UXライティング、10の大原則

10 TIPS FOR EFFECTIVE UX WRITING

魅力的なページやユーザーフローを作ることが「UXデザイン」だと思われがちですが、じつはそれだけではありません。言葉をデザインする「UXライティング」も重要です。

UXライティングとは、製品やサービスのユーザーと適切なコミュニケーションが取れるような言葉や文章を考えることを指します。UXライティングに含まれるのは、説明文のほか、ボタンやメニューに含まれる文字列など。製品やサービスの使いやすさや印象を大きく変えるため、注意しなければならない領域です。

今回は、UXライティングで気をつけたい10の原則をご紹介します。

1. UXライティングの土台を固める

実際にUXライティングに取り掛かる前に、まずは土台を固める必要があります。

サイトやアプリの設計図である、ワイヤーフレームを思い浮かべてみましょう。デザインにあたって最初にすることは、問題を特定し、解決策を見つけること。これはUXライティングも同様です。

まずは以下の課題に取り組みましょう。

  • UXに関する問題を特定する
  • クライアントの製品にとってのゴールを把握する
  • ターゲット層をきちんと理解する
  • 文章のスタイルとトーンを設定する

これらの項目を設定したうえで、UXライティングをはじめます。

2. 簡潔に

UXライティングに関するもっとも重要なポイントのひとつが、簡潔さです。

文章は短くし、必要なことだけを書きましょう。多くの人は文章を読み込むのではなく、画面をざっと見て「スキャン」します。流し見でも理解できるように文章を簡潔にすれば、よりよいUXを実現できるはずです。

3. わかりやすく

魅力的なUXを実現するために、わかりやすい表現を心がけましょう。「かんたんな言葉で、過不足なく情報を伝える」ことが大切です。UXライティングで書くすべての内容は、読み手の役に立たなければいけません。

ユーザーが必要としているのはどのような情報でしょうか? ターゲットを分析し関心をもっている内容を予測しましょう。不要な情報は削除し、わかりやすい文章にすることが重要です。

4. ポジティブに

製品やサービスには、ポジティブな印象をもってほしいですよね。そのためには最低限、文章が明るくある必要があります。

製品やサービスの説明をする際には、ポジティブに語りかけることを心がけ、否定表現を重ねるようなネガティブな表現は避けましょう。

5. 一貫性を保つ

プロジェクトの最初に設定したガイドラインに従い、一貫性を保ちましょう。ひとつの製品・サービス上の文章は、つねに一定のスタイルとトーンを保っていなければいけません

たとえば数字ひとつとっても、「2000」「2千」「2,000」など、さまざまな表記方法があります。表記揺れは避け、細部にまで気を配りましょう。

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6. 能動表現を使う

UXライティングにおいては、能動表現を使うのをおすすめします。たとえば、「送信」と記されただけのボタンよりも、「問い合わせる」「今すぐ申し込む」などのボタンのほうがクリック率が高いというデータもあります。

文章をより的確で、魅力的なものにするためにも、できるだけ能動表現を使いましょう。

7. 形容詞や副詞を削る

文章を書き終わったときには、誰もがうまく書けたと思いがちです。しかし、「初稿は例外なくクソだ」とヘミングウェイも言っているように、最初に書かれた文章は、冗長表現やくどい言い回しが多いものです。

とくに形容詞や副詞は不要なことが多いため、できるかぎり削除してみましょう。

8. 強い動詞を使う

形容詞や副詞を使わないかわりに、説得力のある強い動詞を使いましょう。

「目指す」「改善する」「徹底する」といった曖昧な言葉ではなく、「設定する」「変える」「使う」などアクションがわかりやすい表現をつかえば、くどい表現を避けてわかりやすいボタンやメニューが作れます。

9. 感嘆符「!」を避ける

「感嘆符は絶対に使わないで!」というわけではありませんが、多くの場合なくても意味が伝わります。

使いすぎは避けましょう。

10. UIをUXライティングで説明しない

UI要素をUXライティングで説明するのは避けましょう。

UIをUXライティングでカバーしなければいけないと感じる場合は、デザイン自体の改善が必要です。UXテキストはUIを説明するためのものではなく、製品・サービスに関する情報を伝えるために存在しています。

おわりに

今回ご紹介したポイントは原則ではありますが、ときに破ることもあります。副詞や感嘆符についても、使ったほうがいいケースもあるでしょう。

あくまで大切なのは、製品やサービス、ユーザーを第一に考えることです。形はどうあれ、文章が簡潔で、明確で、一貫性があり、ユーザーにとって価値があるならば、それは良いUXライティングなのです!

(執筆:NANCY YOUNG 翻訳:Asuka Nakajima 編集:泉 提供元:Webdesigner Depot

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