予想外の結果が出たSEOテスト5選

Surprising SEO Test Results
MARKETER

SEOテストにはさまざまなメリットがあります。

たとえば競合他社がSEOテストをしていない場合、テストによって改善点を見つけることで優位に立てるかもしれません。また、SEOテストの結果を提示すれば、ステークホルダーの賛同や理解を得る手助けになります。Webサイトの改善計画を後押ししてくれる可能性もあるでしょう。

しかし、SEOテストの結果はかならずしも予想どおりにはなりません。意外な結果に驚かされることもあります。

今回は、SearchPilotのカスタマーサクセス責任者であるエミリー・ポッター氏による、予想外の結果が出たSEOテストについての解説を紹介します。

※以下に動画による解説(英語)およびホワイトボードを掲載します

Surprising SEO Test Results

▲出典:Moz

1. 独自スニペットの強制表示

Googleはタイトルと同様にスニペットも上書きしてしまうため、独自のスニペットを表示させたいと考えている人も多いはずです。実はdata-nosnippet属性を使うと、Googleに独自のスニペット(meta description)を表示させられます。

しかし、SearchPilotが独自のスニペットの表示を検証したところ、オーガニックトラフィックは3%減少してしまいました。SEOテストの結果としては大きな損失ではありませんが、減少することに変わりはありません。

異なる業界の複数のWebサイトで数回テストを実施しましたが、独自のスニペットを表示させると、オーガックトラフィックはいずれも減少しました。

2. 関連記事のリンク追加

ECサイトにて、ブログに掲載されていた記事上の関連記事リンクを、2つから4つに増やすテストを行いました。

その結果、オーガニックトラフィックが11%増加しました。

リンクはオーガニックトラフィックを増加させるので、「予想外ではなく当然では?」と思うかもしれません。しかし、オーガニックトラフィックが増加したのはリンクを受けた記事ではなく、リンクを貼った側の記事です。リンクを受けた記事については、オーガニックトラフィックにそれほど大きな変化はみられませんでした。

リンクは、ロボットによるWebページの理解を促進するだけでなく、異なるコンテンツの関連づけにも役立ちます。この結果からも明らかなように、リンクに関する変化は、リンクを貼ったページと受けたページの両方に影響を及ぼします。SEOテストを実施する際は、片方だけでなく両方を対象にしましょう。

3. ECサイトにおける商品コンテンツのローカライズ

日本では、アメリカ英語もイギリス英語も一般的に「英語」と一括りにされがちですが、じつは使われる単語自体にも差があります。その好例が「Trousers」と「Pants」です。

どちらも日本語で「ズボン」を意味する語ですが、イギリスでは「Trousers」、アメリカでは「Pants」と呼ぶのが一般的です。

SearchPilotはこの点に着目し、イギリスを拠点とするWebサイトをアメリカにローカライズする際、タイトル、スニペット、見出しなどの「Trouers」を「Pants」に変更しました。すると、オーガニックトラフィックが24%も増加したのです。

これほどまでに大きな改善が見られた理由はとてもシンプルで、アメリカでズボンを探す際には「Pants」という単語を使うのが一般的であるためでした。

4. タイトルタグへの価格追加

価格は顧客にとって非常に重要な要素です。だからこそ、タイトルに価格を追加するのはプラスに働くと考えがちですよね。

しかし、SearchPilotがSEOテストを実施したところ、オーガニックトラフィックは15%減少しました。

大切なのは文脈です。この場合、SERPの競合他社はタイトルに価格を表示せず、かわりに構造化マークアップによって価格スニペットを表示していました。よって、競合他社と価格の表示方法が違うため、ユーザーの反応が悪かった可能性があります。

また、価格自体があまり魅力的ではなかった可能性も否めません。競合他社に比べて価格が高いことがより明確になり、オーガニックトラフィックが減少した可能性もあります。

タイトルタグへの価格追加は、もちろんプラスに働く場合もあります。同じSEO対策であっても、ケースによって結果はまちまちです。SEO対策に「絶対」はない、ということがわかる例ですね。

5. キーワードを含む代替テキストの追加

代替テキスト(altテキスト)にキーワードを入れるのは一般的に推奨されるSEO対策ですが、SearchPilotの調査ではほとんど効果がみられませんでした。代替テキストは、ランキングにあまり影響を与えないようです。

しかし、そもそも代替テキストの価値はランキングだけで決まるわけではありません。

代替テキストは、画像を見ることができない人のアクセシビリティを高めたり、検索エンジンの画像理解を促進してくれます。また、レンダリングがうまくいかない場合にも、代替テキストが役立ちます。

SEOのトラフィックにはあまり効果がなくても、重要な存在であることに変わりはありません。

SEOテストは徹底的に

たとえ一般的なSEO対策であっても、その効果はさまざまな要素に左右されます。

効果を推測するのではなく、テストを実施してきちんと確認しましょう。意外な課題や、改善方法が見えてくるかもしれません。

(執筆:Emily Potter 翻訳:Asuka Nakajima 編集:少年B 提供:moz

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