苦手な人こそ使ってほしい!スケジュール管理アプリ・ツール8選

コロナ禍でリモートワークが増え、一人ひとりのスケジュール管理スキルを求められる機会が増えました。また、心機一転フリーランスになって、改めてセルフマネジメント力に課題を感じる人も多いようです。スケジュールやタスクを自分で管理するのが苦手な人は、どうすれば克服できるのでしょうか。

筆者は会社員とフリーランスそれぞれ経験し、あらゆるアプリやツールを試しながらスケジュール管理の苦手意識と戦ってきました。その経験から導き出したスケジュール管理との向き合い方や、実際に使ってみておすすめできるアプリ・ツールを紹介します。

スケジュール管理が続かない、うまくいかないのはなぜ?

スケジュール管理をはじめとしたセルフマネジメントは、業界を問わず、ほぼすべてのビジネスパーソンが求められるスキルです。一方で、スケジュール管理の画一化されたノウハウはありません。なかなかうまく時間や予定の調整ができず、苦手意識を持つ方も多いでしょう。

また、リモートワークや独立など、昨今は働き方が大きく変わる要因も増えてきています。新しい環境下で適したスケジュール管理方法を模索している方も多いのではないでしょうか。

そもそもなぜスケジュール管理がうまくいかないのか、その課題を洗い出すところから、スケジュール管理の苦手意識と向き合ってみましょう。

課題1. スケジュール管理のための入力が習慣化できない

まずスケジュール管理のためには、何らかのツールにスケジュールを入力しなければなりません。この行為を習慣化できさえすれば、効率的なスケジュール管理の第一歩を踏み出すことができます。

もしも予定を入力する行為が習慣化できていない場合は、どうすれば自分がストレスなく予定を書けるのか、改めて考えてみましょう。「入力項目が多くて面倒」、あるいは「入力するPCや手帳といったツールを持ち運んでいない」などの課題が見えてくるはずです。

課題2. スケジュール管理するための情報整理ができない

次に、可視化したスケジュールを滞りなく進めるためには、予定の整理が必要です。ただ日程や納期を把握するだけでなく、その予定の重要度や関わるメンバー、タスク処理にかかる時間などさまざまな情報を整理しなければ、スケジュールを管理することはできません。

スケジュール入力はできるのにトラブルが起こりやすい、予定変更が多いという方は、適切な情報整理ができる環境を整える意識を持ってみましょう

課題3. スケジュール以外の時間を認識できていない

最後に、可視化できるスケジュールだけにこだわらず、それ以外の時間の使い方にも着目してみましょう。スケジュール入力や整理ができているにも関わらず、いつの間にか仕事に追われてしまうという人は、とくにスケジュールの余白に対する注意が必要です。

たとえば休憩中のニュースチェックや朝の準備時間、寝る前のルーティンなどは、ほとんどの場合スケジュール化されていません。24時間の中で自分が意識していない時間こそ、スケジュール管理の盲点になっている可能性があるのです。

自分の性格や働き方に合った入力・整理ができるアプリやツールを探そう

このように、「スケジュール管理が苦手」と一言でまとめても、苦手と感じる原因や課題はさまざまです。そのため、スケジュール管理が苦手な方は、やみくもに人気ツールを使ったり誰かに合わせたりするのではなく、個々の性格や働き方に合った対策をしていくことがとても大切です。

そこで、今回は先ほど挙げた代表的な課題それぞれに対しておすすめのアプリやツールを紹介していきます。

スケジュール管理の入力が楽なアプリ・ツール

はじめに、スケジュール入力が簡易なアプリやツールをご紹介します。

ここで紹介するアプリやツールは、スケジュール入力が面倒だと感じている方におすすめです。自分がやるべきタスクを打ち込むことからスタートしたい方はチェックしてみてください。

1. todoist

シンプルで書きやすいタスク設定画面

▲出典:todoist

todoistはメモ帳のようなシンプルな操作でタスク管理ができるアプリです。「何をするか」だけ入力すれば、タスクが一覧化されます。加えて納期やタスクごとの進捗を入力することで、予定を細分化することができます。

個人で一つひとつタスクを処理していけるタイプの仕事をしている場合は、ストレスなくスケジュール入力ができるのでおすすめです。

なお、チームで使うことを想定した有料プランも月額700円以下と安価なので、小規模なチームでのスケジュール管理にも適しています。

https://todoist.com/ja

2. Nozbe

▲出典:Nozbe

Nozbeはチームでのタスク共有にすぐれたシンプルなスケジュール管理アプリです。プロジェクトに紐づいたタスク入力とメンバー割り当てが可能で、コメントやアクションのログを残しながら進捗管理できます。

Nozbeの開発チームは13年間リモートワークで本アプリを開発してきたらしく、リモートワークに必要なコミュニケーションやスケジュール管理のノウハウを詰め込んだアプリという点でも評価されています。

チームで複数プロジェクトを進行しつつ、スケジュール入力を簡略化したい方におすすめです。

https://nozbe.com/ja/

スケジュール管理の整理がしやすいアプリ・ツール

次に、スケジュールの情報が整理しやすいアプリやツールを紹介します。ここで紹介するツールは、スケジュールに関わる情報が多い方、複数プロジェクトが同時進行して関連づいている方などにおすすめです。

3. Trello

▲出典:Trello

Trelloはボード上のカードを移動することによってタスク管理をするツールです。まるでポストイットをホワイトボードに貼って一覧化したようなデザインが特徴で、タスクの進捗が一目でわかるところが魅力です。

各カードには期限や関連するメンバー、写真などのさまざまな情報を付加することができ、テキストでメモするだけではタスクを把握することができない職種の方には便利です。無料プランでもカードやメンバーの無制限追加ができますので、導入ハードルが低い点も評価できます。

https://trello.com/

4. Jooto

▲出典:Jooto

Jootoはかんばん方式とガントチャートを柔軟に行き来しながら、プロジェクトや部署を横断したタスクを管理できるツールです。担当していないタスクをフォローする機能もあるため、間接的にチェックしておきたい進捗も確認することができます。

自身が関わるレイヤーが異なる複数のプロジェクトに足掛けしている場合や、ガントチャートとタスクリストを行き来したほうがわかりやすい予定が多い場合は、Jootoがおすすめです。

https://www.jooto.com/

スケジュールの余白を可視化するアプリ・ツール

最後に、スケジュールの余白を可視化するためのアプリやツールを紹介します。ここで紹介するツールは、これだけでスケジュール管理をするのはやや難しいのですが、自分が時間をどのように使っているか確認したいときに非常に便利です。

5. TaskChuteCloud

▲出典:TaskChuteCloud

TaskChuteCloudは、自分がしていることをリアルタイムでログにしていくことで、24時間の使い方を可視化するツールです。スケジュール管理というよりは、管理しきれていないスケジュールが何なのかを確認するためのツールです。

たとえば1時間の打合せが15分長引いて他の作業時間が減ったり、急遽対応したタスクが30分かかったりというログがあれば、どの程度余白を持つべきかわかるはずです。また、毎日のルーティンを繰り返し入力したり、1日の予定を事前に入力したりすることで、その日はどの程度時間が余るのか確認できます。

また、仕事とプライベートを区別することなく予定やタスクを入力できるので、リモートワークのスキマ時間を有効活用したい方には適しているでしょう。

ただし、TaskChuteCloudで入力したタスクはチームで共有することはできません。あくまで個人の時間管理に役立てる形となります。

https://taskchute.cloud/

6. Pomodoro Tracker

▲出典:Pomodoro Tracker

Pomodoro Trackerは、25分刻みのタイマーを基準にタスクを処理していくシンプルなブラウザツールです。25分間の集中時間と3~5分間の休憩を繰り返し、作業効率を上げるという「ポモドーロテクニック」を簡単に実践することができます。

Pomodoro Trackerの魅力は、時間の使い方やオンオフの切り替えを意識できることです。長い時間を要するタスクはより細かなタスクに分割し、短い時間で済むタスクはまとめて処理すると、効率的に時間を使う習慣が自然と身につきます。

スケジュール管理というより、スケジュール以外の余白時間を管理することで、スケジュール進行の停滞を防ぐことに効果的です。

https://pomodoro-tracker.com/

スケジュールやプロジェクトにクセがある方におすすめの方法

ここまで紹介してきたツールやアプリを見て、「自分のスケジュールにぴったり合わない」と感じた方もいるでしょう。なかなか自分のスケジュールと既存のツールの仕様が合わないという方は、自分に合ったツールを作るという選択肢もあります。

7. Excelで自分好みのスケジュール管理シートを作る

▲筆者の作ったスケジュール管理シート

Excelシートを利用して、自分の目的に応じたスケジュール管理シートを作るのもひとつの手段です。

Excelの機能を使えば、日数入力や期限の迫ったプロジェクトの色分けなど、必要な機能だけをカスタマイズしてスケジュールを管理できます。感覚的に操作することはできませんが、Excel操作に慣れているのであれば最適な手段かもしれません。

8. Zenkitで必要な機能をカスタマイズする

▲出典:Zenkit

Zenkitは、まっさらなワークスペースにタスクリストやかんばん方式のボードなどをカスタマイズしていくことで、自分のプロジェクトに合うスケジュール管理ボードをゼロから作成できるツールです。

カテゴリやそれぞれのタスクに入力する項目などもすべて自由に設定できるため、様式に当てはめづらいプロジェクトを進行している方にはおすすめです。自由度が非常に高いため慣れるまで時間がかかりますが、マインドマップとスケジュールを組み合わせるなど、他にはなかなかない仕様を作れるのが魅力です。

https://zenkit.com/

スケジュール管理の苦手意識が強い人に試してほしい対策

ここまで紹介してきたアプリやツールは、すべて私自身が一度は使ったことのあるものです。ここで紹介した他にも、たくさんのアプリやツールを試してきました。というのも、何を隠そう私自身スケジュール管理がとても苦手だからです。今でも気を抜くとすぐに仕事量が多くなってしまい、時間がなくてあたふたしています。

また、会社や働き方、ライフスタイルなどが変われば、使い慣れたアプリやツールでも使いづらくなります。環境が変わって違和感があれば、私はアプリやツールをすぐに変えるようにしてきました。そこにストレスがあると、ついスケジュール管理を怠ってしまう自分がいるからです。

このような経験から、スケジュール管理の苦手意識が強い人に意識してほしい対策方法をいくつかお伝えします。

対策1. 複数アプリやツールを同時に使う

スケジュール管理のための機能が充実したアプリやツールの多くは、無料版があります。個人で使うのであれば、無料のままでも問題なく使えるアプリは意外と多いのです。

ですから、単一のアプリやツールにこだわることなく、気になったものは実際に使ってみてください。メリットの異なるアプリやツールを同時に使ってみると、機能比較もしやすくなります。複数のツールを使ってみて、初めて自分に合った管理方法に結びつくこともあります

対策2. スケジュールを仕事仲間や家族と共有してみる

もしも気兼ねなく自分の予定を共有できる家族や仕事仲間がいるようでしたら、必要性の有無を問わず、スケジュールを共有することをおすすめします。誰かが見ている状況を作るだけで、そこに入力や管理のモチベーションが生まれ、見やすさを心がける習慣もつくからです。

少し本題とは逸れますが、私は自身のSlackワークスペースで『日報』というチャンネルを作成しました。今までお世話になったフリーランスの方も自由に見たり記入したりすることができるようにしており、仕事を共にしていないときも、誰が何をしているかなんとなくわかる状態になっています。こういったゆるい形での共有も、意外とスケジュール管理に効果的でした。スケジュール管理の課題解決方法はアプリやツールの適応性だけではないということを学びました。

対策3. スケジュールを紙に書いてみる

仕事量が増えすぎてどうにもならなくなってしまった場合や、新しくアプリやツールを導入する暇すらない場合は、とりあえず白紙にすべてのタスクを棚卸ししてみてください。考える余白を作るために、タスクを忘れても大丈夫という状況を作ってあげましょう。

スケジュール管理はすべての仕事を効率化するための基盤ですが、忙しくなりすぎると真っ先におろそかになる業務だと思います。スケジュール管理ができないまま仕事に追われてしまう悪循環から逃れるために、一番手っ取り早いのは紙に吐き出すことです。そこで優先順位をつけながら一つずつの予定をクリアしていけば、アプリやツールでスケジュールを管理する余力も生まれてくるはずです。

スケジュール管理の苦手意識をピンポイントで克服し、業務効率化を目指そう

スケジュール管理の苦手意識は、段階や課題に応じた対策を練っていけば、きっと克服できるものです。

選ぶアプリやツールを柔軟に変えながら、管理する意識を継続することさえできれば、スムーズに仕事が進むようになります。仕事が思うように進まないという悩みはつきものですが、ぜひ自分に合った管理術を見つけ、気持ちよく仕事ができる環境を整えてみてください。

(執筆:宿木雪樹 編集:少年B)

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