フリーランスやおひとり法人のバックオフィス業務、大変だけど誰に何を頼めばいいの?
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SEO、とくにテクニカルSEOに関しては、ハードスキルの重要性がよく語られます。vlookupやregexを使いこなすのが重要であることは間違いありませんが、個人の特性に関わるソフトスキルも同様に重要です。
この記事では、SEO担当者が身につけるべきソフトスキルについて解説します。
ハードスキルは、キャリアにおける経験を通じて得られた、特定の技術領域における知識や能力を指します(例:プログラミング、データ分析、Adobeソフトの活用など)。
一方のソフトスキルは、他者と仕事をするなかで得られた、効果的かつ調和的にコミュニケーションをとり仕事をするための能力です(例:チームワーク、発想力、問題解決能力など)。
SEO担当者はほとんどの場合、部門横断的なチームワークが求められるため、関係者と円滑にやりとりする必要があります。とくに管理職レベルのSEO担当者の場合、包括的な集客戦略やプロジェクトへの人員アサインなど、高度なソフトスキルが必要となります。
どんな役割であっても、人と一緒に仕事をすることに変わりはありません。コンテンツSEOでもテクニカルSEOでも、インハウスでも代理店でも、ソフトスキルがあればうまく立ち回れるはずです。
共感力とは、他人の感情を感じとる能力です。2021年の調査によると、共感力はリーダーシップにおいてもっとも重要なスキルともされています。では、なぜSEO担当者に共感力が必要なのでしょうか。
共感力がリーダーシップの最重要スキルである理由は、有意義な人間関係を築き、一緒に働く人を理解するのに役立つためです。共感力があれば、仮にチーム内で対立が起きてもうまく解決でき、生産性をあげられます。さまざまなステークホルダーと日常的に関わるSEO担当者にとっても、共感力は大きな助けになるはずです。
共感力を高めるためにおすすめなのが、自分自身の偏見や、周囲の人との関わり方と向き合うことです。自分とは異なる視点をもつ人とどのように接するべきなのか、論理ではなく感情や感覚を理解できるかを見直してみましょう。共感するにあたって、人の意見に同意する必要はありませんが、人の経験を理解して受け入れる必要はあります。
クリティカルシンキングとは、利用可能な事実を客観的かつ偏りなく分析・評価し、判断を下すことです。SEOやデジタルマーケティングのような分野では、客観性を保って自分の偏見を自覚するクリティカルシンキングは重要です。
クリティカルシンキングにおいて大きな役割を果たすのが「質問」です。思い込みを避け、論理的な推論をするための懐疑心と、情報源の信頼性を調べたり、リサーチして異なる意見を積極的に取り入れるための好奇心をもったりすることで、有意義な質問ができます。
自分とは異なる意見や経験に敬意を払いながら関わるのは、時間とエネルギーが必要です。しかしクリティカルシンキングは、意見の検討、データ分析、ステークホルダーへのプレゼンテーション、検索エンジンのガイドラインやアルゴリズムの検討など、SEOのあらゆる面で活躍します。
アクティブリスニングとは、相手の話を積極的に聞くことです。相手の話を吸収し、相手が伝えたいことを完全に理解することを目標に、傾聴する必要があります。
積極的に話を聞くことは、共感力とクリティカルシンキングにも欠かせません。相手をきちんと理解するために、ボディランゲージや声のトーンにも気を配りましょう。
アクティブリスニングのスキルを向上させるには、相手の話に集中し、感情を読み取り、必要に応じてメモをとるのがおすすめです。アクティブリスニングを身につければ、ステークホルダー、チームメンバー、リーダーへの理解を深められるだけでなく、ソフトスキルの基礎にもなります。
明確なコミュニケーションとは、意見をうまく交換するために、言語的および非言語的コミュニケーションを効果的に用いることです。
明確なコミュニケーションの目的は、自分の意見を押し付け、納得させることではありません。意図するメッセージを、相手が理解しやすいかたちで伝えることです。
このスキルを向上させるためには、聞き手と、聞き手のニーズを理解することが重要です。適切な言葉や例を使って明確にメッセージを伝えることが、明確なコミュニケーションの基盤になります。
フィードバックを積極的に求め、耳を傾け、意見に応じてコミュニケーションスキルを向上させましょう。
ストーリーテリングは、物語を共有することを指します。ストーリーは私たちの理解を助け、感情的なつながりを作ってくれます。
ストーリーテリングは簡単だと思われがちですが、仕事におけるストーリーテリングにはそれなりの工夫やスキルが必要です。
たとえ話は、なじみのないものを説明するときに役立つ、便利なストーリーテリングの一形態です。たとえばSEO対策をしていない顧客に、クローリングとインデックスの違いを説明するとしましょう。「検索エンジンは司書のようなもので、検索エンジンの背後にあるデータベースは図書館のようなものだ」というたとえを使えば、より顧客の理解を深められるはずです。
先述のとおり、ストーリーテリングは感情的なつながりを作ることにも役立つため、ステークホルダーとの信頼関係構築にも一役買ってくれます。
どのような語り方が効果的かを探り、自分なりのストーリーテリングのスタイルを確立するためには、練習が欠かせません。
ソフトスキルを身につけるためには練習が必要で、習得したという明確な証明や、スキルの「完成」もありません。しかし日々の仕事に対する意欲をかき立て、継続的にスキルを向上させるための原動力になります。
今回紹介したスキルを以下のような行動につなげれば、SEO担当者としてより活躍できるはずです。
ハードスキルと同時にソフトスキルも身につけて、キャリアアップを目指しましょう。
(執筆:Petra Kis-Herczegh 翻訳:Asuka Nakajima 編集:宮﨑駿 提供元:Moz)
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