エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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昔からGoogleの検索エンジンを使っている人であれば、近年のGoogleはより個人のニーズにあった検索へと変化していることにお気づきでしょう。
初期のGoogle検索エンジンは、シンプルに情報を提供することだけに焦点を当てていました。それがどういうものかというと、そのユーザーの国籍や居住地域などのパーソナルな情報を取得せず、単に検索ワードに近いページを提供するというものです。例えば、もしピザを検索したとしたら、あなたがどんな地域に住んでいるかに関係なく、ピザに関するさまざまな情報を提供します。もし一番評価の高いピザ屋がニューヨークにあるのであれば、カリフォルニアに住んでいる人であってもニューヨークのピザ屋の情報を受け取ることになるのです。
しかし2004年から、Googleはそれぞれのユーザーにとって最適な情報を提供するための対策を始めました。それが「パーソナライズド検索」です。
本記事では、Google検索のパーソナライゼーションについて詳しく見ていきたいと思います。
パーソナライズド検索は、従来のランキングに基づく情報(検索ワードに対するWebページの関連性、ウェブサイトの正当性)だけではなく、ユーザーのロケーション、検索履歴、属性などを踏まえて検索結果を表示させる機能です。
パーソナライゼーションの目的は、ユーザーに対してより適切な検索結果を提供することです。例えば、ギリシャ神話を日常的に検索する人が「Pandora」を検索したときに、インターネットラジオのブランド『Pandora』ではなく、ギリシャ神話に登場する女性の方のPandoraの情報を表示させよう、というようによりユーザーに合う情報を提供します。
パーソナライズド検索は、2004年にGoogle Labsの一環でベータ版として始まり、2005年の始めにはノンベータ版に移行しました。
当時は、通常の検索とは分離された機能として実装されましたが、2005年の末にはGoogleにサインインしたユーザーに対して通常の検索アルゴリズムとして組み込まれました。そのため、Googleにサインインした人なら誰でもパーソナライズドされた結果が得られるようになりました。一方で、ログアウトした状態であったり、Googleアカウントを持っていない人の場合は、パーソナライズドされていない通常の検索結果が表示されていました。
その後2009年には、Googleにサインインしているかどうかに関わらず、パーソナライズド検索のアルゴリズムを全てのGoogle検索に統合することを決めました。またこれにより、国籍や位置情報等の要素を考慮して検索結果が表示されるようになりました。
そして2012年の1月に、Googleは「Search, Plus Your World」と呼ばれる機能を開始。検索結果を提供する際に、ユーザーの利用しているソーシャルメディアの情報を含めるようになりました。例えばあなたの利用しているソーシャルメディアにシェアされた投稿や、あなたのネットワークにいる人のプロフィール等の情報のコンテンツまでも検索し、検索ワードに関連するページや人を教えてくれるようになったのです。
ロケーションはGoogleにサインインの有無に関わらず、検索結果に大きく影響します。異なる国に住んでいれば、同じキーワードで検索しても別の検索結果が出てきます。例えば、アメリカで「Football」と検索をすればアメリカンフットボールについての情報が出てきますが、イギリスならばサッカーに関する情報が出てきます。
この「場所」は、国よりも詳細な、州や都市のレベルでの場所のことを指します。例えば、「ピザ屋」と検索したときに、他の州のお店ではなく、現在位置の近くのお店が出てくるようになっています。
最近では、GoogleはあなたのWeb履歴まで検索結果に含めるようになりました。したがって、あなたがこれまでに検索エンジンで検索した内容が、検索結果を表示する際に参考にされているのです。先ほどの例でいうと、ギリシャ神話を頻繁に検索している人は「パンドラ」と検索した時にギリシャの伝説の女性についての情報がヒットしやすくなります。
2012年のアップデートでは、ユーザーがソーシャルメディアでシェアしている情報まで、検索結果に含められるようになりました。彼らの写真や、「いいね」やシェアをしている投稿、Google+に載せている写真までをも含むようになったのです。
Googleは今、モバイルにおける最適化にも取り組んでおり、ウェブサイトがよりモバイルで利用しやすくなるようにしています。しかし、全てのウェブサイトがモバイルに対応するまでは、ユーザーがどのようなデバイスを使っているかも問題になってきます。モバイルで検索した時に、検索エンジンはモバイルに最適化していないWebサイトを自動的に取り除くようになっています。
もしGmailやGoogleカレンダー、Googleフォト等の機能を使っていれば、Googleはそれらの情報も検索結果に含めます。例えば、あなたが飛行機を検索したら、Googleは自動的にGmailやカレンダーの情報を調べ、その中の飛行機に関する情報も検索結果に表示させるのです。
このように、Googleのパーソナライズド検索は、それぞれのユーザーと親和性の高い情報を提供するよう努力しているのです。
特定の場所でビジネスをしている場合、ローカライゼーションは非常に重要になります。メタタグや説明文を構成する時に、必ず位置情報を含めるようにしてください。また、もしいくつかの場所でビジネスをしているのであれば、それぞれの場所に合わせたWebページを作っておくことが大切です。
例えば、amazon.comはアメリカでサービスを展開していますが、amazon.inはインドでサービスを展開しています。また、企業はYelp for Business Owners、Bing Places for Business等と同様に、Googleマイビジネスに登録しておくと良いでしょう。
単一のキーワードで検索する時代はずっと前に終わり、今では多くの人がロングテールキーワードにて検索しています。現在では、全体の80%もの検索がロングテールキーワードで行われているといわれています。
Webサイトにより関連性の高いユーザーを引き寄せるためには、ロングテールキーワードで対策することが重要になります。ロングテールキーワードでの検索は収益に直接結びつきやすい傾向にあり、SEOによって良いROIを得られるでしょう。
モバイルへの対策は、非常に重要になってきています。Googleはモバイル最適化に多くのリソースを投資しており、企業やディベロッパーたちにもモバイルフレンドリーなサイトにすることを推奨しています。
また、Googleはモバイルからの検索の際、モバイルに最適化されていないWebサイトを検索結果から取り除く可能性もあります。その場合は、スマートデバイスを使って検索をする人に訴求する機会を失ってしまいます。モバイル最適化は今すぐにでも行いましょう。
Googleは、さまざまなプラットフォームの情報を検索結果に反映しています。そのため、さまざまなプラットフォームにあなたのビジネスの情報を遍在させておくことが重要です。
特にソーシャルメディアは、今日ではとても重要な要素になりました。ブランディングを成功させたければ、Facebook、Instagram、TwitterやLinkedInのページを利用すべきでしょう。これらのプラットフォームは、ブランドの信頼性を築き、リーチを広げられます。良いFacebook投稿やユニークなツイート等は、リンクビルティングやローカルディレクトリ等による対策よりもずっと効果があります。
一見、あまり重要には思われませんが、Google+でプレゼンスを築くことで、検索ランクやトラフィックを大きく向上できることもあります。Googleは、Google+における投稿も検索結果に反映させているので、Google+で企業ページを作ったり記事を載せたりすることで、検索ランクを上げられる可能性があるのです。
インターネットはとても大きなスペースです。
この大きなスペースから、それぞれのユーザーにとって最適な情報を提供するために、今後もGoogleはさまざまなデータを用いてパーソナライゼーションを進化させていくことが予想されます。
AIや機械学習の技術進化も、パーソナライゼーションを加速化させていく要因のひとつとなるでしょう。また音声検索も、ネットサーフィンの仕方を大きく変える可能性があるでしょう。
(原文:Steve Tavares 翻訳:Akiko Ogita)
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