エンジニアの副業は週1からでも可能?副業の例や探し方も解説
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「友人から『つみたてNISA』や『iDeCo』の話をよく聞くけど、どんな感じなんだろう……」
「いま資産運用をはじめるとしたら、何からすればいいのだろうか……」
「他のフリーランスはどうやって資産運用をしているのだろう……」
コロナ禍の影響により、これからの収入や老後資金について考えはじめたフリーランスの方も多いでしょう。会社員とは違い収入が不安定になりやすいフリーランスは、早めの資産運用がリスクヘッジとなる場合もあります。
この記事では、資産運用に関する不安を持つフリーランスの方に向けて、資産運用をはじめる前に知っておきたいことや、おすすめの資産運用法『つみたてNISA』『iDeCo』について紹介します。
資産運用をはじめるなら「毎月の家計収支がプラスになっていること」が前提となります。
銀行への貯金とは違い、投資商品で資産運用をする場合は必ずしもプラスで運用できるわけではありません。借金をして運用したり、生活費を切り詰めてお金を回したりしてしまっては、運用成績がマイナスになったときに家計が危うくなってしまいます。
もし毎月の家計収支がギリギリなら、趣味や嗜好品で贅沢をし過ぎていないかを見つめ直しましょう。
ただし、食費を主とする変動費については節約し過ぎないようにしましょう。代わりに家賃や携帯料金などの固定費を見直すことで、無理なく家計を節約できます。その分を資産運用に回すのが一般的です。
会社員と比べると収入に波があるフリーランス。病気や怪我などをした場合の収入保障もありません。資産運用をはじめる前に、万が一のときに備えて半年分の生活費に相当する貯金を準備しておくと安心です。
投資で含み損(投資をして決済すると損失が出る状態)が大きくなると、心理的にすぐに換金できなくなる可能性があります。いつでも動かせる貯金を手元に用意してから、それ以外の費用で運用をはじめたほうが安心です。
資産運用は「余裕資金」で行うのが原則です。余裕資金とは、生活するのに最低限必要なお金(家賃、食費など)以外の資金のこと。余裕資金であれば、もしマイナスになったとしてもプラスに転じるまで数年待つことができます。
無理に生活費を削った分で運用した場合、損失が出るたびにイライラしてしまい、仕事や私生活に支障が出てしまうためおすすめできません。相場には波がありますから「必ずプラスになることばかりではない」と理解してから資産運用をはじめましょう。
またその月に必要なお金を、数日~数週間の短期的な目線でプラスに出そうと考えるのは危険です。
一か八かのギャンブルのような投機的な運用をしてしまうと、損をする状態に耐えきれず損切りを繰り返し、どんどん元本を減らしてしまうことにもなりかねません。余裕資金を使って長い目で運用をするのが成功のコツと言えます。
このようにフリーランスが資産運用を行うときには、自身の家計や貯蓄をコントロールする余裕があることが大切です。
一口に資産運用と言ってもさまざまな種類があります。資産運用の知識が少ない場合は、値動きが激しい株や為替よりも、リスクの少なめな「投資信託」を選びましょう。
投資信託とは、株や債券などを複数組み合わせた金融商品(金融の専門家が運用を行う投資商品)のこと。投資対象がひとつの銘柄に集中しないためリスクが分散されます。以下のような方にとくにおすすめです。
<投資信託に向いている方の特徴>
- 特定の企業に投資したいわけではない
- 自分で銘柄を選ぶ時間がない
- よく分からないから運用は専門家にまかせたい
また資産運用には「積立投資」という考え方もあります。毎月一定額を積立することで「価格が割高な時期に買い過ぎて損失が出てしまった!」などのリスクを減らせるのです。
そのほか国が指定した方法に従えば、税制面でのメリットを受けられる投資制度もあります。そう、『つみたてNISA』や『iDeCo(イデコ)』のことです!
毎月コツコツと積立投資ができて、かつ資産運用初心者にもおすすめできる『つみたてNISA』と『iDeCo』について紹介します。
『つみたてNISA』は、少額から積立投資ができる非課税制度のこと(2018年より開始)。金融機関にもよりますが、なかには100円から運用開始できる場合もあります。また税制優遇もあることから初心者に人気の投資信託です。
年間で最大40万円までの投資枠が設けられており、枠の上限まで利用した場合には毎月33,333円の積立投資が可能。通常、資産運用で得た利益には20.315%の税が加算されますが、『つみたてNISA』の場合は非課税です(2037年12月末までの20年間に限る)。
仮に2017年から年間枠の上限いっぱい(40万円)で20年間運用した場合、800万円の資産を形成できることになります。
利用するには専用のNISA口座が必要です。積立に適した「公募株式投資信託」や、日経平均株価など特定の指数に応じて運用する「上場投資信託(ETF:Exchange Traded Fund)」など、さまざまな投資商品があります。証券会社や銀行ごとに取扱商品が違うため、ご自身が投資したい商品がある証券会社や銀行にNISA口座を開設しましょう。なお、NISA口座はひとりにつき1口座しか作れないため注意してください。
また、『つみたてNISA』より一般的な『NISA(ニーサ)』では、個別株などの投資にも利用可能です。しかし『つみたてNISA』を利用して資産運用ができるのは「投資信託のみ」となります。
次に紹介する『iDeCo』も税制面でのメリットが多い反面、「60歳まで引き出せない」制約も。業績に波があるフリーランスにとってはリスクとなり得るため、まずは途中解約が可能なつみたてNISAの運用からスタートすることをおすすめします。
つみたてNISAのメリット |
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つみたてNISAのデメリット |
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『iDeCo(個人確定型拠出年金)』は「自分で年金を積立する制度」のことです。確定拠出年金法に基づいて実施されています。
日本在住の20歳以上60歳以下の方であれば誰でも利用可能。定期預金/保険/投信信託などの金融商品から選んで運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取る仕組みです。
積立できる金額は職種によって異なります。フリーランスの場合は毎月68,000円まで積立可能(付加年金と合算した額)。積立金は所得控除の対象となり、最大で816,000円を控除できるため、所得税や住民税を節税するのにも便利です。『つみたてNISA』の場合はこのような控除が適用されないため、『iDeCo』特有のメリットと言えるでしょう。
また『iDeCo』なら利息や運用益は非課税で、公的年金等控除と退職金控除も合わせて受けられるため、税制面のメリットも大きいのが特徴です。
掛金拠出の休止や再開、掛け金の変更(年に1回まで)もできます。原則60歳まで出金ができない点にのみ注意が必要です。フリーランスの場合、業績の変化で収入が減ってしまった場合にも頼りにできないため、余裕資金で積立する必要があります。
業績が安定するまでは『つみたてNISA』で運用し、それ以外の運用に『iDeCo』を利用するのはいかがでしょうか。
iDeCoのメリット | ・自分で年金を積み立て、リスクヘッジできる
・所得控除の対象であり、節税になる ・利息や運用益が非課税である ・休止/再開/掛金変更(年1回まで)ができる |
iDeCoのデメリット | ・60歳まで出金できない
・投資知識が必要になるため、初心者には不向きである |
iDeCo公式サイト|国民年金基金連合会
厚生労働省|iDeCoの概要
会社員と比べ、業績の波や景気に収入が左右されやすいフリーランス。老後資金を貯めるには、非課税の枠を活用できる『つみたてNISA』や『iDeCo』の利用がおすすめです。
資産運用をはじめるには早いに越したことはありません。娯楽費や固定費を見直し余裕資金を確保したうえで、長期的な資産運用にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(執筆:Moneyger編集部 編集:Kitamura Yuu)