エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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都内のベンチャー企業でWebマーケティングをしている与那覇です。
出版社の広告営業からマーケティングの世界に入り、コンテンツマーケティングの面白さと難しさにハマり、日々、試行錯誤をしています。
この記事に辿りつかれた方は、きっと下記のようなことでお悩みではないでしょうか。
この記事では、現役マーケターの私が250個以上のオウンドメディアを調査し「これは、真似したい!」と感じた成功事例を目的や手法、業界別に分けて徹底解説いたします。
また本記事作成の過程で調査した「コンテンツマーケ」事例をカオスマップにしました!
早速、コンテンツマーケティングの成功事例をご紹介いたします。
経営ハッカーは、クラウド会計ソフトを手がけるFreee株式会社が運営するオウンドメディアです。
freeeは個人事業主や中小企業向けのツールで、2013年3月にリリースされ、現在までに100万事業所が導入しています。
また、会計ソフト以外にも「人事労務freee」や会社設立の手続きの手間を最小限に抑える「会社設立freee」など、ビジネスの成長をサポートするソリューションを提供しています。
■ターゲット
ビジネスを立ち上げ、事業継続に奮闘する多忙な経営者や個人事業主がターゲットです。
■内容
コンテンツテーマは幅広く、「会計、経理、人事労務、税務、確定申告、給与計算、起業、会社設立」など経営のバックオフィスに役立つ情報を発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:CTA>
CTAとは「Call To Action」の略で、「行動喚起」を意味します。
Web上ある「問い合わせる」や「資料請求する」などが、CTAに当たります。
経営ハッカーでは、リード獲得を目的として「自社サービス紹介LPへのCTA」と「無料会員登録を促すCTA」が設置されています。
①自社サービス紹介LPへの導線
記事を読み終わり、ユーザーの温度が高まった段階でCTAが出てきます。
②無料会員登録を促す導線
記事の続きを読むために、記事の途中で無料会員登録を促すCTAが設置されています。
また、会員登録のメリットとして、資料ダウンロードが可能になる仕組みも作っています。
リードを獲得を狙う際は、ユーザーが記事の続きを読みたいと思ったり、サービスに興味を持ったり、ユーザーの気持ちが高まった段階でCTAを設置することが大切です。
サイボウズ式はグループウェア市場No.1のサイボウズ株式会社が運営するオウンドメディアです。
2012年5月に「グループウェア会社を知らない人に、サイボウズを知ってもらう」ことを目的にリリースされました。
■ターゲット
次のリーダーになるような、20代〜30代のビジネスパーソンや働き方に悩んでいて何か解決策を探しているビジネスパーソンをターゲットにしています。
■内容
これからの新しい「家族と仕事の関係性」をコンセプトに、コラム・インタビュー・イベントレポが中心のコンテンツ構成です。
現役マーケターが真似したいポイント:記事内で違和感なく自社製品を紹介
真似したい点は記事の中で全く違和感なくサイボウズのソフトウェアの紹介がされている点です。
『自由だから成果が出る──サイボウズ式編集長に聞く、「楽しさ重視」のメディア運営術』では、時間の生産性を最大限に上げたい方に向けて、自社プロダクトのキントーンの使用事例を紹介しています。
メディアコンセプトとトレンド(残業・働き方等)を掛け合わせることにより、ユーザーの興味を絶やさずに、自然な流れでプロダクトの訴求ができています。
ベイジの日報は、Web制作会社の株式会社ベイジが運用しているオウンドメディアです。
■ターゲット
Web制作の仕事をしている方やWeb制作の仕事に携わりたい方がターゲットです。
■内容
ベイジの社員たちが日々書いている日報の中から、公開できるものを選んで更新されています。
日報と言っても業務報告タイプではなく、各々がその日に感じたことを書かれてるようです。
<現役マーケターが真似したいポイント:採用後のミスマッチを減らす工夫>
①美辞麗句ではなく、リアルを伝えるコンテンツ
塚元舞賀さんが2019年9月24日に書かれた日報『相手に負担をかけないコミュニケーションの工夫』は、「案件を複数進めていく中で、タスクを切り分けて依頼したり、案件ごとに関係者と認識合わせをする時間が増えた。これらを行う中で、自分が気の利かないコミュニケーションを取っていたと改めて認識した」という文章から始まります。
社外の方の目に触れる可能性のある日報に、自分の課題を書くのはとても勇気がいると思います。
課題を隠さずに書くことのメリットは、採用候補者の方に入社後の働き方をリアルにイメージしてもらえる点です。
②社員の経歴とSNSアカウントへのリンク
日報を読み終わると、執筆者のプロフィールとSNSアカウントへの導線が登場します。
SNSも高頻度で更新されているので、タイムラインを眺めているだけでも、社員の方の思考や日常にふれられます。
③入社すると身に付くスキルや育成方針の提示
日報下部には、「ベイジで一緒に働く仲間を募集しています」という見出しがあり、どんな環境なのか、どんな方を採用しているのか、どんな育成方針なのかが明記されています。
メルカンは、株式会社メルカリが運営するオウンドメディアです。
■ターゲット
メルカリの社内やメルカリで働くことに興味がある方をターゲットにしています。
■内容
メルカリで働く人のインタビューや社内で開催されたイベントレポートが中心です。
<現役マーケターが真似したいポイント:動画コンテンツの活用>
『エンジニアと立ち話』や『メルカリPのあたまのなか』等、メルカン独自の記事で潜在的な採用候補者にアプローチするだけではなく、YouTubeに動画UPをしたり、Facebookのライブ配信で読者の目メルカリでの働き方について「気になる」や「知りたい」といったニーズに答えています。
YouTube動画は、登場人物がオフィスを歩きまわりながら、質問に答えていきます。
質問から回答までのテンポが良いので、最後まで飽きずに視聴できます。
Facebookのライブ配信は、メルカン編集部が「2016年 最も印象に残った出来事」や「今年のベスト記事」などのトークテーマで進行していきます。
テキストコンテンツでは捉えることが難しい、編集部内のチームワーク(空気感)を感じられます。
Books&Appsは、ティネクト株式会社が運営するオウンドメディアです。
■ターゲット
主なターゲットは、仕事で悩む30代〜40代のビジネスパーソンです。
■内容
仕事やマネジメントについての記事が中心ですが、学生向けの記事や子育て世代向けの記事などバラエティ豊かな構成となっています。
<現役マーケターが真似したいポイント:検索キーワードとなりえない、新しい切り口の記事を配信>
Books&Appsは、SNSからの流入が29%を占めています。
その秘訣は、対象読者の検索キーワードとなりえない“新しい切り口”や“今までとは異なる価値観”の発信を行っている点です。
検索エンジンからの流入に注力してしまうと、ユーザーの顕在化した課題に対して的確に答えるコンテンツを作成しなければならず、SEOファーストの状態になりかねません。
Books&Appsのコンテンツ基準は「読んでおもしろいと思うかどうか」なので、必要以上にSEOを気にする必要がなくなり、独自性が強い記事を配信しユーザーの心を掴んでいます。
株式会社良品計画が運営する無印良品公式Instagramです。
■ターゲット
20代から30代のシンプルで素材の良いものを求める消費者をターゲットにしています。
■内容
コーディネート事例の紹介や商品のこだわり、増税に関するお知らせなど、無印良品に関わる情報を網羅的に発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:ショート動画で商品の魅力を訴求>
無印良品では、10秒~15秒の動画で商品の使い方や魅力を伝えています。
ユーザーは購入後の使用イメージがわきやすくなるため、安心して購入できます。
北欧、暮らしの道具店は、株式会社クラシコムが運営するメディア型ECサイトです。
■ターゲット
20代から40代の女性がメインターゲットです。
■内容
商品紹介だけでなく、スタッフの仕事風景や昼食の様子などを発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:商品を自然な形で訴求するドラマ>
北欧、暮らしの道具店が手がけるオリジナル短編ドラマ『青葉家のテーブル』です。
北欧、暮らしの道具店で扱っている日用雑貨、洋服が登場します。
商品がドラマのストーリーにマッチした形で紹介されているため、ユーザーに自然な形で商品訴求ができています。
土屋鞄製造所は、株式会社土屋鞄製造所が運営するECサイトです。
■ターゲット
30代前半~40代後半の男女がターゲットです。
■内容
製品や工場の風景、働く人の様子を紹介しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:季節LPに訪れたユーザーへのプレゼント>
土屋鞄製作所では、季節に合わせた特別なLPを作成しています。
ギフトにおすすめな製品を紹介するだけでなく、
ページ下部には、著名なグラフィックデザイナーの伊藤敦志氏が手がけたイラストをユーザーがスマートフォンの壁紙としてダウンロードできるサプライズを仕掛けています。
さらに、壁紙の種類が3回更新される予定とのことで、ユーザーに繰り返しLPに訪れてもらうきっかけを作りユーザーとのコミュニケーションを図っています。
Salesforceブログは、株式会社セールスフォース・ドットコムが運営するオウンドメディアです。
■ターゲット
これからセールスフォースを導入しようとしている企業担当者や既にセールスフォースを利用している方がターゲットです。
■内容
イベント情報やセールスフォースの活用事例と、BtoBマーケティングのノウハウの紹介。
<現役マーケターが真似したいポイント:ebookのダウンロード>
記事の最後で、コネクテッドカスタマーの最新事情の無料ebook(電子ブック)を紹介しています。
ユーザーの興味関心度が高い情報を提供することにより、潜在顧客の育成やユーザーとの関係性の構築をしています。
Money Forward Bizpediaは、株式会社マネーフォワードが運営するオウンドメディアです。
■ターゲット
企業で会計に携わる方や個人事業主がターゲットです。
■内容
会計や確定申告、人事労務などのバックオフィス業務の効率化に関する情報を発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:体験型記事で読者に一次情報を伝える>
Money Forward Bizpediaの記事には、運営者が自分でやってみた、生の体験を綴っているコンテンツがあります。
『【実録】初めての確定申告もこれで大丈夫! e-Taxの申告手順と訂正方法』は、実際に確定申告をして、税理士さんのサポートを受けながら書き上げたそうです。
時系列で確定申告の流れが具体的に紹介されているので、ユーザーが記事を読んで終わりではなく、行動に移せる良記事です。
Mint.comは、家計簿アプリを開発している米国のMintのオウンドメディアです。
『起業の科学 スタートアップサイエンス』によると、Mintブログ(Mint Life)によるコンテンツマーケティングで150万人ものユーザーを獲得しているそうです。
■ターゲット
銀行口座の入出金管理やクレジットカード利用、住宅・学資ローンや投資などの資産管理に興味がある方がターゲットです。
■内容
「節約術」「生活の知恵」「貯蓄・ローン」「投資・財テク」などの情報を発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:リッチコンテンツの充実>
記事内には、テキストコンテンツだけでなく、インフォグラフィックスや動画、スライドショーなどのリッチコンテンツが埋め込まれています。
お金に対して苦手意識を持っているユーザーでも、楽しみながら理解できる内容となっています。
VPNサービスを提供するPure VPNのオウンドメディア。サイバーストーキングに特化したコンテンツページです。
■ターゲット
サイバーストーキングで標的にされやすい、女性をターゲットにしています。
■内容
セキュリティーの専門家へのインタビューや、サイバーストーキングの被害にあった女性の体験談などが掲載されています。
<現役マーケターが真似したいポイント:ユーザーに伝えたいことを、3つのステップで訴求>
サイバーストーキングの被害にあったことがないユーザーは、「なぜ、サイバーストーキングを気にする必要があるのか」が明確になっていない方も多いようです。
ユーザーに対して、サイバーストーキングの危険性をLearn・Inspire・ Trustの3つのステップで訴求し、意識の醸成を図っています。
子供服ブランドのミキハウスのブランドサイトです。
■ターゲット
ミキハウスの商品を購入したいユーザーがターゲットです。
■内容
商品情報に加えて、出産や子育てに役立つ情報を掲載しています。
現役マーケターが真似したいポイント:子どもの成長フェーズに合わせた情報の分類
ミキハウスでは、妊娠・出産、入園準備、入学準備にあわせた専門サイトがあります。
出産準備サイト
入園準備サイト
入学準備サイト
専門サイトが用意されているので、子育てに時間を割かれて忙しい方でも、必要な情報にはやく辿り着けます。
子育ての各フェーズに合わせたチェックリストや成長の早見表も掲載しています。
ユーザーの役に立つ情報をはやく届けるための施策として、参考になります。
関連記事:アパレル業界のコンテンツマーケティングのポイントを成功事例と合わせて解説!
不動産会社のミカタは、ミカタ株式会社が運営するオウンドメディアです。
■ターゲット
不動産仲介業者の営業担当やマーケティング担当者がメインターゲットです。
■内容
不動産営業ノウハウやマーケティングノウハウ、業界時事ネタなど、現場で役立つ実践的な記事を発信しています。
<現役マーケターが真似したいポイント:不動産会社に役立つ資料を無料ダウンロード>
不動産会社のミカタには、ミカタストアという不動産会社に役立つ資料が無料でダウンロードできるカテゴリがあります。
ホームページ制作、営業支援、追客ツールなど、各々の課題に適した資料を提供しています。
関連記事:不動産オウンドメディアの成功事例まとめ!参考にすべきポイントも解説!
リスティング広告やディスプレイ広告などと違い、結果が出るまで時間がかかります。
会社や上司がすぐに結果を求めるタイプの場合は、中長期的にコンテンツマーケティングに取り組める環境構築からはじめる必要があります。
会社や上司に納得してもらい、コンテンツマーケティングに取り組みはじめたとしても、結果が出るまで時間がかかるため、実際に手を動かしているメンバー自身も「本当に成果出るのかな?」と不安になってきます。
その不安な時期に、追い討ちをかけるように上司から「まだ、成果でないの?」などと言われてしまうと、さらに辛い気持ちになり、メディアを運用するモチベーションが続かなくなります。
そんなときは、コンテンツマーケティングをはじめようと思ったときの原点に戻ってください。
きっと、あなたがどうしてもコンテンツを届けたいユーザーが見えてくるはずです。
株式会社ルーシーはコンテンツマーケティングやSEOのノウハウメディア、バズ部を運営。
バズ部運営のノウハウをもとに制作したクラウド型コンテンツマーケティング専用CMSのbazubu-shikiも展開しており、ウェブページ制作やHTMLやCSSの知識がなくても直感的な操作でユーザーに伝えたいことを表現できます。
株式会社インフォバーンは、「GIZMODO」や「ライフハッカー」など著名メディアの運営元である株式会社メディアジーンをグループ会社に持ち、豊富なメディア運営経験を生かして、オウンドメディアなどの構築を行っています。
採用向けコンテンツマーケティングの成功事例でご紹介した「ベイジの日報」を運営する株式会社ベイジです。
Webサイトを「作ること」ではなく「成功に導くこと」をモットーに、マーケティング発想とデザイン思考を駆使して、クライアントの課題解決をします。
コンテンツマーケティングで成し遂げたいことを明確にした上で、外注先を探しましょう。
KGI・KPIが定まらないまま、外注をしてしまうとコンテンツマーケティングを支援する会社が出すアウトプットの良し悪しが判断できずに、お互いがバッドエンドをむかえてしまいます。
自社だけでKGIやKPIが定められない場合は、そもそもの目的設定から一緒に考えて伴走してくれるコンテンツマーケティング支援会社を選びましょう。
(執筆:与那覇 一史 提供元:Web幹事)