【社労士解説】ジョブ型雇用時代におけるフリーランスの生存戦略とは?
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こんにちは。フリーライターの目次ほたるです。2019年に独立し、現在は取材記事やコラムを執筆して、生計を立てています。
そんな私のコンプレックスの1つが「飽き性」なこと。新しいことを始めても、次々と他のことに興味が向いてしまい、どんどん趣味が増えていくのに困っていました。
1つのことを突き詰めている職人気質の人って、かっこいいじゃないですか。でも、私はそうなるのが難しいかもと考え、「それなら多趣味を仕事に活かそう!」と思考を切り替えることに。
現在は、本業であるライターの仕事だけでなく、マンガ原作や写真撮影、モデルなど、仕事の幅を広げています。
今回は、私が多趣味を仕事に活かすためにやってきた3つのことをご紹介します。
2000年生まれ、都内在住のフリーライター。家事代行業、スタートアップ企業の経理事務、ライターアシスタントなどを経て、2019年に独立。現在は取材記事やエッセイの執筆を手掛けるほか、「ままならない日々を心地よく耕す」をテーマに発信活動を行う。個人で保護猫の支援活動を行っており、自宅では保護猫たちと同居中。(X:@kosyo0821)
多趣味のいいところは、好きなことに夢中になっているだけで、自然と様々な分野の知識が身につくところだと思います。
私は写真が大好きなのですが、上手に撮れるようになりたかったので、書籍や動画を見て、撮り方や編集の仕方を勉強したり、好きな写真家の写真集や展覧会を観に行ったりするなど、積極的に新しい知識を身に着けてきました。
ライターとして取材をするときも、取材対象者の方とカメラの話で盛り上がったり、クライアントにも写真好きと知ってもらい、カメラメーカーの取材を担当させてもらったこともあります。
「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったものですが、「好き」を起点にした幅広い知識や経験は、フリーランスにとって大きな武器になります。
「好きなことを仕事に」というと、なんだか収入にならなさそうな感じがしますが、1つに絞らず、複数の好きなことを仕事にしてみると、ちょっとした収入になります。
ライターでいえば、多趣味を活かすことで、執筆できる記事のジャンルが広がります。私の場合、写真好きや食べ物好きを活かした取材記事など、好きなことを普段の仕事に活かすことで新しい仕事を獲得してきました。
ライターだけでなく、趣味でやっていたポートレート撮影をきっかけにファッションモデルや広告モデルの仕事をいただいたり、マンガ好きを活かして、マンガ原作のお手伝いをさせていただいたりと、本業とは別に複数の収入の柱を作ることができました。
趣味の数だけ、稼ぎ方の選択肢を増やすことができると思うと、「こんなふうに働いてみたい」と夢が広がりますよね。
趣味が増えると、自然とその趣味を通じた交友関係が広がっていきます。私自身、趣味の数だけ、さまざまなコミュニティとの繋がりが増えていきました。
最初は仕事に繋げる気がなかったコミュニティでも、趣味の話で盛り上がっていた相手から、「よかったら、この仕事やってみない?」と、嬉しい依頼をもらうことも、けっこうあります。
年齢や性別に関わらず共通の話題を持つことができる趣味仲間は、仕事においてもプライベートにおいても大切にしたほうがいいと思います。
ここまで多趣味のメリットをお話してきました。とはいえ、趣味を仕事にすることにハードルを感じる人も多いかもしれません。
多趣味を仕事に活かすために、私はこんなことをやってきました。
趣味を仕事にするといっても、お金をもらう以上、クライアントには相応の価値を感じてもらわなければいけません。
そこで私がやっているのが、趣味と本業の親和性について考えること。趣味で得た知識や技術を使って、クライアントにどんな価値を提供できるか、常に考えてきました。
たとえば、私の場合は本業がライターなので、読書や映画鑑賞、旅行など「情報収集」に関わる趣味はクライアントへの情報提供や企画出しなどの際に活かしやすいです。
その他にも、カメラや映像など「Web媒体で使える素材を作れる」趣味も、ライターとして記事を作る際に応用できるので、相性がいいと考えています。
また、仕事と親和性の高い趣味を突き詰めていくと、「依頼の連鎖」が生まれるのが面白いところ!
これまで、ライターとして依頼された観光系の取材記事の執筆をきっかけに、写真撮影の仕事を頼まれ、そこからモデルの仕事の依頼にも発展した、なんてこともありました。こんなふうに、本業からまったく違った仕事に発展するケースもあります。
「この趣味を極めると、仕事にどんな変化があるだろうか」と想像力を働かせてみると、新たなチャンスと巡り会えるはずです。
趣味をきっかけに仕事のチャンスを呼び込むには、積極的に発信することも大切です。私はフリーランスを始めたてのときから、SNSを通じて趣味を楽しんでいる様子を発信したり、知り合いに「こんな趣味にハマっているんだ」と広めることを意識してきました。
ちなみに、趣味が仕事に繋がるよう、発信する際に入れ込んでいきたい情報はこんな感じ。
仕事を依頼する側の気持ちになってみると、依頼するときに相手がその趣味に対して「初心者なのか、プロレベルなのか」「どのくらいの知識を持っているのか」は、かなり気になるところではないでしょうか。
私の場合、写真を好きになった時期に「カメラ初心者」として発信を重ねたことで、「カメラ初心者向け記事の執筆依頼」が決まったことがあります。
ただ趣味に対する好きな気持ちを発信するだけでなく、自分のパーソナリティと、世の中のニーズを照らし合わせながら、発信を続けてみてください。
自分と同じ趣味を仕事にしている先輩たちの情報に、アンテナを張っておくのも大切です。私はすでに活躍している人が、どのように趣味を仕事に活かしているのかを、なるべくチェックするよう心がけてきました。
「その領域で、どんなポジションにいるのか」「どのくらいのファンを得ているのか」「そこからどんな仕事に繋がっているのか」などと細かく見てみると、その人がやっている活動や発信の仕方を、自分にも応用する方法が見えてきます。
また、そんなすでに活躍している人には、オフラインのイベントなどを通じて積極的に会いに行くことも大事!実際会って話してみると、SNSでは聞けないようなリアルな悩みやトレンドを学べることもあります。
「自分もこんなふうに活動できたらいいな」を思えるような人物をベンチマーク(目標)において、その人と自分との間にどんな差があるのか、あるいはその違いによって自分はどんな個性を発揮できるかを考えてみると、新たなアイデアが生まれてくるのではないでしょうか。
「好きなことを仕事に」という言葉をよく耳にするようになりましたが、多くの人にとって、本業にできるほど強烈な好きなことを見つけるのは、難しいかもしれません。
私自身も、好奇心は強い一方で、ひとつのことに長く熱中するのは、難しい気質です。でも、せっかく好きなことがたくさんあるのに、まったく仕事に活かせないのも寂しい。
だからこそ、私はフリーランスのライターとして働きながら、複数ある好きなことを少しずつ組み合わせて、仕事に取り入れていこうと試みてきました。
例えるなら、ビュッフェで好きなメニューを少しずつ皿に乗せていくようなイメージ。一つひとつは小さくても、いくつも集まれば立派なひと皿になるはずです。
趣味を通じて身につけた知識やスキル、広がった人間関係は、必ず仕事の武器になってくれます。ある程度の収入にもつながるかもしれません。大切なのは、日ごろから「好き」と「仕事」を結びつける発想を持つこと。
そうしてたくさんの好きなことを少しずつ仕事に取り入れながら、楽しみながら働くことが、「自分らしく生きる」ことに繋がると思い、今日も趣味をどんどん探求しています。
(執筆:目次ほたる 編集:少年B)