【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
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「取材したい相手がいるのに、このご時世のためにアポを取ることもできない」
「複数人でのインタビューをしたいけれど、なかなか難しい」
新型コロナウイルス感染拡大に伴う自粛要請により、対面取材がなかなかできずに困っている方も多いのではないでしょうか?
そこでおすすめなのが「オンライン取材」。ネット環境さえあれば、場所を問わずに行えます。自粛要請期間が始まったことにより、オンラインで取材をする手法も広まりつつあります。
しかし、そのノウハウが体系化されていないのも実情。オンライン取材の成否は、事前知識と準備で9割決まります。
オンライン取材で困っている方へ向けて、本記事では以下のポイントに沿ってオンライン取材のいろはをご紹介します!
<この記事でご紹介すること>
- オンライン取材を成功させるコツ
- オンライン取材におすすめのツール
- オンライン取材のメリット/デメリット
対面で行う取材とは異なり、インターネット上で画面や音声を繋ぎながら行う取材を「オンライン取材」と呼びます。
取材の基本的な進め方は対面での取材と大きく違うところはありません。しかし、オンラインだからこそ気をつけなければならない点はさまざまです。
オンライン取材では、空気感や声のトーンを汲み取とることが難しくなります。対面よりも得られる情報が限られる可能性があるからこそ、慎重に進める必要があるのです。
またオンライン取材を行う場合、対面取材では使わなかったツール(Web会議システム、照明、PCスタンドetc…)が必要になることもあります。おすすめのツールに関しては、記事の後半で解説していくのでぜひ参考にしてください。
まずは、オンライン取材の進め方を以下の3ステップに分けて確認しましょう。
まずは取材相手へアポをとり、日程を確定させます。基本的なマナーは対面取材のアポ取りと変わりません。
メールやSNS経由で挨拶、合わせて簡単な取材概要を共有します。了承がとれたら改めて詳しい取材概要書や企画書を見てもらい、日時を相談する流れが一般的です。
なお対面取材の場合は、この時点で取材場所の選定(ロケハン)や現地までの交通ルート、それに伴った交通費の算出なども並行して行わなければなりません。しかしオンライン取材であれば、お互いにPCとインターネット環境さえあればどこにいても取材ができるため、ロケハンや交通費関係の庶務を省略できるメリットがあります。
無事に日程が決まったら、次に使用するツールの共有をします。
オンライン取材は、画面や音声が共有できるツールを用いて行うのが一般的です。『Zoom』や『Whereby(旧:Appear.in)』など、リモートワークの普及に伴って広く知られるようになった便利なツールがたくさんあります。
どのツールを使って行うのか、あらかじめ共有しておきましょう。前もってアカウント登録が必要なツールであれば、取材対象者にお願いして登録してもらう必要も出てきます。おすすめのツールについては記事後半で解説しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
また、あわせて周辺環境の確認も必須です。
なるべく雑音がない空間で音声を録音するために、カフェや出先でオンライン取材を受けるのは避けてほしいと依頼しておきましょう。細かな先読みが取材の成功に繋がる点は、対面取材でも変わりません。
取材日程を確定させ、使用するツールの共有やネット環境の確認を終えれば、あとは本番を待つのみ。
無事に最後まで取材を終えられるよう、取材中に気をつけるべきことはカメラやオーディオの調整です。
お互いが接続できたら、画面はきちんと見えているか、音声は小さすぎないかor大きすぎないかを確認しましょう。アイスブレイクがてら雑談をしながら、丁度いいバランスに調整しておく必要があります。
「対面取材は経験があるけど、オンライン取材ではどんなことに気をつければいいの?」と不安に思われている方も多いでしょう。
こちらの項目では、オンライン取材を成功させる4つのコツをご紹介します。ぜひオンライン取材をするときの参考にしてください。
ある程度インターネットに慣れている方が取材対象者であれば、問題なく取材が進む場合がほとんどでしょう。しかし慣れていない方の場合は、普段より丁寧に事前準備をしておく必要があります。
おもに以下の点について、事前に確認を済ませておきましょう。
取材当日までにどうしても不安が残る場合は、雑談をかねてリハーサルをしておくのもおすすめです。取材のリハーサルというよりは、お互いに接続環境を確認し、問題なく通話ができるかどうかを試すためのリハーサルと考えてください。
カメラやオーディオの接続確認には5~10分あれば十分です。
ここで軽く雑談し、自己紹介や世間話を挟んでおけば、本番の取材もスムーズに進むでしょう。
オンライン取材で最も気をつけるべきは「通話中のラグ」です。
接続環境にもよりますが、自分が話したことが実際に相手の耳へ届くまでには、想定よりも時間がかかります。それを頭に入れながら会話するのとそうでないのとでは、キャッチボールのスムーズさに差が出るでしょう。
はじめは「自分が話したら、相手にしっかり伝わるまで待つ」ことを意識してみてください。
最初は慣れないかもしれませんが、徐々に感覚がつかめてくるはずです。
オンライン取材を行う場合は、対面で取材するときよりも5割増しの笑顔を心がけてください。
自分で思っている以上に、画面越しのコミュニケーションでは上手く反応できていない場合があります。
試しに会話の様子を録画して見てみましょう。対面取材と同じようなリアクションをしているつもりでも、画面越しには以下のように受け取られている場合があります。
取材に慣れていないインタビュイーであればなおさら、不安にさせてしまい面白い話を引き出しにくくなってしまうかもしれません。
「オンライン取材では、リアクションは少しだけオーバーに」が鉄則です。
バラエティ番組で芸人さんやタレントさんがよくやっている、いわゆるワイプ芸を参考にしてみてください。少しわざとらしいくらいの反応で、ちょうどいいはずです。
ここまでオンライン取材の進め方や成功させるコツをご紹介しました。
次にオンライン取材をするのにおすすめのツールを5つ厳選してご紹介します。アカウント登録が必要なツールは、ぜひこの機会に合わせて登録まで済ませておくのがおすすめです。
リモートワークの普及に伴い、オンライン会議やオンライン取材をするのに適したツールとして、Zoomが広く知られるようになりました。
無料で行えるアカウント登録さえしておけば、いつでもどこでも、スマホ/PCからオンライン通話が可能です。
なぜオンライン通話ツールとしてZoomが人気なのか。その理由は主に以下の6点です。
無料とは思えない品質や安定感によって多くのユーザーに利用されています。
また有料アカウント(月額2,000円)に登録した場合に加えられるサービスは以下のとおりです。
- 3人以上で利用した際の時間制限がなくなる(無料プランは40分まで)
- 録画/録音データをクラウド上に保存できる
無料版のZoomであっても、1対1の通話なら時間の制限はありません。しかし、3人以上のグループで通話を行う場合、1回に通話できる時間は40分間までと制限されているため、複数人で長時間の取材をしたい場合は、有料版への登録がおすすめです。
また、無料版のZoomは、録画/録音したデータがPCやスマホなどに直接保存されます。
一方、有料版ではサーバー上にデータを保存することが可能です。保存データをだれかに共有したいときも、URLを伝えるだで済むようになります。
Wherebyは、Zoomに比べて簡単にオンライン取材をはじめられます。
ホストは公式サイトでアカウント登録した後に、好きなルーム名を入力するだけで専用URLが生成されます。また参加者は、その専用URLにアクセスするだけで参加できます。
またZoomと異なり、事前にアプリをダウンロードする必要もありません。インターネットやオンライン取材に慣れていない相手には、Wherebyのほうが向いています。
一方Wherebyのデメリットは、人数制限が厳しいこと。無料版では最大接続数が4端末までと少ないので、少人数の取材に適しています。
なお、録画/録音/チャット/画面共有などの基本的な機能はZoomと大差ありません。Wherebyだけの特徴は以下の4点です。
オンライン取材をノートPCで行おうとしているは、ぜひPCスタンドの導入をおすすめします。画面を見下ろすのではなく、平行か少々見上げる角度にしたほうが印象のよい映りになるからです。
デスクトップPCであれば、モニターの位置で調整できるかもしれません。しかし、ノートPCの場合はそれも難しいでしょう。
PCスタンドの有無で映りが劇的に変わってきます。平均3000円台から売られているため、安価の物でも前もって用意しておくのがよいでしょう。
画面越しのコミュニケーションだからこそ、表情はできるだけ豊かに見せたいもの。オンライン取材のために照明を用意する方もいます。
大掛かりな撮影に使うような大きなものである必要はありません。卓上サイズでおよそ3000円ほどから売られている簡易的な照明もたくさんあります。
PCスタンド同様、あるのとないのとでは映りに大きな影響が出るため、前もって用意することをおすすめします。
また、光の色によって以下のように見え方が変わってきます。
オンライン飲みやWebミーティングが増え、自分の顔の印象をよく見せようと照明機器を使用する方が多いと思います。
皆様照度に注目しがちですが意外と知られていない”光の色”の性質について画像で説明しました。
寒色系と暖色系の光では毛穴、シワ、シミの目立ち方が全く違います#毎朝コスメ豆知識 pic.twitter.com/YdQBOqo8aq
— みついだいすけ@現役の化粧品開発者 (@gni_dream) May 6, 2020
この機会に自分に合った照明を用意し、画面越しでも印象が良くなるように工夫しておきましょう。
『スナップカメラ』をご存知でしょうか?
DLするだけでオンライン通話上の画面にさまざまなフィルターをかけることができる無料ソフトです。Zoomとも連動しており、とても便利で使いやすいと評判になっています。
なかにはナチュラルなメイク加工をしてくれるフィルターもあり、急な会議やすっぴん状態でもすぐに通話できる点も魅力です。
気心の知れた取材対象者なら、あえて奇抜なフィルターにしておき、話のネタにするのも一興ではないでしょうか。
対面取材にはない、オンライン取材ならではのメリットを把握しておきましょう。
慣れるまでは難しく感じるオンライン取材。まずは、以下3点のメリットを頭に入れつつ進めることを心がけましょう。
対面取材とは違い、インターネット環境さえあればお互いにどこにいても取材ができます。そのため、現地に行くまでの交通費や移動時間の削減に繋がります。
取材場所を用意し、必要によっては取材にかかる想定時間や写真の撮影場所なども考慮しなければならないところ、オンライン取材であればすべて省略できるのが大きなメリットです。
インターネット環境さえ整っていれば、たとえ海外にいる相手でもすぐに取材できるのがメリットのひとつです。
いまの時代は、PCやスマホを一切持っていない人のほうが珍しいでしょう。なるべくPCを使ってもらったほうが取材は進めやすくなることが多いですが(資料の共有など画面が大きいほうが便利な場合もある)、短時間の取材であればスマホでも十分に可能です。
普段は取材交渉が難しい相手だとしても、オンライン取材であることをアピールすれば取材に応じてもらえるケースもあります。
忙しい人ほど、時間を大切にしたいと考えるもの。時間を削減できるオンライン取材なら、忙しい人であっても前向きに検討してくれる可能性が高まるのです。
また往復の交通費や移動時間をかけて、万が一有意義な取材だったと思ってもらえなかった場合、次回以降は取材を受けてもらえないことも。
一方オンライン取材であれば、現地までの移動を含め不要なコストは削減できるため、そのような危険も回避できます。
次に、オンライン取材のデメリットも確認しておきましょう。
対面取材ではなく画面越しの取材であるため、その場で記事に使用する写真を撮影するのが難しいです。
記事に掲載する写真を得る方法は以下の3点です。
取材前または取材中に、どの方針でいくかを取材対象者と確認しておきましょう。
オンライン取材をするには、ある程度インターネットについての知識がある人、普段から使い慣れている人が取材対象者であるほうが望ましいです。
ZoomやWherebyなどのツールを使ったり、カメラ/オーディオの設定や画面共有をしたりなど、そもそもインターネットに慣れていなければ難しい操作が発生することもあります。
相手がどれくらいインターネットに慣れているか、取材前にリサーチしておくことを忘れないようにしましょう。
1対1の取材は問題ありませんが、5~6人以上のグループインタビューは工夫しないと難しい場合があります。
インタビュアー/インタビュイーはそれぞれ誰なのか、いま発言しているのは誰なのか、常に把握しておかなければいけません。
オンラインでグループインタビューを行う場合は、基本的にインタビュアーがしっかりタイムキープをしながら、全員に等しく発言してもらうよう場を回すことを心がけましょう。
オンライン取材を成功させるためのコツや、おすすめツールについてご紹介しました。
ここまでにご紹介してきたとおり、オンライン取材は対面取材にはないノウハウがあり、オンライン取材ならではの準備が必要になります。
オンライン取材の成否は、事前知識と準備で決まります。この記事が、オンライン取材の参考になれば幸いです。
(執筆:Kitamura Yuu 編集:Kimura Yuumi)
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