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メールマーケティングを行っている企業の担当者から、たびたび「メールマーケティングの成否をどう比較・検討したらよいか分からない」という声が上がります。
どの企業においても、配信頻度やメール開封率、CTR(Click Through Rate:ここではメール内のリンクをクリックした割合)、購読解除率など、購読者のエンゲージメントを比較できる統計情報が必要とされています。
幸いなことに、近年ではさまざまな側面からメールへのレスポンスを比較検討できるツールが多数あります。最も良い統計データは、メールマーケティングサービスプロバイダによってまとめられた顧客のキャンペーン全体から生成した統計数値でしょう。
そこで今回は、メールマーケティングの統計データにまつわる疑問を4つの観点からまとめました。
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目次
本記事では最新の開封率・クリック数を適用した主要なメールプラットフォームによる最新のレポートをご紹介します。
メールへのレスポンスに関する統計は、メールの送信時に使用されたメールプラットフォームベンダーのタイプによって異なります。低コストのプラットフォームは中小規模の企業をクライアントとして抱えている傾向にあり、大手企業のメールプラットフォームとは異なる結果を示すことが予想されます。
今回は両方の数値を比較しながら各プロバイダーの統計データ更新状況が確認できるよう、メールプロバイダーへのリンクも同時に掲載します。
まずはGet Response、Constant Contact、Mailchimpのメールマーケティング統計データをご紹介します。彼らは1000万人以上のユーザーに対して、月に数十億件のメールを送信しています。なお彼らのクライアントの多くは、中小企業に偏っています。
まずGet Responseは、定期的にメールレスポンスに関する資料を発行しています。2018年第2四半期の最新のデータは、国別およびセクター別の開封率およびCTRの世界平均を示しています。
下記は中小企業におけるメール購読解除とスパム率を含む部門別一覧です。
Constant Contactは2018年10月に、Constant Contactの配信先におけるメール開封率とCTRの平均値に関する統計データを公開しています。
モバイルとデスクトップのオープンレートの違いに注目。モバイルよりもデスクトップの方がメール開封率が高い傾向にあります。
Mailchimpは、業界別のレスポンスを比較できるメールマーケティング統計資料を公開しています。
以下のデータは、2018年3月に更新された最新のものです。
BtoBおよびBtoC市場の、業界別のメール開封率、CTR、購読解除率の内訳をまとめた有用なレポートです。
イベント、教育、法務などの分野では、レスポンスが極めて少ないことが確認できます。
また記事の後半では、他にも業界別のレスポンスの内訳が公開されています。よろしければご参照ください。
IBMの2018年のメールマーケティング統計資料は、大企業を中心とするクライアントの結果をまとめています。
大まかには40カ国、3000ブランドを擁する750社からの統計です。EMEA、英国、米国、APACによる分類もまとめてあります。またご自身の業界における比較がしやすいよう、業界別の内訳も用意されています。
大企業のメールマーケティングにおける平均的なメール開封率はどのくらいなのでしょう?
下記の図は、出版やテック関係など、最もパフォーマンスの低い分野から消費者ブランドや非営利団体など分野の比較を示す平均開封率です。
以下の図は、コピーやクリエイティブとの関わりを示す「反応率(CTOR:Click-to-Open Rate)」の統計データです。
これらの比較資料を加味すると、10〜15%の反応率を目指す必要があると言えます。
最後に、購読解除率(Unsubscribe Rate)やスパム苦情率(Complaint Rate)も大切だということを忘れないでください。
これらの原因は受信トレイに問題がある可能性があり、ESP(Enterprise Search Platform:企業の情報システムに保管・運用されているさまざまな種類のデータを統合的に検索するための基盤となるシステム)に連絡が取られる場合もあるため、これらの数値が高いことは望ましくありません。
メールマーケティングに関する良質な統計情報源のひとつであるLitmusが、定期的に購読者のメール開封環境とクライアントの概要資料を作成しています。
彼らの研究を要約したこのチャートから読み取れるように、全メールの半分近くがモバイル端末で開かれています。(※先述のConstant Contactのデータとは相反する統計結果ですが、対象とする業界やデータ抽出元によってこのような違いが出たと考えられます)
最新のLitmusによるメール市場におけるシェアのまとめを見てみると、メールがモバイル上でうまくレンダリングされるかが非常に重要なポイントであると推測できます。
以下は、各メールプラットフォームのシェアです。
この質問に答えるためには、まずはあなた自身のメールマーケティングの数値が、この記事内で取り上げている平均値を超えていることが重要なベースとなります。
また以下のように、メールの統計データを分類すると良いでしょう。
Get Responseのメールマーケティング統計資料には、メールの種類のごとの結果の差がわかるように、それぞれの種類別のメール開封率の平均値が掲載されています。
トリガーメール(Triggered:何らかのトリガーによって自動送信されるメール)および自動返信メール(Autoresponder:ウェルカムメールとも)は、通常のニュースレターよりも開封率とCTRが高くなるのは当然でしょう。マーケティングオートメーションの力を最大限に活かせる場面ですね。
Sales Cycleによる2018年のリマーケティングレポートには、ECにおける「カート放棄メール」などのリマーケティングメールの応答率を、他の種類のメールと比較できる資料が掲載されています。
(原文:Dave Chaffey 翻訳:Tomomi Takei)
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