まり、信頼を築いて、クライアントからの期待値をコントロールできます。
フリーランスのWebデザイナーや代理店は、世界中に数え切れないほど存在しています。また、Webデザインの専門知識を必要としない、ノーコードのサイト制作ツールの存在も無視できません。完成度にはばらつきがあるものの、予算が限られているクライアントは、自分でWebサイトを作ることを一度は検討するはずです。
とくにWebデザイナーとしてのキャリアをはじめたばかりだと、こうした競合の多さに圧倒されてしまうかもしれません。ベテランにとっても、競争が激化している市場で目立つのは、至難の業です。
飽和状態の市場で役に立つのが、専門性です。あらゆる案件に手を出そうとするのではなく、特定の分野にターゲットを絞りましょう。
最初はどの分野に絞りたいかわからなくても、経験を積めば進みたい道が見えてくるはずです。興味が持てるクライアントやプロジェクトを見つけて、ニーズにあわせて自分を売り込んでみましょう。
新米のフリーランスWebデザイナーは、小規模で低コストなプロジェクトに取り組み、そこから規模を拡大していくのが一般的でした。しかし、いまは小規模なプロジェクトで利益をあげることが、難しくなってきています。
Webサイトの構造も複雑化しているため、戦略を変える必要があります。コードのカスタマイズよりも、たとえばWordPressのテーマやプラグイン作成に時間を割くほうが賢明です。
Webデザインに使用される技術の多様化も、Webデザイナーを悩ませています。CMS、静的サイトジェネレーター、JavaScriptフレームワークなど、Webデザインにはさまざまな技術が関連しています。
フリーランスのWebデザイナーが学習に割ける時間は、無限ではありません。すべてのスキルを短期間で身につけようとせず、特定の分野に絞って、興味が持てる技術の基礎を学びましょう。
基礎がカバーできたら、キャリアアップにあわせて知識をつけていくのがおすすめです。
Webデザイン業界は成長しつづけており、それについていこうとするWebデザイナーは、必要なスキルや競合の多さに圧倒されてしまいがちです。
しかし、課題に向き合って合理的な方法で対応すれば、乗り越えるべき課題というピンチを、競合との差別化というチャンスに変えられます。本記事の解説を参考に、まずは3つの課題と向き合い、対応していきましょう。
(執筆:Eric Karkovack 翻訳:Asuka Nakajima 編集:mozuku 提供元:speckyboy)