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フリーランス、遊びの予定が立たない問題。

フリーランス、遊びの予定が立たない問題。少年B
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みなさまこんにちは、フリーライターの少年Bです。

わたしは、いまとっても強く思っていることがあります。それは……

就職した~い!

なんでなんで? フリーランスとして活動できてるんですよね? フリーランスのほうが自由でいいじゃないですか。

そういうこともよく言われるのですが、個人的にはフリーランスってデメリットも多いなと思っています。

この連載では、ゆるゆるフリーライターのだめだめな悩みごとを書かせていただこうと思います。よろしくお願いいたします。

少年B
少年B

たのしいことからふざけたことまで書くゆるゆるフリーライター。文章を書くのが得意ですが、食べることと寝ることはもっと得意です。(twitter:@raira21

遊びの予定、立たんくない?

フリーライターになってめちゃめちゃ思うのが、友達との遊びの予定が立てづらいな、ということです。みなさん、仕事の見通しってどのくらい先に決まってますか?

たとえば会社員だと、平日夜は残業があるかもしれませんが、休日は土日休みだったり、シフトが出ていたりしますよね。前職の工務店では夜8時に翌日の休日出勤が急に決まる、なんてことも多々ありましたが、そんな会社はあんまりないんじゃないでしょうか。

フリーライターのわたしの場合、半月~1ヶ月前くらいから予定がぽちぽち埋まっていく感じです。「来月の中旬ごろに取材、取材1週間後に初稿納品のスケジュールでお願いします」みたいなやりとりがあります。これ、自分ひとりで完結する「行ってみた」みたいな記事だと、取材日も「だいたいこのへん」なので自由に動かせるんですが、問題になるのはお店の取材やインタビューです。

カメラマンや編集者さん、お店のかたやインタビューの対象者など、取材に立ち会う人数が多くなればなるほど、全員の予定を合わせるのは難しくなります。「来月中旬に取材できますか?」という話が出たときであれば「○日は予定が入っているので、その日以外ならOKです」と言えるのですが、いちど「大丈夫です!」と言ってからは予定が入れられません。

まんいち予定と約束が被ってしまったら、編集さんに「あいつ大丈夫って言ったのに……!」と思われるのも、友達に「約束したのにドタキャンされた」と感じさせるのもいやだからです。でも、遊びの予定を立てるのも、だいたい半月~1ヶ月先くらいのスケジュール感なんですよね……。

意外と直近は大丈夫

取材がなくても常にあるのが締め切りです。前回も書きましたが、締め切りは絶対。クライアントとの約束が守れないフリーランスは、信頼してもらえません。つまり、生活のためにはどうしても仕事優先で過ごさざるを得ないということです。

締め切りは案件が決まったときに提示されますし、取材もだいたい1週間前には日時が確定するので、次の週の予定はだいたいわかっています。フリーランスの予定が決まるのって、あんがい遅いんですよね。

ただし、自分がどれくらいで書き終わるのか。把握していないとやっぱり予定が入れられません。わたしは筆が遅いので、締め切り3日以内は基本的に予定を入れないようにしています。次の締め切りまで4日あるな……となったら「1日は遊べるぞ、しめしめ……」という感じです。

個人的には「今週どっかで飯でもどう?」みたいな気軽なお誘いをいただけるとめちゃめちゃありがたいです。1日遊ぶとなると、1ヶ月以上先だと安心して予定を組める感じですね。直近か、けっこう先でないと、予定がほんとに立てづらいんですよね。

ここまで書いて考えたんですが、そもそも、稼ごうと思ったら休んでられなくないですか? 会社員は月給がありますが、フリーランスはぜんぶ自分次第。仕事があるときはあるし、ないときはないのです。今月はめちゃめちゃいそがしいけど、2ヶ月先は仕事がないかもしれない……そう思うと、ついついガンガン仕事を入れてしまうひともいるかもしれません。わたしはそうではないので想像ですけど。

会社員っていいなぁ

フリーランスは自由ですが、自由には責任も伴います。2年弱、ゆるゆるフリーランスをやってみて思ったのは、世間のイメージほど自由じゃないな、ってことです。自由だけど、自分で縛っていかないとお金は稼げない。もっと仕事量を減らしていけば自由なんですが、それはフリーランスじゃなくてニートって呼ばれるやつですよね。あ~! 5000兆円欲しい~!!

会社員って不自由なようでいて、あんがい自由なんです。まず、定時というものがあります(※会社によります)。休みも週2回、きっちり決まっています(※会社によります)。有給というすばらしい制度だってあります(※会社によります)。前職にはどれもなかったので辞めてしまったんですが……まぁ、だいたいの会社にはひとつ以上はあると思います。

でも、フリーランスはどれもないんですよね。地獄を抜けて天国かと思いきや、あれ? あんまし変わらんくない……? ってのが正直なところです。やりがいはあるし、楽しいんですけどね。稼ごうと思うとけっこうたいへんです。

結局、ちゃんと定時でしっかり上がれる会社員がいちばん予定の融通が利くんですよね。今日びそんなホワイト企業もそうそうないんですけども。でも、時間内をなんとか働けば、あとはよけいな心配をせずに月給をもらえるのは最高では……? と思いますよ。会社員なら確定申告みたいな面倒な事務手続きもありませんし。

フリーランスになる前に

フリーランス向けの媒体でありながら、フリーはめんどいぞ、会社員がいいぞと書きまくってたこの連載ですが、最後にひとつ。どうしてもフリーになりたいというあなたには「逃げ場は作っておこう!」と伝えたいです。

フリーランスになってもうまくいくとは限らない。わたしは「介護福祉士」と「二級建築士」の資格が逃げ場になりました。もしフリーライターとしてダメでも、資格を活かして就職できるはず。資格を取るチャンスは逃さないほうがいいと思います。また資格がなくても、会社から「いつでも戻ってこいよ」と言ってもらえる人間関係を作っておくとか、競合他社に移っても重宝されるスキルを身に付けておくとか、会社を辞める前にできることはいくつもあるはずです。

続けるのも勇気だけど、だめそうだったら戻るのも勇気。わたしは知らずに飛び込んでもごもごしていますが、この記事を読んだかたには、できるだけリスクの少ないかたちで挑戦していただけたらな、と思います。

さいごに

「就職した~い!」から始まったこの連載。いまでもその気持ちは変わりません。

ゆるゆるながらも書き続けてきたことで、書いた記事数もだいぶ貯まってきました。この実績を元に、今年はどこかの編集部か社内ライターとして活動ができないかなぁ、なんて考えています。自分のだめさを書き綴ったこの連載が響いてお祈り続き……なんてことにならないかどうかが、目下いちばんの心配事です。最後までお付き合いいただき、どうもありがとうございました!

就職した〜い!

(執筆:少年B 編集:はつこ イラスト:内田一良@じきるう)

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