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”青い色”が企業やアプリのイメージカラーに採用される9つの理由

青い色
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TwitterやFacebookなど、世の中にある多くのロゴやアプリに「青い色」が用いられている印象はありませんか?

実は青い色は、UIデザインにおいて便利で効果的な色のため、頻繁に使われがちな色なのです。

今回はデザイナーのみなさんが、企業ロゴやアプリのイメージカラーに青い色を採用するメリットを9つご紹介します。

1. 青い色は男女ともに好まれている色だから

性別による色の好みについては、これまでに多くの研究がされてきました。色彩心理学者のSt. George(1938)は「青い色は女性よりも男性に好まれる」と説き、Jastrow(1897)は「男性は青い色、女性は赤い色を好む」という研究結果を発表しました。しかしこれらの研究はひとつの文化圏の閉じられた被験者グループのみを対象としており、十分とはいえません。

一方で、YouGovによる世界10カ国の男女を対象とした2015年の調査では、男性の57%、女性の35%が「一番好きな色は青い色」と回答しています。青い色が、世界的に最も好まれている色であることが分かります。

好きな色

▲出典:YouGov

2. 青い色は世界中で好まれている色だから

YouGovによる以下の国別の調査でも、一番好きな色に青い色を挙げる国が非常に多いことが分かります。

好きな色

▲出典:YouGov

3. 青い色は自然と関連の強い色だから

青い色は「海の水や透き通った空などを想起させる色」であり、ユーザーに好印象をもたらします。

まるで青空の下に躍り出たかのような、開放感を与える効果も。

海の写真

4. 青い色はイノベーションを想起させる色だから

青い色はテクノロジーやイノベーションを想起させるという理由から、多くのIT企業が青色を採用しています。

運営しているサービスがテクノロジーを売りにしていたり、スタートアップ企業である場合は、イメージカラーに青い色を使うと良いでしょう。

企業のイメージカラー

▲出典:COLORlovers

5. 青い色はユーザーを安心させる効果があるから

青い色は「清潔感」「公平」などの抽象的イメージをユーザーに感じさせる効果があります。

旅行業界のWebサイトやアプリのイメージカラーに青い色がよく使われるのは、見る人に安心感をもたらすからでしょう。

画面

▲出典:hipmunk

6. 青い色は製品の信憑性をあげる効果があるから

色の使い方を工夫することで、ユーザーの信頼を得られるばあいもあります。色彩心理学では、青色は「誠実さ」や「信頼」を感じさせる効果があるとされています。

DellやIBMなどの精密機器メーカーや、電子決済のPaypalなどのお金を扱うブランドは、毎日使う製品の信頼度を上げるためにイメージカラーに青色を採用しています。

個人情報やお金の取り扱いをしているサービスを運営している場合、イメージカラーは青い色がおすすめです。

paypalの画面

▲出典:PayPal

7. 青い色は特別な意味を想起させにくい色だから

ここまで青い色が想起させるイメージをご紹介しましたが、同時に青い色は連想される意味が少ない色でもあります。

たとえば「赤 = エラー、危険」「オレンジ = 注意、注目」「緑 = 安全、成功」など、色によってはそれ自体に強い意味が含まれるものがあります。

一方で青は、さわやかで安心安全なイメージがあるものの、そこに強く縛られていません。青色はあらゆる企業やアプリのイメージカラーで使いやすい色といえます。

画面

8. 青い色は色盲の人でも認識しやすいから

色盲の人から見た色鉛筆

眼精疲労や重篤症などの一般的な色盲症状を抱える人の中には、赤色や緑色の認識ができない方がいます。しかし色盲をもつ方でも、青い色は比較的認識しやすい傾向にあります。

Facebookのマーク・ザッカーバーグ氏が色盲だったため、イメージカラーが青色になった話は有名ですね。

facebook

▲出典:Facebook

9. 青い色は視認性が高く目に負担がかかりにくいから

▲さまざまな種類の青色

青い色は、人間の目にとって最も視認性の高い色彩のひとつです。

青い色は人間の網膜に入りやすく、目の筋肉に負担をかけずに認識できる色彩です。そのため青色のオブジェクトや空、海の色は世界中の人々に親しまれており、心が落ち着いた状態になりやすいと言われています。

以下の色彩測定の表をご覧ください。

▲CIE1931色空間の色度表(出典:Wikipedia

人間の目はひとつの色彩しか見分けられないため、特定の色彩スペクトルエネルギー分布を識別するのは難しいとされています。そのため、色彩の測定は知覚に基づいて行われています。上の表も、知覚に基づいた色彩測定結果です。

この測定結果によると、青い色は人間がもっとも知覚しやすく親しみやすい490–450nmの範囲に分布しています。

補足. 青い色は国によってイメージが変わる

一口に青い色といっても、文化や国によってその認識のされ方はさまざまです。

Information beautifulが発表した以下のグラフは、それぞれの文化や宗教における色彩の意味あいを紹介しています。

▲出典:getuplift

たとえば東ヨーロッパで「知恵」を象徴する色は青い色ですが、日本やヒンズー教の文化の中では紫色となっています。

グローバルに展開する企業やアプリなら、その国の文化や宗教なども考慮して、イメージカラーを決定することをおすすめします。

まとめ

本記事をとおして、なぜ青い色がこれほどデザイナーから人気を集めているのか、理解していただけたかと思います。

しかし、今すぐあなたの企業やアプリのイメージカラーを青い色にすべきというわけではありません。

青色は必ずしも「あらゆる場面において最適な色」ではないからです。そのような色は、残念ながら存在しません。

著名な企業やアプリでうまくいっているからといって、他でもうまくいくとは限りません。ターゲットのユーザーをよく分析し、相応しいイメージカラーを選びましょう。

(参考:Nick Babich (2017), The Most Important Color In UI Design / muditha batagoda (2018), Most common color in Design 執筆:Yutai Satake、Mariko Sugita)

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